見出し画像

自己決定感を持つこと

こんにちは。
母親塾「たまきら」を主催している伊東真紀恵です。

27年間塾運営及び教師をしています。

ある生徒の感動した話をシェアします。

彼女はASD(自閉スペクトラム症)と診断されている生徒で、
ママから「どうしても娘を見て欲しい」という依頼でした。

今までも場面緘黙、多動、病院に行ったら多分なんらかの診断がつく子どもたちを
お預かりしたことがありますが、
私はそういった医学的(?)な知識は全くありません。

「とりあえず娘と話をして欲しい」というご依頼だったので、
小1時間面談のようなことをしました。

正直なところ「その子自身に勉強をやる気持ちはない」という感触でした。
なのでママに「どっちでもいい」という返事だったらやめましょうね、とお約束ししました。
案の定、と〜〜〜〜〜〜〜っても残念そうなLINEがママから来て
「どっちでもいいって言われました」と。

子どもはやりたくない時に「どっちでもいい」という返事をします。
なぜだかわかりますか?
それは「お母さんを傷つけたくない」からです。
お母さんがやりたいことがわかっている、だけど自分はやりたくない。
はっきりと「嫌だ」というとお母さんに申し訳ない。。。
だからやんわりと断わる手段「どっちでもいい」と答えます。
子どもって健気だよね。

なので、その時はお預かりするのを見送りました。

で!!!!ですよ。

なんと2ヶ月後、生徒さんから直接「冬休みの宿題を一緒にやって欲しい」と連絡が入ったんです!
本人がやると言ったら、そりゃ喜んでお受けします!
宿題もしっかりやるんですよ〜。素晴らしいよね。

で、更に!!!ですよ。

なんと「2ヶ月後の定期テストの勉強を見て欲しい」と・・・
そりゃまたまた喜んでお受けしましたよ!

私が子どもたちに必ず聞くことがあります。
それは「なんのために私と一緒に勉強するのか?」です。
これは子どもたちの意思を尊重する目的と自己決定感を持ってもらうためです。

彼女は「点数を取りたいから」とはっきり答えました。
「よっし、わかった。じゃあ点数を取ることを目的に授業をしよう」と始まったわけです。

今までは3点だった数学の目標は10点台、
6点だった国語も10点台を目標に5日間ほど一緒に勉強をしました。

はっきり言うと、できないことだらけです。
でも、できないことに注目してもしょうがないんです。
だってできないんだから。そこじゃない。

できるところをいかに確実にできるようにするか、そこなんです。
そして点数を出すことで、今後その子の人生に自信を持ってもらう、
そこに焦点を当てます。

結果、目標よりも大きく点が伸びました。
数学26点、国語25点
有言実行です。

彼女が送ってきたメッセージが泣けるんです。
「先生、わたし頑張ったよ!」と。写真にとった解答用紙と共に。

今まで1桁だった成績を、自分の努力で20点台にする。
すごいことです。

今までは机に向かう習慣もなく、全て面倒くさいといって向き合わなった彼女。
その子が自分で目標を決めて、自分で掴みにいく。
これこそが

「自己決定感を持つ」

ってことです。

誰に言われてわけでもなく、自ら欲しいもの選び、自らの努力で、楽しみながら手に入れる。私が見たい世界でもあります。

私の目標は

「自分の人生を自分で選び、自分で創造し、

自分で楽しむ子どもたちを世に送り出すこと」


それを見せてもらったな〜と思います。

自己決定感を持つこと

大切です





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?