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スペイン語が公用語の人は4億人。では、日本語が公用語の人は?

スペイン語を公用語とする国は世界で21ヶ国あり、人口を合わせると約4億人になるそうです。

スペイン語を学ぶ理由として、よく紹介される数字だと思います。

では、日本語を公用語としている人は世界で何人いるでしょうか。

気になったので少し調べてみることにしました。


ー 日本語の不思議


さて先ほどの質問、「日本語を公用語としている人は世界中で何人いるか?」ですが、答えはわずか100人程度です。

驚くべきことに、日本では日本語が公用語とは定められていません。

世界で唯一、日本語を公用語と定めているのが、太平洋に浮かぶ島国パラオにあるアンガウル州の州憲法です。

では、なぜ日本で公用語が定められていないのでしょうか。


ー 日本の公用語


そもそも公用語とは、公共の場に用いる言語として国や州などが公式に規定した言語のこと。公的な情報を発信する際には、公用語で発信することが義務付けられています。

公用語が1つだけの国もあれば、複数の公用語を規定している国もあります。また国際連合や欧州連合(EU)でも公用語が規定されています。

ちなみに国連の公用語は英語、フランス語、ロシア語、中国語、スペイン語、アラビア語の6つです。

ただし、一言語の集団が圧倒的多数である場合、その言語が事実上の公用語の役割を果たしている場合があります。日本の場合もこのケースに該当します。

要するに、日本人の大多数が日本語を使っており、あえて「公用語」として定める必要がない、という状況なんですね。


ー 日本語が公用語


パラオのアンガウル州の州憲法では、パラオ語と英語に加えて、日本語が公用語として定められています。

第1次世界大戦の後、ドイツが持っていたアジアにおける権益は日本に引き継がれ、パラオでも日本による委任統治が始まりました。

その際に現地で日本語教育が行われ、アンガウル州では日本語が公用語として定められています。

ただ、第二次世界大戦後は日本の統治から離れ、今では日本語を話せる人はいないそうです。



ー 今も残る日本語


かつて日本の統治下にあったこともあり、パラオ語には日本語の影響が見られます。

「daijobu(大丈夫)」「okyaku(お客)」「denki(電気)」「senkyo(選挙)」など、日本語からの借用語がたくさんあるんだとか。

現在も経済や観光などで交流の深いパラオと日本。機会があれば訪れてみたいですね!

スペイン滞在中に、地元和歌山のために何ができるか模索中です。スペインにお詳しい方、コメントなどで色々教えていただけると嬉しいです!