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デュッセルドルフのアートフェア/Art Düsseldorf訪問記

知り合いからArt Düsseldorfのチケットを頂き、行ってみることにした。ケルンの方のアートフェア(Art Cologne 1967からあるらしい)はずいぶん前からあるが、デュッセルドルフの方は2017年に始まったばかりで、一番最初の時に行ったときは何かとてつもない居心地の悪さを感じて、そのあとは一度も訪れてはいなかった。

今回は縁があってということで、行ってみることにした。

結論からいうと、自分の考え方が少し変わったり、またArt Düsseldorfのありかたも少し変わっていることもあり、たくさんの学びのある訪問となった。

自分の中の考え方が変わった点として
① 通訳で別の専門の見本市にいくつか参加する中で、見本市に出展する側と、それを訪問しにくる人々がどういう立場であるかという様々なパターンを見たから。
② ①を踏まえた上で、ギャラリーや美術館、もしくはその他団体がブース内で何をしようとしているか理解しようとする目線が出来たこと。
③ ②を踏まえた上で、自分の作家としての特質と、ギャラリーの特質を見て、その相性のことを考える目線を持ったこと。

見本市の変わった点としては、単に一番最初の型が整っていなかったところから、型が整ったということだろうと思う。

出展者の立場としてかんがえたら、ヨーロッパ中のギャラリーの所属アーティストの中に、そもそもデュッセルドルフのアカデミー出身者も多く、アトリエから持ってくるだけの運送賃のことをかんがえたら、とても便利なのだろう。また、ドイツの中でも有名な富豪たちがいるエリアがデュッセルドルフにあり、美術を買う文化もあるため、個人で買いにくることが目的の訪問者も多いことも、出展者からしたら魅力なのだと思う。

美術館の宣伝以外で、販売を目的としない展示は極少なかったが、それでもいくつか見受けられた。作品自体を個別で見るのでは無く、それをもってこの展示者は何をアピールしているのかと思うと、少なくとも自分にとっては、美術の見本市は出展者を見るものなのだろうと思えた。

もしかしたら、いまさら気が付いたことなのかもしれないが。

会場前看板

Smolka Contemporary, Vienna
Copperfeld, London / Max Goelitz, Munich
SIES + HÖKE, Düsseldorf
Noah Klink, Berlin

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