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職が変わったことの報告

こちらの記事で綴った就活から早2年、学内で新しい職に変わりました。

これまでの職

博士課程を修了して初めて就職したのは、嘱託教員でした。つまり、任期が決まっている契約社員みたいなものです。
一応文学部に所属する助教でしたが、担当授業や会議の出席義務はなく、シフト制で、研究室もありません。基本的には大学の学習相談窓口に在席し、学生と関わりつつ、ピアサポートや学びに関する企画実施、研究をすることが主たる業務でした。(詳細は論文もぜひ)

任期は3年(希望して承認されれば+2年いられるが、テニュアトラックではない)だったので、その間に次の教員公募に出して他のどこかに採用されないと、職がなくなる!という不安定なポジションです。

大学教員の就職活動は、大学の部署がランダムに出す「ここにこんな教員欲しいから募集します」という公募に応募することから始まります。
選考の流れは、これまでの研究・教育業績や抱負に関する作文などによる①書類選考、書類が通った人にだけ連絡が来て②面接と模擬授業をこなすのが一般的です。
募集の時期は不定期ですが、働きはじめは4月か10月が多い印象です。公募にはいくつ応募しても良いので、私も初めの就職時は7箇所ほどに応募しました。ポジションが少なくマッチングが難しいため、書類選考が通るだけでも研究者としては嬉しいものです。

大学に馴染みがない方へ向けた解説

転職活動

前任者も3年の任期を全うしてから、別の大学の任期なし教員として栄転されています。私も3年は助教として勤めあげたいと思っていましたが、大学教員の公募はご縁なので、就職してからも大学の公募情報は続けて収集していて、2年目以降は自分に合った公募があれば応募しようと構えていました。

学内で心理学科の任期なし教員公募が出たのは、助教2年目の初夏の頃です。そのとき首都圏の公募に出すことも考えていましたが、周囲の薦めもあり、まず学内の方に出してみることにしました。(これから暮らしていく場所が決まるかもしれなかったので、心理学者でありながら占いでも相談し、背中を押してもらいました笑)

履歴書を整えて作文やシラバスを書いて、外部の人と同様の手続きで応募しました。このときはweb応募が可能、押印や写真も不要ということで有り難かったです。
そして書類選考がとおり、4名の先生と1時間程度の面接をしました。授業の話に重点が置かれていたと思います。「できると思います!」「頑張ります!」「勉強します!」と基本前向きに正直に答えました。
そして学科の専任教員として内定をもらうことができました。(という経緯からお分かりいただけるように、当然、出来公募ではありません)

内定をもらってから

助教が大学内で比較的新しいポジションであったこともあり、嘱託助教⇒専任教員への転職は前例がなかったそうで、事務手続きもやや煩雑でした。
まず助教職は任期より1年早く辞することになったため、「退職願」を書いて学部長に直に提出しました。(これがあったので、今回は昇進ではなく転職した、という認識でいます。)
採用のための書類は助教着任時に比べてだいぶ省略されていたものの、履歴書などは再度提出しました。また助教時には不要だった「前歴証明書」という書類(これまで働いていたことを証明するために、かつての職場に依頼して手に入れなければならない)を、非常勤6箇所分提出しなくてはならず、大変面倒でした。

その後、辞令式の出席義務や着任手当など、外からやって来る新任教員だったら義務や権利があるはずのことについて何の連絡ももらえなかったので、自分から事務部署に問い合わせてグイグイ交渉しました (手続き的な義務を果たしたのだから、権利がないのはおかしいですよね、という…)。
いま思うと、学部学科には新しい人間であっても、事務的には元々いた人間なので、本当に必要ないと思われたのでしょう…。

このように何とも中途半端な扱いに戸惑いながら、休みもとらず3/31まで助教職として勤め、同僚たちに送り出してもらい退職。4/1からまた新たな気持ちで専任教員として働き始めたのでした。

これからの職

4月からは社会福祉学部心理学科の所属となり、専任講師として学科教育に携わります。要は授業を持ったりゼミを持ったり、社会でイメージされる大学教員ですね。
ちなみに臨床心理学を修めてきた私ですが、学科では臨床系ではなく基礎系の教員として統計や実験などをゴリゴリに担当します。公認心理師のための実習なども担当しません(歴的にできないといったほうが正しい)。就職するときに、そのほうが自分に合うと思っていたので結果的に良かったです。

以上、新年度の報告でした。引き続きよろしくお願いいたします。

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