【サウナトーク 3】たった一度だけの「究極のととのい」が忘れられない話

サウナにハマったのは2年半前のこと。この記事が今でも異常に読まれていて、驚いています。結構、サウナ関連のnoteにオススメで出してもらってるみたいで、先行者有利ってやつなんですかね。

当時のサウナブームが局地的だとしたら、今はもうかなりメジャーな存在になったんじゃないでしょうか。「ととのう」という言葉も市民権を得て、サウナイベントやドラマ、お洒落サウナなど、コンテンツは膨張し続けています。

そもそも気持ちいですし、何より気軽。サウナに行けば非日常の気持ち良さを味わえるわけですから。ある種、お酒、麻薬なんかに近い高揚感もありますしね。銭湯に行くと、高校生のような若い世代が増えていると実感します。お酒も飲めない彼らのライフスタイルにもマッチするんでしょう。塾終わりに「サウナ行っちゃう?」みたいな。親も安心。健全でいい遊びですよね。

で、そこでよく目にするのが、今回話したかった「ととのう」ならぬ「ビジネスととのい」についてです。「ととのう」という言葉が先歩きした結果、ととのう自分がかっこいいみたいな風潮ができていて、高校生が我が物顔で「ととのったわー」などと銭湯で話しているのです。いわゆる「ととのいマウンティング」ですね。その場だけじゃなく、おそらく翌日学校でも話してるんでしょうね。

「俺、昨日10回はととのったわー」

とか言って。昔はかっこいい音楽知ってるのがイケてる風潮ありましたけど、今はどれだけととうかがかがイケてる、とかなんでしょうね。つまり、「ととのう」という言葉が一人歩きした結果、本当に「ととのう」状態に到達しなくても、「ととのう」と言ってしまっているのだと思います。だって、本当に「ととのう」瞬間て友達と喋りながらとかじゃないと思うんですよねー。知らんけど。

翻って自分ですが、当時書いてたようにサウナにはハマりましたが、そこまで熱中してるわけではありません。サウナのために出かけたのは「しきじ」ぐらいで、あとは飲みすぎた後とか、運動した後に「あー、なんか気持ち悪いなー。サウナいこ」って感じで、どこのサウナに、というより最寄りのサウナ、ジムとか、近所の改良湯とかに駆け込む感じ。

だから、自分のサウナスタイルは、サウナ比べするような楽しみ方ではありません。生活圏にサウナがある。ジムと同じ感覚かな。行けば、もちろん「ととのう」ために3セット、4セットやるんですが、どうしても本当の「ととのう」までイケません。

そもそも、本当の「ととのう」とは?

僕は一度だけ、「ととのう」を超えた「ととのいの極み」a.k.a「エクスタシーととのい」を体験してしまったのです。故に、普通の「ととのい」じゃ満足できなくなってしまったのです……。

あれは2年ほど前でした。朝、6時過ぎに起きて、出社前にジムに行きました。その日は脚トレの日。「レッグプレス」「レッグエクステンション」を始め、「バーベルスクワット」では、自分の限界を超える重量を持ち上げ、SHINGO西成風に言えば「星がキラーリ」(般若との「WORK OUT」という曲中での、筋トレで限界突破した時に目に星がパチパチする様子、最後にリンク貼ってます)な状態まで追い込んでいました。まあ、かなりやったな、と思い、その後サウナでしっかり体をケア。

その日の水風呂は朝一ということもあって、とても気持ちよかったことを覚えています。程よい疲れと、サウナによるサラサラ感で光悦の表情を浮かべながら、そのまま朝食を食べ、定時に余裕の出社をしました。ただ、その日は朝食を食べすぎたのか、昼頃に異常な眠気を感じたんですね。で、会社の休憩スペースにあるソファで仮眠を取ろうと、深い姿勢で座り込みました。とても天気のいい日で、陽の光が差し込んでいました。

しばらく座っていると、足の先からジワジワーっと、何かが上がってくるような感覚が襲ってきました。それは、そろりそろりと足を駆け上がり、ふくらはぎ、膝、そして腿へ。と思った瞬間、その感覚が股間をダッシュし、上半身を駆け抜け、頭の先から空に向けて突き抜けていったんですね。声にすると、こんな感じです。

「え、え、ん、ん、ん?え、え、ええええええ、あああああ、おおお、、、、おおおおおお!!!はーーー!!はぅぅウゥぅ!!」

一瞬にして尽き果ててしまった私は、そのまま気を失ってしまいました。気づいたら30分ほど経っていて、ふと我に返りました。周囲を見渡しても、私のそんな「エクスタシーととのい」に気づいている人はおらず、そしらぬ顔でランチを食べています。

「今のはなんだったんだろう……」。そう思いながら、その日はなんだかフワフワした気持ちで仕事に戻りました。

これが私の「ととのいエクスタシー」体験なんですが、これをどうにか再現してみたいと思ったのですが、未だあの日の境地にはたどり着いておりません。まさに一生に一度のエクスタシー体験でした。

一応、考察するに

・足トレによって、足の血流がいつも以上に活発に

・サウナの「ととのい」の余韻による高揚感

・お腹が満たされた上での満腹感

・セロトニンを放出させる午前中の陽の光

・半身を預けられる、ソファの形状

これらが全て揃った時に、私はかつてないエクスタシーを感じたのです。謎なのは、それが時間差で来たこと。サウナ終わり3時間後とかでしたからね。もはや「ととのい」でもない気がしますが。

きっと高校生たちはこんな「ととのいエクスタシー」の境地にはまだ達していないのでしょう。だからこそ、教えてあげたい。

まだ、君の知らない世界がたくさんあるよ、と。

そして、サウナはやっぱり気持ちいいね。

※今一番行きたいのは、長野にある「The Sauna」。誰か一緒に行きましょう。

可視化すると、これではあるが、これも超えていた気がする
キレッキレの3人。筋トレのテーマソング。星がキラーリ by SHINGO西成

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