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スペイン、コロナと生きる「新たな日常」へ。

スペインで外出禁止の措置が始まってから約1ヶ月半。

新型コロナウイルスによる感染者は国内で21万人を超え、これまでに約2万5000人が亡くなっていますが、1日の死亡者数は減少しており、感染拡大のピークは過ぎたと見られています。

4月28日、サンチェス首相が記者会見を行い、規制緩和の今後の方針について発表を行いました。

今回は、コロナウイルスの存在により一定の制限はあるものの、感染拡大前の状況に近いという「新たな日常」を目指して動き出したスペインの展望をご紹介します。



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◆4段階の規制緩和

厳しい営業規制と外出規制、行動制限がかけられているスペイン。

今後は規制緩和を4つのフェーズに分け、中央政府による全体的な調整のもと、各県・島ごとの状況を考慮しながら緩和を行なっていくことになります。

まずはそれぞれのフェーズについて見てみましょう。

【フェーズ0】
散歩・個人の運動、飲食店の事前注文による持ち帰り、個人のトレーニング、プロスポーツチームの軽いトレーニング等が可能に。(ただし飲食店での店内での消費は不可)
【フェーズ1】
大規模商業施設を除く商業施設・飲食店(テラス:定員の30%)・ホテルの営業、農業活動、プロスポーツ活動、宗教施設の活動(定員の1/3)等が可能に。(ただしホテルの共通スペースは閉鎖)
【フェーズ2】
飲食店(店内を含む。ただし適切な距離を確保し、テーブルのみで定員の1/3)の営業、学校における補講(正式な再開は9月)、両親が出勤の場合の6歳未満の生徒の通学、狩猟・スポーツフィッシング、映画館・劇場・博物館等の文化・娯楽施設等の営業(定員の1/3)、屋内(50人未満)・屋外(400人未満)の興業、宗教施設の活動(定員の1/2)等が可能に。
【フェーズ3】
より柔軟かつ一般的な移動が可能(屋外及び公共交通機関におけるマスクの使用を推奨)。商業施設では2mの距離を確保しつつ定員の1/2とする、飲食店では定員条件をより緩和するなど。

上記4つのフェーズを、保健大臣の決定により進展または後退させていくとのことです。



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◆規制緩和の日程

5月4日以降、カナリア州の3島とバレアレス州の1島は上記のフェーズ1、4島を除くスペイン全土はフェーズ0が適用されます。

5月11日より、フェーズ0の地域で基準をクリアした地域はフェーズ1に移行されます。

それ以降は、各フェーズは最低2週間継続され、人の移動の状況や社会的弱者への影響、経済への影響、医療機関のキャパシティなどを総合的に判断し変化させていくとのことです。


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◆スペインのこれから

ヨーロッパで最大の感染者を出しているスペイン。医療現場の状況も厳しく、外出禁止の措置が長引いている中で今回示された規制緩和の流れ。

今後どのような道を歩んでいくのか、注視していきたいと思います。

スペイン滞在中に、地元和歌山のために何ができるか模索中です。スペインにお詳しい方、コメントなどで色々教えていただけると嬉しいです!