イギリスでGP(かかりつけ医)登録・診察を受ける方法
イギリスの医療制度は日本とは異なります。イギリスではイギリス国内に住所があれば誰でも無料で医療を受けられる国営医療サービスNHSと、患者が全ての費用を負担するプライベート医療があります。
イギリスに6カ月以上住む場合、ビザ申請時に"Healthcare Surcharge Fee(またはImmigration health surcharge)"というお金を支払わなければなりません。これはビザを取得するためでもあり、イギリスでNHS診療を受けるために必要です。
今回はそんなNHSサービスを受けるために、GP登録する方法をまとめたいと思います。
GPとは?
そもそもGP(かかりつけ医)とは何かと言うと、住んでいる地域の診療所のことを指し、そこで初期診療や治療を受けます。GPがより設備の整った大きな病院へ行く必要があると判断した場合、紹介してもらって大きな病院で専門治療を受けることが可能。そのため、まずはGP登録をしなければなりません。
GP登録の流れ
では次にGP登録の流れを紹介します。
1. GPを探す
GPは家から近い場所で探さなければいけなく、遠いと登録を断られる場合もあります。まずはNHSのサイトで郵便番号を入力して、近所のGPを探しましょう。
Find a GPのページ
郵便番号を入力後、近くのGPを教えてくれます。
検索結果の画面では、家から診療所への距離や診療所の住所、電話番号が記載されています。診療所をクリックすると、診療時間や口コミなど詳細情報が確認できます。診療所のWebサイトを確認して、新規患者(New Patients)を受け入れているかも要チェック。
これらの情報を参考にしながら、登録するGPを選びましょう。
2. GPへ登録する
登録するGPを選んだら、登録用紙に必要事項を記入をして登録しましょう。
GPへの登録には、①申請書(GMS1というフォーム)、②本人確認書類(パスポート、BRPなど)、③住所確認書類(賃貸契約書、税金・公共料金の請求書など)、④GP独自の申込書(あれば)が必要です。これらをまずは準備しましょう。
GPごとに登録方法は異なり、GPへ予約をして登録する場合と予約なしで直接行く場合、オンラインやメールで登録する場合が多いです。GPのWebサイトに記載されていることが多いので、まずは確認してみてください。
登録が済んだら数日〜2週間前後で、Registration Confirmation Letterが自宅に郵送されます。この中にNHSナンバーが書いてあるので、忘れないように保管しておきましょう。
GPで診察を受ける
私はイギリス1年間の滞在中に、GPで3回診察を受けました。その3回中2回は電話での診療、1回は診療所で直接診察を受けました。どのような流れで診察を受けたかを簡単に説明したいと思います。
診察を受けるにはどこも同じだと思いますが、まず電話で予約をします。その際に名前、誕生日、なんで診察を受けたいのかを質問されます。もし女性の医師の方が良い場合は、予約のタイミングで伝えましょう。
電話診療の際は、予約時間に医師から電話がかかってきます。そこで症状の説明をして診察を受け、処方箋が出る場合はそのように言われます。私は診療所併設の薬局での受け取りを希望し、翌日薬局に手ぶらで赴き、名前を伝え処方箋を受け取ることができました。
診療所での診察は日本と同様で、受付に予約をした〇〇ですと名前を伝え、待合室で呼ばれるのを待ちます。呼ばれたら、診察室で診察を受けます。
オンライン診療サービス|eConsult
GPによっては、eConsult というオンライン診療サービスを利用できます。eConsultは、オンラインフォーム上で自分の症状や医師に相談したいことを入力、その後そのフォームを確認したGPの医師が適切な処置を施してくれます。
私が利用してよかったなと思ったのは、英語が得意でなくても事前に症状や気になることを全て書いて伝えることができる点と、予約の手間なく診察してもらえる点です。
私はeConsultで症状を伝えた後、2〜3時間後にそれを確認したGPから電話で連絡が来ました。予約をして診察してもらうほどではないものの、少し心配だったことを相談して解決できたのでとても便利だと感じました。ただしGPが混雑しているときは連絡が遅くなるかもしれませんので、それでも大丈夫な場合に使うのがよいでしょう。
まとめ
NHSでは、低容量ピルを無料で処方してもらえたりなんと出産も無料。ビザ申請時に高いIHSを支払っているので、GP登録をしてもしもの際に無料で医療サービスを受けられるようにしておくと、イギリス生活も安心です。
ぜひ渡英後には、GP登録をしましょう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?