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地球の裏側の古い墓地で、懐かしく感じた気持ちは、なんて表現すればいいんだろう

「ぼく地球(タマ)」的な話ではありません。
文字通りの経験談です。

地球の反対側の、古い街で、古い墓地を訪れ、なぜかとても懐かしい気持ちになったのです。

2013年9月、私は単身、ブエノスアイレスにいました。

なぜそんなところにいたのかというと、自分でも嘘みたいですが、失恋のショックで、一人ブエノスアイレスまで旅に出たのでした。

7月9日通りに位置するホテルに宿泊し、一週間かけて、ブエノスアイレスのさまざまな場所をめぐりました。

最終日、「レコレータ墓地」に行くことにしました。

ここは「世界一美しい墓地」とも称されており、アルゼンチンの歴史上の人物や有名人が埋葬されています。 あのエビータも眠っています。

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美しい霊廟、古い彫刻の数々。

伝統の建築法が用いられた敷地は、細い路地が張り巡らされています。

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豪著で古びた霊廟に見とれながら、いくつもの路地を折れ曲がり、人気のない奥まった路地をそぞら歩いているうちに、私は遠い時代に迷い込んだ感覚に襲われました。

9月、春の始まり。

見慣れた空の色とは、ほんの少し、でも決定的に異なる、「これが神様の血の色だよ」と言われたら信じてしまいそうな、南半球の乾いた青色の空。

昨日の夜、同じようにぼんやり空を見上げたら、そこにあったのは、上下逆さまに輝くオリオン座だった。

今ここにあるのも、上下逆さまの、乾いた青い空。

さっきまで霊廟の陰に潜んでいた、眠そうな猫たちの姿も見えなくて。

ふいに、懐かしい人の気配がしました。

古い墓石の立ち並ぶ、目の前の路地を曲がると、とても大事で懐かしい人が、いてくれる気がしました。

それが誰かは分かりません。
でも、私にとって、とても大事で懐かしい人だと感じました。

いてくれる気配だけで、嬉しい。

きっといる。

涙が溢れました。

地球の反対側の、美しい墓地の奥まった細い路地に佇んだまま、私は涙を止めることができませんでした。

この時の気持ちを、どう表現したらいいのか、今でもわかりません。

でも、正直、自分の中で、一番しっくりくるのは、

いいちこのCMを見た時の気分


他にないんかーーい。

あんだけ大仰に書き連ねてこれかーーい。

…ああっ!! これじゃない!! これにしたくない!!!

いや、もちろん、とても素敵なCMとは思いますが、こっちもそれなりに金かけてアルゼンチンくんだりまで行ってるからね!! いいちこでは収まりつかんのよね!!

なんか、もっと、こう、あるだろう!!

ああ。誰か正解を教えてほしい。

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最後くっだらない話になってしまいましたが、墓地というのは、誰かの懐かしいっていう気持ちや、大事な人を思い起こす気持ちが、沁み込み重なっている場所だから、そこにぜんぜん縁がない人間にも、その懐かしい気持ちが伝わってくるのかもしれないですね。

いや、そうだとしても、いいちこのCMとの共通点は何?







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