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B級ホラー映画さながらのゾンビゼミ!?幻覚剤を無理矢理植え付けられる、実在する生物とは。

B級ホラー映画さながらのゾンビゼミ!?幻覚剤を無理矢理植え付けられる、実在する生物とは。


 皆様は、ゾンビゼミを御存じですか?ゾンビという存在は、映画の中にしかいないと思っていましたが、なんと世界にも似たような生き物が存在するのです。それがなんとセミ

セミ!?

 と思いましたよね。私も知った時は、そのように感じました。そのため今回は、ゾンビゼミについての記事をネットで漁り、その正体についてのお話をしたいと思います。ぜひご覧ください。
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https://www.scientificamerican.com/article/how-this-zombie-fungus-turns-cicadas-into-horror-movie-sex-bots/

※以下過激な内容を含みます。

【ゾンビゼミとは!?】

 さっそく核心に迫りましょう。ゾンビゼミの正体は、なんと「マッソスポラ」なんです。「『マッソスポラ』ってなに!?」という方、安心して下さい。私もなんのこっちゃ分かりませんでした。

 マッソスポラとは、つまり『カビの一種』です。キノコ同様、胞子を飛ばすのです。セミを宿主とする特殊なハエカビの一種で、北米を中心として生息するセミに感染し、宿主が羽化すると同時に恐ろしい生態をあらわにするそう。この菌に感染し、成虫となったセミは腹部が削げ落ち代わりにマッソスポラの胞子が詰まった白い塊が生えている状態になるんです。こうなってしまったが最後、正気を失ったセミは自分の意志ではなく、マッソスポラにコントロールされます。食事をすることも忘れ、雄雌関係なく交尾行動をとるようです。しかも感染した雄の個体は、雌のように振舞い、雄を誘惑するのだとか。

https://www.scientificamerican.com/article/how-this-zombie-fungus-turns-cicadas-into-horror-movie-sex-bots/

【ゾンビウィルスの持つ幻覚成分】

 近年の研究で、このような行動のメカニズムが判明しつつありますが、その中でも恐ろしい研究結果が出たのです。なんと、この菌や近縁種に感染したセミを調査したところ、体内から『シロシビン』『カチノン』といった化学物質がみつかりました。『シロシビン』とは、幻覚作用でお馴染みの『マジックマッシュルーム』に含まれている成分です。昔の日本では合法で、家庭栽培をしていたというものですね。芸能人の伊藤〇明さんが、マジックマッシュルームを摂取したことによりパニックに陥り、泣きながら全裸でコンビニに入ってしまったというような話で有名です。「助けて」と泣きながら言っていたとか、言ってないとか。⇐ぜひ調べてみて下さい。

「あれ実は、マジックマッシュルームではなく、別の薬物だった。キノコは、煙が出るからみんなラリっちゃうし」と、ガーシーが語ったようですが、キノコは煙でません。マジックマッシュルームは、食べるものですので…

https://www.asagaya-nomiya.jp/higasitani-itouhideaki/#google_vignette

 私自身、このようなマジックマッシュルーム体験した人に何度か取材する機会があったのですが、その体験談といったら驚きでした。空を飛べそうになるとか、音楽の一番深い部分が聞こえるようになるとか、木々が話しかけてくるだとか。はたまた愛に溢れて、全てのものが愛おしくなるとか。信じられないようなアイディアが浮かんで、音楽作りに没頭したりとか。人間のような、セミの何倍もある生き物ですらこのような体験をするのに、小柄な生物が『シロシビン』を摂取したら…。確かに、ゾンビになってしまう理由は分からなくもないですよね。

 下記に似たような記事を載せておきます。少し過激な内容になりますので閲覧注意です。

 『カチノン』が含まれている薬物は、ちまたで『バスソルト』と呼ばれています。カチノン系化合物は、『アンフェタミン類』に似た刺激物で簡単に言うと、覚せい剤に含まれている成分です。覚せい剤を摂取した人物ともコンタクトを取ったことがありますが、物凄く危険な成分だと感じました。覚せい剤をやるか、人間を辞めるか。この選択肢があまりにもピンとくる言葉で、会う人は皆、口を揃えて覚せい剤をどこかで肯定します。これだけは絶対に人が摂取してはいけません。どんなことがあってもです。昔、「金八先生第7シリーズ」で八乙女光さんが演じていたシュウというキャラクター。大袈裟だとしても、この役の症状よりさらに酷いことになってしまうのではないでしょうか。現実には怖い人もいますし、友人や恋人、家族でさえも縁が切れてしまうそうですからね。自制心がまずなくなるわけです。

 『シロシビン』と『カチノン』これら成分が、セミに入るとなると恐ろしいですよね。もしこの先、人間に感染するようなことがあったらどうでしょう。人間は自我を失い、男女関係なく生殖活動をするようになる。しかも、腹部がただれ落ちるまで。考えただけでも悲劇ですよね。ですが実際に生き物に感染し、発症までするウィルス(胞子)が存在することは事実。なんとか対策をとりたいものです。

