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手づくりグリーティングカード②:まずはカミよりはじめよ

グリーティングカードづくりに必須のものといえば何でしょうか。それは、紙です。ただ、ひと口に「紙」といっても、その種類にはいろいろなものがあります。

コピー用紙、ケント紙、画用紙、アート紙、和紙・・・・。

いったいどんな紙がグリーティングカードづくりに適しているのでしょうか。

まずはカイならず、カミより始めよ。ということで、今回はグリーティングカードにとって何より大切な材料である紙についてお話しします。


実は、紙じゃない!?

紙は英語で paper ―――そう長いこと信じて疑わなかったわたしに、ある日驚くことがありました。

それは、グリーティングカードなどペーパークラフトで使われる紙は 、英語では ペーパー(paper) ではなく、カードストック(cardstock)と呼ばれているということです。あるいは単にカードとも。

グリーティングカードも短縮すればカードですし、ちょっとややこしいのですが、「ペーパー」はノートや便箋やプリンター用紙やトレーシングペーパーなどの紙で、はがきや名刺などに用いられる紙は「カードストック」。

つまり紙の重量によってペーパーとカードストックは区別されているということなのです。

では、どこまでがペーパーで、どこからがカードストックなのかといと、どうもこの境界はあいまいです。

海外のプロのクラフターでも、同じ重さの紙をペーパーと呼んだり、カードストックと呼んだりしています。

わたしがざっと調べた範囲では、200g/m²あたりの紙からはみなカードストックと呼ばれているようです。詳しくご存じの方がいらっしゃれば、ぜひお教えください。

グリーティングカードづくりやペーパークラフトが盛んな国、例えばアメリカやイギリスなどの国々では豊富なデザインや色とりどりのカードストック があります。

日本ではあまり需要がないのか、取り扱っているお店が少ないのが残念なところです。

200グラムから300グラムで

まるでスーパーで買うお肉の量のようですが、これがグリーティングカードに 適した紙の重さです。

厳密に表記すると、 200g/m² から300g/m²。g/m² は 「1平方メートルあたりのグラム数」という意味ですから、200g/m² なら1平方メートルで200g の重さのある紙だということになります。

g/m² は、海外ではgsm (grams per square meter) と表記されていることもあります。

日本では薄口、並口、厚口、特厚口、超厚口といった紙の厚さによる分類もあります。

あの黄色と黒の表紙で有名なマルマン (e-maruman.co.jp) のスケッチブックは並口で、重さは 126.5g/m² です。いちばん厚い特厚口のスケッチブックのほうは 204.8g/m² です。

紙の重量がわからないときには

すでにお持ちの紙であったり、重さや厚さの表記がない紙など、その重量がわからないことがあるかもしれません。そんなときには紙のふちを軽くはじいてみてください。

郵便はがき程度のしなりがあれば 200g/m² ぐらいの紙、厚くてしっかりとした名刺のような感じなら 300g/m² ぐらいだと思います。

グリーティングカードを手づくりするようになると、紙に触っただけで重さはどれくらいなのか、おおよその見当がつくようになります。

厚い紙には高級感があります。結婚お祝いなど特別なカードには 300g/m₂ ぐらいの紙がふさわしいですが、厚い紙は往々にして高価です。

日々のグリーティングカードは200g/m²くらいの紙でじゅうぶんな厚みのあるカードがつくれます。

すべすべでもなく、ざらざらでもなく

紙の表面に触れたときの感触も、紙を選ぶ際の大切な要素です。

スタンプを使う場合、つるつるした紙ではインクがうまくのらないことがあります。表面にコーティングがしてある紙には、それに合うインクが必要になるでしょう。

逆に、表面がざらざした和紙やリネン風の加工がしてある紙も、スタンプを押す紙としては扱いが難しいかもしれません。

テクスチャのある紙には独特の風合いがあり、とても魅力的ですが、インクがかすれたり、にじんだりすることがあります。

使う紙によってグリーティングカードの全体的な雰囲気も変わります。

わたしは、スタンプを使ったグリーティングカードづくりには、厚い上質紙やミックスメディアペーパーが最適だと思いますが、ぜひいろいろ試してお気に入りの紙を見つけてください。

※見出し写真のカードのつくり方は、こちらです。↓


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