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手づくりグリーティングカード➆:インクを選んでkiss kiss!

今回は「インク」のお話、第2弾。

どんなインクがグリーティングカードに適しているのか、そしてインクのスタンプへのつけ方などについても、お話しします。


水性顔料系インク

グリーティングカードづくりにいちばんお勧めしたいインクは、水性顔料系インクです。とくに上質紙やミックスメディア紙にスタンプを押すには最適です。

※紙については、以下で書いています。よろしければご覧ください。

水性インクの溶液は水ですから、臭いがありません。また、顔料は紙の表面に成分が残り着色しますので、長期にわたって美しい色がつづきます。

心をこめてつくり、できるだけ長い間大切にしてもらいたいグリーティングカードですから、インクが色あせしにくいことはうれしいポイントです。

もうひとつ、わたしが水性顔料系インクを魅力的だと感じるところ。それは水彩絵具のような「かすれ」が表現できるところです。

水性顔料系インクのマイナス点を挙げるとすれば、乾燥までの時間でしょうか。溶液が紙にしみ込んだ後、顔料が紙に定着するまでに少し時間がかかります。

上質紙なら15分程度で乾きますが、制作に夢中になっていると、インクが乾ききらないうちにふれてしまい、うっかり紙を汚してしまうことも。

しかしインクはいったん乾いてしまえば、水分にも流れにくく、色もきれいです。

ツキネコ・アートニック

わたしが使っている水性顔料系インクは、ツキネコさん (tsukineko.co.jp) の アートニックS です。ツキネコさんのウェブサイトによると、

1982年に発売以来のロングセラー。
豊富なカラーで微妙な色彩表現が可能。
色あせしにくいピグメントインク。 

https://www.tsukineko.co.jp/product_craft/artnic/index.html
artnic S, Versa Color and Versa Craft by ツキネコ
定規 by Clover, スタンプ by Perlenfischer

その記述のとおり、100色近い色ぞろえで、パステルカラーや微妙な色あいも豊富です。けっして安くはないインクが多い中、Sサイズは1個300円(2023年8月)と、お財布にもやさしい値段です。

余談ですが、アートニックは海外では Versa Color (写真上)という商品名で売られています。その理由を伺ったところ、"artnic" は英語では理解されづらいからとのこと。

世界的にも高く評価され、海外のクラフターにも大変人気があるツキネコさんのインクです。

バーサクラフト(写真上)も水性顔料系インクですが、こちらは布用で、紙にも使えます。

油性顔料系インク

乾きのスピードを求めるのなら、油性顔料系インクがお勧めです。水をはじくので、水性マーカーで彩色するときにも使えます。

ツキネコさんには versa fine という商品があります。シヤチハタさん (シヤチハタ株式会社 | Shachihata Inc.) からも、和の色あいが美しい「いろもよう」というインクが発売されています。

水性染料系インク

こちらも乾きが早いインクです。透明感のある美しい発色で、上質紙はもちろんのこと、ヴェラム紙や光沢のある紙に使えるインクです。ツキネコさんの MEMENTO は水性染料系インクです。

インクのつけ方

アートニックS のような小さなインクは、手に持ち、逆さにして、上からスタンプにつけます。スタンプはもう一方の手に持つか、あるいは下に置いて、そこへインクをトントンと軽くたたくような感じでのせていきます。

これは印鑑と朱肉の場合と逆のやり方です。印鑑生活に慣れていると、ついインクを下に置いて、上からスタンプを・・・としたくなります。

そんなときは、
インクがトントン、インクがキスキス」
と唱えながらやってみてください。きっと(?)効果がありますよ。

何色そろえる?

どのインクが良いかは、クラフターにより好みも意見も分かれるところです。最初は使いたい種類のインク数色ではじめるのがいいでしょう。

例えば、顔料系インクを使ってみたいなら、水性顔料系インクと油性顔料系をそれぞれ3~5色ずつ買って試してみるといった具合に。

インクは不思議です。インクの状態で見る色が、必ずしも紙で発色する色と同じではありません。実際に紙にのせて、こんな色だったのかと思うことがよくあります。

また、インクは長期保存したり、使用したりしているうちに品質も低下してきますので、一度に買い込んで、のちのち使えなくなってしまってはもったいないです。

少しずつ、必要に応じて色数を増やしていくのがベストだと思います。


※見出し写真のカードのつくり方は、こちらをご覧ください。


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