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スーパー銭湯の混浴は7歳まで!

夏休みも真っ盛り、家族揃ってスーパー銭湯へ出かける機会も多いと思います。

この時期お店への問い合わせが多いのが銭湯やスーパー銭湯で、男女の混浴は何歳までですか?との問合せです。

この基準は、その施設の所在位置を管轄する自治体の条例があり、その範囲を守る形で各施設が決めています。しかし、明確な年齢を記載していない自治体もあります。

つまり、施設によって、決まりはまちまちというのが正しい回答です。

令和3年12月、厚生労働省は、「公衆浴場における衛生等管理要領」でこれまでの10歳以下を7歳以下に書き換えました。

この要領は、あるべき方向性を示すもので、法律ではありませが、各自治体はこの要領さ参考に年齢制限を設けており、この時点で多くの自治体も一斉に、条例の年齢の書き換えをしました。

この結果、多くの施設が男女混浴が可能な年齢を7歳以下としています。

子供の成長を見守る銭湯の役割

可愛い息子には旅をさせよ


7歳といえば小学校1年生の年齢、ここから考えると2年生になったら異性親との入浴は不可能になることになります。

ある日、4年生の息子さんを連れで来店されたお母さんに、息子さんは男湯へ入っていただきたい旨を伝えると、キレられたことがあります。

“この子はまだ精神的に大丈夫です!”

お母さんの気持ちもよく分かります、精神的ば発達には個人差がありますし、そう言った場合のお子さんが一人で男湯に入って無事過ごせるか。子供にとっても大冒険かもしれません。正直言って施設側としても心配です。

しかし、お子様は大丈夫であっても、違和感を覚える他の女性のお客様は一定数おられるのも確かなのでその旨をご理解いただくしかしょうがありません。

スタッフの見回り強化をお約束して、息子さんには冒険して頂きました。

孫娘は男湯のアイドル


常連のお客様Aさんは、目に入れても痛くない、かわいい孫娘を連れて入浴しにくるのが日課でした。

その子は人懐っこくて、可愛い女の子です

”おじちゃんこんばんは!”とフロントの私にも挨拶してくれ、常連のお客様たちからも可愛かられ、男湯のアイドル的存在でした。

お孫さんが、まだ幼稚園の年少組の頃は問題なかったのですが、発育の良い子で小学校に上がるくらいから、彼女は幼児体型から少し女の子体型に変化してきました。

浴室では、相変わらず洗面器で水遊びをしたり、おじいちゃんの背中をながしたりと、あどけないのですが、周りのお客さんたちから、少しづつ心配の声が聴こえてくるようになりました。

道徳的なこともありますが、中にはおかし目で見る者や、発言をする輩もいるので注意が必要だと教えてくださるかたが増えてきたのです。

しかし、皆さんAさんには気を遣って、言えないようなので、ある日Aさんに事情を説明しました。

”まだ、2年生やで!考えすぎや!”と笑い飛ばすAさんでしたが、考えられないような大人がいることや、周りの心配の声も伝えると、寂しそうに頷いてくださいました。

それから暫くは平日はお一人で、日曜日はAさんのお嬢さん(お孫さんのお母さん)と一緒にお孫さんを連れて、来店されるようになりました。

子供は社会が育てる、コミュニティとしての銭湯の役割

昔から、銭湯は子どもが社会ルールを学ぶ場とされていました。おっかないおじさんや、おばさんに叱られたり、誉められたり、、、

いつの間にか、そんな雰囲気がなくなってきているのが少し寂しいですね。

スーパー銭湯は、銭湯と違い規模も大きく、お客様同士のコミュニケーションも昔ながらの銭湯のように図られていません。

一人で男湯デビューした男の子を見まもったり、女湯デビューした女の子に行儀を教え
たり、常連の孫娘を皆で本気で心配したり!

本音をいえば、繁忙期にこの子を一人で男湯に入らせますので注意してくださいね、とお願いされても、つきっきりになることはできず困るのですが、浴室のお客様たちが、みんなんで見守ってくださる、そんな施設であれば最高だと思います。

因みに、みんなのアイドルはすっかり素敵なお嬢さんに成長され、時折すっかり歩みの鈍くなったおじいちゃんを連れてきてくれます。

なかなか難しい話ですが。世知辛い世の中だからこそ、そういった役割を担える場所としての機能が温浴施設にあればと思います。


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