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唯一無二の土

わたしは現在、ひとり暮らし、6畳ほどのテラス付きのメゾネットに暮らしています。
この大きなテラスに一目惚れしたのは6年前。
新しい生活を始めようと、本当の自分の心に従って生きようと、心機一転、ひとりになり、この家に引っ越ししました。

大きなテラスは、ここで家庭菜園をやってみたい!と思ったから。

久しぶりに再開した仕事に忙殺されて、数年は趣味どころじゃありませんでしたが、2年前、余裕ができてプランター栽培をはじめました。
培養土入りの土、苗、全部買ってきて、ただ植えて、水やりして・・
きゅうりやトマト、レタス、とうもろこし、オレガノ、タイム、ローズマリーなどのハーブ類、ワイルドストロベリー、いちご、ラズベリーなどを植えて楽しみました。
クコの木となつめの木も植えてみました。

けれど虫の被害、病気、などに襲われてしまい、農薬など何も使いたくないわたしは、対処しきれず、面倒になっていつしか放置状態に・・

そんな時、「菌ちゃん農法」に出会いました。

衝撃だったのが、そもそも元気な野菜というのは虫がつきにくいし病気にもなりにくいということ!

虫が美味しくよく食べる野菜ってそもそも人間が食べるべきものじゃなかったんだ!!

決め手は土。微生物が活発に働く土なんだと知り、早速、菌ちゃん先生こと吉田俊道さんのDVDを購入、雑草農法というものを試してみることにしました。

雑草農法とは、近所に生えている雑草を刈り取り、干したものをプランターの土の上に載せて、黒マルチをして数ヶ月待つだけ、という至ってシンプルな方法。

「これならできそう!」
試しに2つのプランターでやってみました。
予想に反して結果は・・あれ・・という感じ。DVDでは雑草もちゃんと土になっていたのですが、わたしのプランターは全然ならなかったのです。

失敗だった・・・

そう思ったわたしは一気にやる気が失せ、そのままプランターたちを再び1年放置、夏の間はイネ科の雑草たちが生い茂るままにしておきました。

そして今年の秋。

ひゃー

これはさすがにひどい・・

重い腰を上げて雑草たちを刈ったのです。

すると、ひとつのプランターにかわいいハコベと思われる雑草たちがびっしり生えているのを見つけました!

ハコベはPHが中性の、肥沃な土地に生えるといいます。

実はこのプランターは、お試しでやった雑草農法のプランターのうちのひとつでした。

失敗じゃなかった・・・!!

単純なわたしは再び野菜づくりの熱が再燃!

この刈った雑草たちを使って、雑草農法をやってみることにしました。
10日間ほど干したらちょうど小雨が降ったので、程よく濡れた状態になりました。まるでお天気もわたしの仕事を手伝ってくれているみたいでした!

今回は5個つくりました。

これをつくりながら、わたしは感動でいっぱいになりました。

だって、もしこれが成功したら、わたしのずぼらな選択は大正解だったことになります。すぼらのおかげでこんなにたくさんの雑草に恵まれて土をつくることができたのですから。

それにこれって、唯一無二の土です。

わたしだけの、オリジナルの土。

もちろんお金では買えないし、もう一度同じ土を作ろうと思っても絶対できません。

野ざらしにして放置した時間、その時、その年の気候、その時の雨、その時の太陽、運ばれてきた雑草の種、枯れた雑草たち・・すべてが合わさってこの土になるのですから。

・・・そうだ、その土で作物を育て終わったら、また雑草を投入してしばらく寝かせるようにしたらどうかしら・・・

老舗が代々受け継いでいる秘伝のタレのように、継ぎ足し継ぎ足しで土が作れるようになったら素敵だなと思いつきました。

畑がもちろん理想ですが、プランターでも土をずっとそのまま使うことができたら手間もかからないし、育てるハードルがぐっと低くなります。

ハコベが生えていたプランターには新たに種を植えてみました!

これからが楽しみです。

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