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おふろ屋稼業という仕事

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おふろ屋さんには、様々な人が集まります。立場も収入も価値観も違う、赤の他人が裸になって同じ時間を共有する、全く稀有な場所です。そんな温浴施設の現場に立って見てきた人間模様を、一人…
運営しているクリエイター

記事一覧

「60年の歴史を刻んだ癒しの殿堂、サウナニュージャパンに寄せる想い」

空前のサウナブーム到来 日本では今、サウナが大流行している。新しいサウナ施設が次々と建設…

子どもたちの歓声が消えた日、宿敵オヤジは途方に暮れる。

スーパー銭湯の小さな怪獣たち 休日の夕方、スーパー銭湯はまるで家族のテーマパークだ。お父…

老婦人の前に座る見えないご主人と、続く夫婦の物語

老婦人と長さん、朝の風景 運営していた温泉施設の話である! 飲食スペースには、今日も一人…

裸で平等!おふろが教えてくれる本当の幸せとは?

世界の不安と平和の中で感じる温かさ ガザ地区やウクライナでの衝突をリアルタイムに映像で目…

知ってましたが?「銭湯」は、あなたを救うお寺のような存在なのよ!

広い空き地の真ん中に拾った棒切れで大きな楕円を地面に描いた。その時、僕の頭には不思議な光…

理屈を書きたいわけじゃない!おふろで考える余命30 年!!

余命30年を楽しむためのおふろ術 最近ね、「60歳からの人生をどう豊かに生きるか」ってテーマ…

朝6時に銭湯が満員!? 知られざるスーパー銭湯の朝活ブーム!

スーパー銭湯の朝営業は実は大人気 僕はかつて、スーパー銭湯3施設の運営を任されていました。平日は朝8時から、土日祝日は朝6時から営業していたんです。「朝早くからお風呂に来るお客さんっているの?」とよく聞かれるのですが、答えは意外と「Yes」。思った以上に、人々は朝から活発に動いているんです。 平日の朝は個人客でにぎわう 平日、朝早くから来るお客さんの顔ぶれも様々。起き抜けに一風呂浴びてシャキッとしたい人や、すでに何かの活動を終えて、頭を切り替えたい人。また、夜勤明けで疲

あり?なし?お客への「エコひいき」公正な不公平と不公正なそれ!

フロントアルバイトの「小さな贔屓」 以前、フロントで働いていたアルバイトが、友達を無料で…

還暦ロービジョンライターの決意「流された場所でめっちゃ頑張る!」

「流されて、辿り着いた先でめちゃめちゃ頑張れば良い。それが自分の居場所じゃないと思ったと…

究極のライブ感!日本のサウナでアウスグースは定着するか?

大阪の天保山で開催された「テントサウナフェスティバル」に参加してきました。注目のイベント…

ウィスキングをご存知ですか?テントサウナで新感覚の癒し体験!

ウイスキングをご存じでしょうか?最近のサウナブームの中で、多くの人が耳にしたことがあるか…

サウナのテレビは必要か?チャンネル選びがもたらす悲喜こもごも!

サウナは、一見シンプルな空間ながら、利用者の多様な趣味が交錯する場所です。 好みの温度や…

「かけ湯」につかるシュールな光景に、日本の文化を伝えたいと願ったあの日(涙)

あなたはおふろにはいる前にきちんと「かけ湯」をしてから入浴していますか?そんなのあたり前…

日々もくもくと釜に薪をくべる

僕の仕事はお風呂屋の運営を支援すること。辰さんは、70年続く街中の銭湯の2代目で、今では珍しい完全薪焚きの釜でお湯を沸かしている。 65歳の辰さんの1日は長い。朝、廃材屋で軽トラいっぱいの廃材を積み込み、作業場で下ろす。チェーンソーで廃材をカットする。釘や金属、合板などを仕分けしなければ原料の薪として使えない。 前日の熱が残る釜から大量の灰をかき出して、炭化した薪は炭として再利用する。新たに薪をくべて火を起こす。薪が炎になるのに数十分はかかる。 お湯が沸くまで数時間、開