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水樹奈々ちゃんのニューシングル感想。

ADRENALIZED

TVアニメ
「HIGHSPEED Étoile」オープニングテーマ
ということで、ラジオにて曲が先にできいて、そこに歌詞嵌め込む形で曲先行で作製されたことが明かされた。
ハイスピのオープニングということでこの作品には水樹奈々ちゃんも声優としてアリス・サマーウッド役として出演している。
オリジナルアニメということで、楽曲制作もかなり前から行われていたようで、水樹奈々ちゃんのほうから作詞したいと言う話があったようだ。

水樹奈々ちゃんと言えば車好きでレース経験もある。
さらにはキングの三嶋章夫取締役もモータースポーツが大好きで車好きである。

オリジナル作品とはいえ若手からベテラン人気声優を揃えたキング肝いりの作品だ。
モータースポーツ自体が下火でクルマ離れなんて言葉が囁かれる昨今に挑戦的なテーマだとは思うが、モータースポーツを描く作品というのは作品が終わったあとも文化として根付くことが多い。
今回もそれを狙っての制作だと考える。

要するに5年10年先を見据えたプロジェクトなのだ。
そんな作品のオープニングがこのADRENALIZEDなのだ。
作曲の光増ハジメ氏が奈々ちゃんの楽曲を聴き込み今まで奈々ちゃんが歌ったことのないよう曲を提供したいという意図で作製されたことがラジオ等で明かされている。
これに対し奈々ちゃんは今まで歌ったことのないタイプの曲なので使ったことのない筋肉を使うため大変と発言している。
新曲なのでそれはそうなのだが、アニメも主題歌もそれだけ挑戦的なテーマで作製されているのだ。
初めて聴いた時の印象は近未来のモータースポーツというだけあり、イントロのサウンドやAメロのサウンドが高揚感を煽る。
サビをホームストレートを全力で駆け抜けるさまと奈々ちゃんは評しているがまさにそうで、しかしながら間奏から大サビまではシケインのような左右に揺さぶられるようなサウンド、コーナーを抜けて大サビはスーパーフォーミュラでいうとこのオーバーテイクを彷彿とする爆発感があって耳から五感を刺激する。
歌詞についても主題歌だけあって主人公の輪堂 凛を感じさせるようなワードも散りばめられている。
この曲は「NANA MIZUKI LIVE JUNGLE 2024」で披露されることが告知されているが、バンドサウンドでこのデジタルロックサウンドと高揚感を表現してくれるか期待が膨らむ。

sympathy

ここでは共鳴とか共感、理解といった解釈が正しいのでしょうか。
正直このシングルのなかで一番好きだ。
ラジオで公開されたときはフルではなかったが、サウンドやテンポ、そしてsympathyを繰り返す構成が心地よくクセになり、ずっと聞き込んでいる。
イントロのピポピポ音から始まりデジタルサウンドっぽい始まりから割りとバンド映えしそうなサウンドになり更にはラップとは違うのだが近しいものを感じるようなパートもあり、2000年代初頭のJ-POPのような懐かしさもある。
ADRENALIZEDはアツさがあるが、疾走感はこちらのほうが強く感じる。
3分20秒をあっという間に感じされるが満足感もある。
こちらもライブでみんなと踊りたいとの発言からツアーで披露されることが濃厚である。
どのような形で表現してくれるのか楽しみで仕方ないのだ。

優しい記憶

このシングルはこのバラードに用事がある。
とまで言っても過言ではない。
暖めていた曲というだけあってすごくいい。
やはり我々はライブの後半、バラードを歌って捌けていく彼女の笑顔が好きだ。

しかし、ツアーテーマから察するに今回のシングルで唯一レギュラー落ちをしそうな気がしているのがこの優しい記憶だ。
まああくまで予感なので聞き流してくれて構わないが、水樹奈々ちゃんのファンのボリューム層は40代なわけだが、様々な世代が聴くこういう曲はどういう受け取りかたなのだろうか気になるところである。
ライブでは年代別でコールするシーンもあるが、年代別で曲の感想を言い合えるような場所があれば素晴らしいが自分の回りにはジジイしかいない。

自分は学生時代の恋愛を思い出すことはもう無いといっていい。
別に特別辛い思いをしたとかそういうわけではないが思い出して感傷に浸ることもないのだ。

人間はどうでもいいことは忘れていくというが引き出しとしてこういう感情は持ち合わせていた方がいい。
そういう意味ではこの曲は当時を思い出すような、むしろ擬似体験的なストーリー性のある重厚な曲だと感じる。
まさに誰しもが持つ優しい記憶なのだ。

昨今シングル売上やオリコンがあまり意味を持たなくなり、ライブ動員数がものを言うとこがある。
そのなかで水樹奈々はいまだトップクラスの動員数を誇る。
メディアにもたくさん観客が熱狂し光る棒を振り回す光景が映し出される。
そのさまは真・三國無双の関羽もびっくりである。アツい熱と迫力、パワーも魅力ではあるが、
彼女のもつ女性ならではの暖かさ、温もりは温度こそ違えど間違いなく同じ熱なのである。
汗だくの熱さから心地よく癒される体温のような温もり。
その温もりこそバラードなのだ。
我々はその温もりにこそ用事がある。

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