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アーモンドたっぷりな南フランス菓子 コロンビエ Colombiér


キリスト教ではイースターから数えて7回目の日曜日に「聖霊降臨祭=Pentecôte(パンコート)」という祝日があり、毎年日にちは変わりますが、2024年は5月19日( 日曜日)です。

キリスト教の復活祭から数えて50日後、十二使徒に聖霊が天から降り布教をはじめたことにちなんで、キリスト教会設立の日とされている祝日。

聖霊は目には見えないので白い鳩で象徴され、聖霊が降臨した日を祝う菓子に、鳩(コロンブ)の小屋という意味のコロンビエという名前がついています。

コロンビエColombiérは、しっとりしたアーモンド生地の中にプロヴァンスの美味しいメロンやオレンジの砂糖漬けを加えて、アーモンドスライスやアーモンドダイスをつけた楕円の型へ入れて焼き上げた、フランス南西部ラングドック・ルション地方やプロヴァンス地方の郷土菓子です。

外見は似ていますが、ドライフルーツがたっぷり入っていたり鳩のフェーブが入ったり鳩の飾りがついていたりするところが、パン・ド・ジェンヌとは違います。
20世紀初めに、マルセイユに伝わるの愛の伝説にちなんでマルセイユの菓子職人が、(ガレット・デ・ロワのように)鳩のフェーブ(陶器)を忍ばせてこのお菓子を作ったとされていて、フェーブが当たった人は一年以内に結婚できるとも言われています。

レッスンでは即席でマジパンを作り、卵を少しずつ加え混ぜて少し温めてからスポンジ生地の様にしっかり泡立てた中に、溶かしバターと(日本ではフランスのメロンの砂糖漬けが手に入らないので)オレンジ系洋酒に浸けた柔らかいフランス産オレンジピールをたっぷり加えて作っていただきました。

生地作りより、型にきれいにアーモンドダイスを貼り付けたり、焼いてからアプリコットジャムを塗ったり、糖衣がけをしたりの方が慣れないと難しいかもしれません。
しっとりどっしりとしていて、しっかりアーモンドを感じられるようなお菓子です。

写真は生徒さま作品より

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