ケシミンVSメラノCC(ビタミンC解説)

薬局で買えちゃうプチプラのシミ対策美容液の二大巨頭、ケシミンとメラノCC。

シミを見つけたら神経反射で「ケシミン(もしくは)メラノCC」と思ってしまう。


それぞれの有効成分について

①ケシミンクリームEXの有効成分

L-アスコルビン酸 2-グルコシド

アルブチン

トコフェロール酢酸エステル


②メラノCC薬用しみ集中対策プレミアム美容液の有効成分

アスコルビン酸(活性型ビタミンC)

ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)

アラントイン

イソプロピルメチルフェノール

※その他の成分として3種のビタミンC誘導体(アスコルビルグルコシド、3-O-エチルアスコルビン酸、ビタミンCテトライソパルミテート)配合


ビタミンCとL-アスコルビン酸 2-グルコシドの違い

2つを比べると、一番のウリであるはずのビタミンCの働き方が全然違う。

ケシミンがL-アスコルビン酸 2-グルコシド=ビタミンC誘導体であるのに対し、 メラノCCはアスコルビン酸(活性型ビタミンC)=ビタミンCそのもの(ピュアビタミン)となっている。

ビタミンCは「アスコルビン酸」、つまり「酸」なので、いろいろなものにすぐ反応してしまい分子構造の安定性が非常に悪いのである。

その反応こそが美白作用に必要な現象なのだが、それはビタミンCが肌の奥に入らないと美白作用には繋がらない。しかし、安定性が悪いゆえに、肌の奥に入りきる前に反応が終えてしまうと何の意味もない。

これがビタミンCの最大の弱点なのである。


この弱点をフォローするために開発されたのが、よく化粧品などで聞く「ビタミンC誘導体」となる。

これは不安定なビタミンCの構造に塩やら糖やらをくっつけて安定させたものである。しかし、ビタミンCの状態に戻さないと肌への美白作用に繋がらないため、肌に入るとビタミンCとその他(塩やら糖やら)に分解するようにしたものがビタミンC誘導体である。

ビタミンC誘導体にもいろいろな種類があるが、とりわけケシミンに使われているL-アスコルビン酸 2-グルコシドについては、非常に安定性が高く安全性も評価されている。

しかしL-アスコルビン酸 2-グルコシドには非常に大きな難点があります。

安定性が高い=分子構造が大きいため肌への浸透度が遅く、なおかつヒトの肌に入ってから単体のビタミンCへの分解が十分にされているのか非常に疑問ということです。

実験上でのデータはあるようなのですが、ヒトの肌での再現率は今一つらしく、化粧品会社では物は言いようと「持続型ビタミンC」とうたっているものの高級カウンセリング化粧品ではあまり採用されていません。

安全性は高いためプチプラ化粧品ではよく配合されていますが、効き目はすこぶる穏やかと言っていいでしょう。


ケシミン販売の小林製薬もそのあたりを分かっているのか、ケシミンEXには他の美白有効成分としてメラニン生成を抑制するアルブチンも配合しているが、穏やかな効き目のため、即効性がガツンとあるわけではなく、あくまでもシミ予防効果。今あるシミを消してくれるわけではない。


そうなると、やはりシミ撲滅にはメラニン無色化効果が期待できるビタミンCの働きが重要となる。

ビタミンC誘導体でもきちんと肌に入れば単体のビタミンCになるので、単体でも誘導体でもどっちでもよさそうだが、やはり単体のビタミンCの方が化学分解するステップを省けるため、即効性があるという。

この不安定なビタミンCの弱点を克服すべく、ロート製薬ではビタミンCの安定性を高め肌へ作用するようにする特許技術を持っているので、メラノCCに配合されているビタミンCは他社製品よりも高い効果が期待できると考えられます。(それでも肌の奥深くまではちょっと厳しいかな??)


あと、ビタミンCはアスコルビン酸というなので、敏感肌の方なら刺激を感じることがあります。

メラノCCの容器もチューブの先が細長いので、おそらくビタミンCの刺激を懸念して、全顔使用というより気になるところに重点的に塗るような使い方を想定されているのかなと思います。


まとめ

穏やかな美白有効成分2つのケシミンEX

即効性があるが刺激が少しあるかもしれないメラノCC

ご自身の肌質と期待する効果を考えてお選びください。


おすすめのビタミンC解説HP

最後に、ビタミンCの働きについて、とても分かりやすい解説がロート製薬のHPにありましたので紹介します。

ビタミンC美容のトリセツ

他のページにてシミについての記載もあるので、是非どうぞ。

いいなと思ったら応援しよう!