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逃げ恥スペースの事例公開!「ドラマコンテンツ ✖️レンタルスペース」ファンとの繋がりを深める追体験

スペースマーケットとTBSのコラボレーションによって実現した「逃げ恥スペース」。TBSの人気ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」の主人公みくりさんと平匡さんが暮らす自宅の一部を再現したスペースは、多数のメディアにも紹介され、販売当初の予約枠は2時間で完売!その後も期間を延長し、大阪エリアにもスペースを急遽追加。期間中、約1,000名の方々に体験されました。

今回は、株式会社TBSテレビのデザインセンター デザインマネジメント部の太田卓志さん(以下、太田)と、株式会社スペースマーケットのマーケティング部、益戸佑輔さん(以下、益戸)に、取り組みの背景や今後の展開について、お伺いしました。

左:株式会社TBSテレビ 太田卓志さん 右:株式会社スペースマーケット 益戸佑輔さん

「逃げ恥スペース」概要:

主人公・森山みくりと津崎平匡が暮らす自宅の一部を、実際のドラマの制作スタッフが再現。ドラマ内で利用されていた小物や同家具を取り揃え再現されたレンタルスペースを、貸切で利用できる。

実施期間:2021年7月22日〜2022年3月31日
場 所 :東京都世田谷区奥沢・大阪府大阪市浪速区
価 格 :2,287円~/1時間 (エリア、曜日時間帯により変動)

逃げ恥スペースの詳細はこちら

ドラマの追体験を通してファンとの繋がりをつくりたかった

ー この取り組みの背景を教えてください

太田:「ビジネスチャレンジ」というTBS社内の新規事業提案制度で採択され実現した取り組みになります。

ご存じの通り、この数年でメディアの環境は大きく変わっており、リアルタイム視聴の減少やテレビ以外のコンテンツの拡充、テレビCMの価値の変化など、著しく変化してます。そんな中、会社全体として新しい事業領域を模索していかなければいけないという気運もあり、数年前から始まった社内公募制度でした。私たちのチームは、既存のコンテンツを生かし、ドラマを追体験できるような企画を提案し、それが採択されたというのがきっかけですね。

ー ドラマの追体験!面白い発想ですね。アニメやドラマの聖地巡りなども人気ですが、その体験と似てますね。

太田:そうですね。私たちデザインチームは放送のために空間をデザインしているわけですけど、それを放送だけではなく、実際にそのセット空間に入り、没入してもらえるような空間を作ることで、より長くコンテンツを楽しんでもらいたい、という思いがありました。

ー 没入できる空間ということがポイントだったんですね。だから貸切にもこだわられたんですね。

太田:ポップアップのような形でイベントとして実施することや、ホテルの客室にセットを再現し泊まれるなど色々な案を考えました。事業計画を練っていく中で、初期投資をどう抑えるのかがポイントになってきた中で、レンタルスペースが選択肢として上がってきました。

初期投資をはじめ、立地など色々な条件を加味して考えた場合、もしかしたらマッチするのではと思い、スペースマーケットへ相談させてもらいました。

益戸:これまで、家電メーカーさんや飲料メーカーさんとのコラボスペースは多数実績がありましたが、ドラマコンテンツは初めてのご依頼でした。ただ、すごく親和性は感じましたし、ワクワクしましたね!

これまでもレンタルスペースは趣味嗜好の近い小さなコミュニティでの利用が多く、直近では「推し会」利用がすごく増えてました。コロナ禍で、大規模なイベントが少なくなる中で、仲間内で趣味に没頭する時間に活用されてたので、利用のイメージはとても広がりましたね。

ただ、世界観がめちゃくちゃ大事なので、対象となる物件があるのか、、と不安はありました。すでに完成されている逃げ恥という世界観があるなかで、ファンの方を裏切るようなことにならないように、どこまで再現性高く空間をつくれるのか、という部分はチャレンジになると思ってました。

再現性を左右する、場所探しと空間づくり!

