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スペインにもあるヘイズ

スペイン生活 184日目

喘息持ちの身としては空気がきれいに越したことはないのだけど、日本にいた時は中国からの黄砂で春はいつも咳をしていた。
そしてシンガポールにいた時はインドネシアの焼き畑のせいでヘイズがあって、こちらも咳が出る原因に。
さすがにスペインはないだろうと思っていたのに…あった。

いつも見ているスペインのニュース番組。天気予報のコーナーがあるんだけど、あれ?なんかサハラ砂漠がどーのこーの言ってるなと思ったら、なんとサハラ砂漠からスペインに砂が飛んでくるらしい。
スペイン語でCalimaと呼ぶそう。正直、バルセロナは大したことないんだけど、意外にマドリッドとかアストゥリアス地方で大気汚染の濃度が上がってたりする。

ニュースの画像を見ていると、砂が車のボンネットに降り注いでいて、白くなっていた。
まさかサハラ砂漠からやってくるとは…

シンガポールにいた時も、一度ものすごくヘイズがひどかった時があって、外に出ると何かが焼けたような焦げ臭いにおいがして、空が黄色になって、砂がベンチとかに落ちていた。ヘイズ自体はほぼ毎年あるんだけど、一番ひどかった時がちょうどF1の開催時期で、もしかするとヘイズのせいでF1がキャンセルになるかもしれないレベルでひどかった。(結局、雨が降ってヘイズが落ち着いたので、F1は開催されたはず)

ちなみに春と言えば日本は花粉症だけど、スペインにもあるらしい。私は花粉症ではないのでわからないけど、咳がいまだに止まらないのはこのCalimaのせいでは…と思ったりしなくもない。

今日は言語交換をまたしてたんだけど、話せば話すほど日本語がますますナゾになる。最近は日本の家族に電話する時以外、日本語を話す機会がほぼないので、あれ、私の日本語合ってるかな?とたまに心配になるレベル。
日本語はオノマトペが多かったり、時制による動詞の変化が少なくて、文脈から判断したりすることも多い。
例えば、私はスーパーマーケットへ行きます って言うのと、私は明日スーパーマーケットへ行きますは、後者は未来の話してるけど、”行く”の部分は全く同じ言い方で、明日が付くか付かないかの差しかない。

日本語って何か難しいなぁとしみじみ感じた。
偽のお客さんのことをサクラって呼ぶの何でだろうとか考え始めるとキリがない。(これはWikipediaで調べた)
一緒に言語交換してるスペイン人の日本語が上手いので、基本的にいつも私のスペイン語を直してもらってるのだけど、たまーに私も日本語を訂正するのに、私の説明のいまいちさ・・・

昔、通訳コースを取っていた時に先生が”美しい言語は美しいまま伝えましょう”って言ってたのを思い出す。
英語やスペイン語、中国語を理解するよりも、それをどう美しい日本語に訳すかが大事と言うか。
ルー大柴みたいな通訳になったらダメと言うか。可能な限り、日本語に訳せと言われていた。
昔、NHKでやってるプロフェッショナル・仕事の流儀と言う番組で、通訳者の長井鞠子さんが出ていたのを見た事がある。サミットなんかのものすごく大事な会議で通訳を務めるトップ中のトップ通訳者。
彼女がその番組内で、確か京都まで週一回俳句?を習いに言ってると言っていた。テレビ番組を見ていた時は、へー、俳句かー、なんでだろ?くらいに思っていたけど、今は何だかわかる気がする。
俳句って決められた語数内で、季語を入れつつ、いかにその光景を思い起こさせるような言葉にして表すかってところにかかっている気がする。
美しい日本語って確かにあるんだなと思う。
そして、その言葉が持つイメージを正しく理解して、更にわかりやすく説明するって大変だなって通訳コースを取ってる時に思った。

ちょっと話が脱線してしまったけど、いくらAI通訳が発展したとしても、じゃあサミットでAI通訳使って会議行うかって言ったら、そうじゃないと思う。その時の政治情勢だったり、話者の意図を理解して通訳せず、何もかも直訳していたら、それこそトラブルの元になりそうだから。まだしばらくは通訳と言う職業はなくならないに違いない。

今日のトップ写真はランチでペルー料理屋さんに行った時に食べたセビーチェ。ペルー行った時も食べたけど、この魚と野菜とすっぱい組み合わせが最高。

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