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4/3は予算の日

誰が始めたのか決めたのか、おやつは500円以内。

小学校の修学旅行では、おやつを持参することが許されていた。甘いもの、しょっぱいもの、おまけやカードが付いたものをいかにバランスよくラインナップするかが問われる一大イベントだ。

出発前日の駄菓子屋やスーパーには電卓を持った同級生が溢れていた。(さすがにそろばんを持ったものはいなかった) 異様な光景だが、教育的ワンシーンだとも言える。

いま思うと505円だろうが550円だろうが先生にはバレないのだろうけど、買い物上手なやつは五円チョコやうまい棒で限られた予算枠をフル活用していたように思う。

おやつトレードによって多くのお菓子を獲得し "おやつ王" として君臨する者もいた。そして、おやつ王とは真逆な戦略でみんなから注目を集めたのはウエダさんだ。

彼女はなんとビックリマンチョコを16枚持ってきた。そしてウエハースは食べた上で、シールとおやつを交換するという戦術をとった。策士だ。サクサクな策士だ。修学旅行中から、彼女には「ウエダース」というあだ名がついた。

風の噂によると今ではお菓子メーカーで働いているらしい。彼女が関わったおやつ、理想を言うならばウエハースをぜひとも食べてみたい。

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