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装うあそび

「まあ!素敵な装いね!」

わたしが初めて手づくり服でコーディネートしてお出かけした時に
見知らぬ年配のご婦人にかけていただいた言葉です。

「装い」・・・!

なんて上品な表現でしょう。

わたしが洋服に込めている思いが
作った洋服やコーディネートを通して
ちゃんと表現できていて、尚且つ相対した人に伝わった、
と感じてとても嬉しくなりました。

Pearl Pearl Pearl

この「装い(よそおい)」という言葉は、
本来、「装い(よそい)」なのだそう。

「ごはんをよそう(盛る)」の「よそう」と同じなのだと知って
ちょっとびっくりしました。

確かに、「よそおう」だと
「実際はそうでないのにそうであるかのように見せかける。」
という意味もあり、
洋服だけでなく衣服全般に言える、
あまり好ましくない面を
表現してしまうことになってしまう、と思いました。


わたしは自然の中の全寮制の学校に1年いたことがあります。
(2年以降は都内へ移動するシステム)
最初はとても煌びやかでおしゃれだった女子たち。
でも1年が終わる頃には、
すっかり外見に構わなくなってしまった光景を
目にするようになりました。

そこで初めて、この人たちは、
洋服やメイクを好きだからしていたわけじゃなかったんだな、
と気がついたんです。

おしゃれしていた理由は人それぞれいろいろあるでしょう、
でも少なくとも、
自分の内側から発光する「好き」の感覚に
従っていたわけじゃなかったのです。

もしかしたら、
何かを「よそおう」ために、装っていたのかもしれません。

自然は人を丸裸にしてしまうのかもしれないと思いました。

当時、「頑張っててえらいよね」と
よく友達から声をかけられました。

頑張っているのではなくて、
ただ好きで楽しいからやっているだけなんだと
説明してもわかってもらえず、
もどかしい思いをしました。


わたしは、自分の顔や身体を絵画で使う
キャンバスのように思っています。

洋服やメイクは、
キャンバスに絵の具をのせるように
そこに色や形を付け足していくイメージです。

だからわたしにとって装いはアートであり、
遊びなんです。

ブルーローズのクロップドトップス
余った生地でバッグ、テーマは”リカちゃんが持っているバッグ”

トレンド?
見知らぬ誰かが決めたルールはスルーして
今日もわたしは自由に楽しんでいます。




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