【感染主は、オガサワラゼミ】

 1994年の小笠原諸島には、オガサワラゼミが大量発生していたそうです。オガサワラゼミを採集していた大林隆司氏は、採集瓶の中におがくずのような物が付着しているのを発見したそう。不思議に思い確認すると、なんと腹部末端がなくなっているのにも関わらず生きている個体が多数見つかったそうです。お腹の中には、レンガ色をしたおがくずのようなものが詰まっていたのだとか。これは何なのかと詳しく調べたところ『マッソスポラ』を発見したんだそうです。日本国内では、アマチュアセミ研究の大家、加藤正世博士の娘さんが、1946年に自宅の庭で採集した『ニイニイゼミ』から得た一例のみで、母島からの記録は国内で二例目。実に51年ぶりの記録になったのだとか。


 
 このカビは、セミの成虫に感染し体内に胞子をつくる。菌の感染により、生きているうちにセミの体節が先端から外れて落ち、感染したセミは腹部がない状態で飛び回ります。体内に形成された胞子は、セミが飛び回ることで地上にバラまかれ、次の感染源になるのだとか。『セミエイズ』とも言われているそうですよ。

https://www.nature.com/articles/s41598-018-19813-0

 『マッソスポラ属菌』は、2種類の胞子を作ることが知られていて、一種類目は流行病の発生初期に作られる『分生子』で、おおむね米粒のような形をしているそう。すぐに感染する能力はあるが、寿命は短いのだとか。二種類目は、1997年に母島で見つかった、インフルエンザウィルスのような『イガイガ球体』の休眠胞子。休眠胞子は、流行の末期に形成され、すぐに感染する能力はない。ですが、耐久性があり土の中で10年以上耐え、セミの羽化時に発芽、感染するとされています。


引用 https://www.nippon-soda.co.jp/nougyo/wp-content/uploads/2023/03/Nogyo4_15-tochugesha.pdf

 こちらは、東京都農林総合研究センター/東京都立大学/大林隆司氏の記事ですが、どのサイトよりも『セミ』について詳しく書かれています。ぜひご覧になってみて下さい。

【17年の周期で現れる謎の周期ゼミ】

 米国で膨大な数のセミが集団発生しつつあるようです。17周期で大量発生する『ブルードX』と呼ばれる周期ゼミの集団は、その数は最終的に数十億~一兆匹にも達すると見られているのだとか。『ブルードX』は3つの独立した種からなるセミの集団。ほぼ同じタイミングで地面から這い出して来る。米東部には17年ゼミのブルードが十数個、13年ゼミのブルードが3個確認されているのだとか。なぜかそれぞれが異なる年に出現するのだそう。どのようなメカニズムで17年を数えているのかは謎。確かなことは誰にも分かっていない。今後は全てのセミが、13年ゼミになるといわれていると生物学の教授が語っていた。

※ブルード=集団

 遺伝子的ななにかがそうさせるのか。生き物の神秘と呼べるものなのかもしれませんが、このセミの大群に「マッソスポラ」が感染するとなると、どうなるのか。これが怖い部分ではありますね。

 今年2024年春は、17年ゼミと13年ゼミの二種が共に羽化する『ダブル羽化』なるものを体験できる貴重な年だそうですよ。この体験を逃したら、次は221年も先になるのだとか。米国立自然史博物館の収集担当マネージャーの『フロイド・W・ショックレー』氏は、「現代人は、誰一人として次のダブル羽化を体験することはできない」「人間が、本当にちっぽけな存在に見えてくる」と語っているそう。羽化が始まるのは、四月の終わりごろ。セミの合唱状態になると、飛行機の騒音よりうるさくなるのだとか。一兆匹のセミがどれほど多いかというと、一匹の体調は、約2センチ半。これを一匹ずつ縦に並べると、2540万キロにもなる。地球と月との間を33回も往復してしまうらしい…

 生存期間は1か月ほどで、大体は自分が地上に出てきた場所の近くで死骸になる。飛ぶのはそれほど上手くないらしく、どこかの木なんかに止まるのももっと苦手なのだとか。そのため、歩道や車道や街で息絶え、人や車に潰されることが多くなる。結果、そのような道はセミの死骸でツルツル滑りやすくなるのだとか。

 そんな周期セミの第一波は、ルイジアナ州北部、サウスカロライナ州の西部にまで及ぶそう。とにかく毎年出現するセミとは数の多さが異次元らしい。

 この大群が、日本にこなくてよかったと思うが、実際のところ目視してみたい。写真を撮って、記事にしたいというところが本音です。実際のところどうなるのか、とても楽しみですね。

参考URL https://globe.asahi.com/article/15163443

【感想とまとめ】

 ゾンビゼミの正体は、マッソスポラ菌に感染したセミでした。セミのみから記録されている昆虫疫病菌の一種で、アメリカでは17年ゼミに感染するMassosporia Cicadinaから記載され、日本からは1951年の都内での記録と、1999年小笠原での二例報告があったが、2020年千葉県流山市でも発見国内で三例目になった。しかし標本の不足から、まだ詳しい種までは固定されていない。謎ばかりで、まだまだ調べがいのあるマッソスポラ菌ですが、これが人類にとっての脅威にならないことを祈ります。

 日本では、『蝉の声』のような美しい表現がありますが、聞いた話によると、虫の発する音を『声』と表現するのは、日本特有らしいですよ。アメリカなんかじゃ騒音以外の何物でもないため、気にもしないのだとか。そんな風情のある生き物だからこそ、美しい存在のままであり続けてほしいですね。

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