ー 両社にとって初めての取り組みとなった案件ですが、実現に向けて苦労されたのはどういった点だったのでしょうか。

益戸:イメージに近い場所探しですね。スペースマーケットに掲載されている約18,000件(2021年4月時点)のデータをベースに、物件の立地、間取り、イメージに加えて、一時的な家具の入れ替えや、日々の運営協力もいただけるホストさん(物件オーナー)かどうかなど、リストを作成して個別に交渉をしていきました。

太田:TBSとしては、社内調整や権利周りの調整でしょうか。「ビジネスチャレンジ」という建て付け上、一部のメンバーは通常業務外で動いてくれていたこともあり、日常的には一緒に仕事をしないメンバーが集まりアクションをおこなっていました。なので、部署をまたぐ調整や権利周りの確認などが一番時間がかかりましたね。

スペースについては、イメージに近い空間を提案いただいたので、あとは長期間の利用にも耐えられるよう常設展示に近い形でセットを考えていきました。

益戸:実際にドラマのセットを作られたプロの方々によってデザインされた空間なので、再現性はめちゃくちゃ高かったですし、装飾品の破損や劣化などもほぼ無く、耐久性も高かったですね。

太田:そうですね。物が壊れたり、無くなったりということもほぼなかったですし、利用者の方がとても丁寧に津崎家を使ってくれましたね。

実際のドラマ内でも利用された小物や撮影をもりあげるフォトプロップスも作成
恋ダンス撮影用に、床には撮影にベストなカメラ位置を表すバミり(目印シール)も設置

初回予約は2時間で完売、大阪エリアも急遽スタート!

ー 予約開始後は、すごい反響でしたが実際にどんな方のご利用が多かったんでしょうか。

益戸:正直、立地条件はレンタルスペースとしては良いエリアとは言い難い場所だったのですが、社内でもびっくりするくらい早い段階で初回予約が埋まりました。

利用者は、逃げ恥のドラマファンを始め、新垣結衣さんや星野源さん、石田ゆり子さんのファンという方も多く、首都圏を中心に茨城や群馬など関東一円から来てくれてました。

「瓦そば」を作ってドラマのシーンを再現したり、ダンス動画を撮影したり、結婚式用の余興動画を撮影したり、、、驚いたことに「プロポーズをします」というご予約もあって、これはめちゃくちゃ嬉しかったですね。リリース直前に、星野さんと新垣さんの結婚発表があったので、その幸せにあやかってお祝い関連の利用もたくさんありました。

予約時の利用目的の割合グラフ(東京・大阪分の合計)

東京スペースの予約がとても好調で、関西エリアにも作って欲しいという声を受けて、急遽大阪スペースも準備することになりました。

空間の再現性に99%が満足!制作スタッフへの感謝の声も。

ー 利用者の方や両社の社内からの反響はいかがでしたか。

スペースに設置されているゲストノートには、制作スタッフへの感謝メッセージや俳優さんへのメッセージが綴られていました。

太田:利用者のアンケート結果では、99%が空間の再現性に満足と回答いただきました。ドラマの世界観に没入し、追体験をしてもらいたいというのが目的だったので、とても安心しました。

SNSでも「#逃げ恥スペース」をとおして、多くの方々が楽しそうな写真をアップしてくれており、メンバーで共有してみてました。著者の海野先生もTwitterでシェアしてくださっていて、とても喜んでくださっているのが伝わって嬉しかったですね。

海野先生のツィッター

益戸:逃げ恥スペースをきっかけに、初めてレンタルスペースを使うという方も多く、貸切空間で、仲間内だけで好きなことをするという体験がとても楽しかった!という声もたくさんいただきました。ホストの方からも、次回このような企画があれば、ぜひ声をかけてほしいという前向きなお話もいただいています。

多拠点へのチャレンジ、ドラマセットの中でドラマ視聴体験!?

ー メディアのコンテンツ✖️レンタルスペースのコラボレーション、今後どのような展開がありそうでしょうか。

太田:まだ構想段階ではありますが、リアルタイムで放送しているドラマを同じ空間で視聴できるという体験や、ホラー番組をホラーな空間で見る、などコンテンツと視聴環境の掛け合わせができると新しい展開が広がりそうですね。

益戸:それは楽しそうですね。ドラマだけでなく映画とかも可能性がありそうですね。あと、個人的にはTBSさんのバラエティ系番組のセットもテンションあがりますね!!

太田:そうですね。社内には、過去の番組セットが倉庫にたくさん保管されているので、それらを体験できるスペースなんかも面白そうですね。SDGsの観点からも、番組セットの利活用はこれから色々と考えていけるのではと思います。

益戸:今回は、東京と大阪の2拠点開催でしたが、もっとたくさんのホストの方を巻き込んで多拠点展開できる仕組みをつくっていきたいですね。スペースマーケットには、今回のお家のようなスペースから、古民家、廃校、倉庫などいろんなスペースがあるので、コンテンツの力をお借りして、地方にもレンタルスペースをきっかけに人が集まって、そのエリアを盛り上げていけるような取り組みに広げていけるといいですね。

太田さん、益戸さん、本日はありがとうございました!次のコラボレーションも楽しみにしております。

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