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北陸旅行初日。金沢でお寿司を。



 ようやく長らく続いた緊急事態宣言も明けた10月初頭、これくらいには明けるかとあたりをつけて予約を入れていた能登のオーベルジュを軸に二泊三日で金沢と能登に行ってきました。


 一旦東京駅を出て大丸地下でブラッカウズのハンバーガーとビールを仕入れてから駅に戻り、しばし前に予約して3割引になった北陸新幹線に乗って北関東から信越を経て山あり別荘地(軽井沢ね)あり海ありと結構変化ある車窓風景を眺めながら、三時間をちょっと切るくらいで金沢に到着。北陸は年に2回くらいは来ていて、その度に中継点として金沢には寄るのでいまさら観光ということもなく、充実している駅ナカの土産物エリアにてお土産というか日常のストック食品としての干物などの手配をしてから宿に。今回も金沢は中間地としての利用で、今日はもうお寿司食べて飲んで寝るくらいの予定なので、ただ寝られればいいやと適当に取ったビジホに向かいます。
 金沢、新幹線が来て以来ホテルがぼこぼこ建っているおかげで新しくてきれいなところにはこと欠かないので、開業年度とクチコミをざっと見るだけで寝るだけなら十分な宿は確保できるという印象ですね。なので後は晩ご飯をどのエリアのお店で頂くかと、翌日市内で時間を使わずに移動するのなら駅との距離(地方都市にはよくあるケースですが、金沢もメインの駅と街の中心部が数キロ程度離れているので)との兼ね合いで選ぶといいと思います。
 緊急事態は明けたとはいえ観光はまだまだという感じなので土曜日でも予約に苦労せず、ツイン2名で五千円切るあたり、宿泊/観光業界はまじで大変だろうなと。

 荷物を下ろして一息ついてから散歩がてら出かけて、まずは古くからの茶屋街の街並みが残る風情で観光地としての人気が高い東茶屋街を冷やかしに。もう夕方も過ぎてお店も大概閉まっていたということはありつつも、観光のメインエリアとしては人が本当にいない!とはいえ、その分風情がある茶屋街から細い路地に小さな飲食店が潜み、東京でいうと神楽坂あたりの雰囲気がある主計町を流してから今夜のメインのお寿司やさんに。

 本日伺ったのは「飛」
https://autoreserve.com/restaurants/ccKowLYfcNZGe3giFhuv

 金沢に隣接する野々市市の住宅街の中に忽然とある町寿司風情ながら北陸を代表する名店として名高く、また出身の職人が次々と有力店を出す太平寿司に長らく勤め、金沢の日航ホテルに出向し、寿司カウンターを任せられていた飛地さんが独立なさって開いたお店です。

 お寿司とおつまみを混ぜた形で供し、また創作性が高いネタを織り込むあたり、そしてなによりも太平寿司の看板ネタとして知られるのどぐろを握りを酒蒸しにした蒸し寿司からも直系ぶりは明らかですが、その創作性からくる独自性がそれぞれのお店の特徴となるのが太平寿司の系譜の面白いところでもあります。とはいえその看板ネタののどぐろの蒸し寿司だけは、太平寿司の先代の大将に自店で出す許可を受けた際に、これだけは余計な装飾を加えたアレンジをせずに、良いのどぐろを使い、シンプルに酒蒸しにして出してくれ、と伝えられたとのことで、確かにのどぐろは寿司においてもその乗った脂が溶け出すように加熱して提供するのがセオリーでありますが、この握りごと酒蒸しにするという手法によりシャリと渾然一体となって溶け入るような食感の完成度はこれ以上手を加えようがないなと頂く度に感じ入るものがあります。

 正確な金額は特に言われなかったのですが、私が日本酒2合、妻が烏龍茶で通して二人で三万ちょいのお会計だったので多分コース@13000+税くらいの見当と思いますから金沢のこのクラスのお店としては標準、地元的には寿司バブルてインフレ気味との声も見ますが、東京比だと依然、格安と言えるでしょう。富山湾の充実した地物を中心に鮪などは外部から入れ、また地元素材の質頼りにならない洗練された料理技法もきちんと持ったお寿司を出すお店を豊富に抱える地方都市はやはりほかには中々ないような気はします。

 さてお寿司を頂いた後は腹ごなしに夜の金沢を散歩します。東京でも飲んだ後に歩くのを習慣としているのですが、東京と比べると繁華街の飲食エリアであっても夕食どきを過ぎて歩いている人の数が圧倒的に少ない気がしました。
 ともあれ、前田家ゆかりの尾山神社から、普段は夜は閉めている金沢城公園が夜間ライトアップ営業をしていたので覗きに入り、そこから金沢城の周りを半周くらい回って近場に見えたバーで一息入れてから、宿に戻って初日を終えました。明日は能登のオーベルジュに向かいます。

#旅行 #金沢 #寿司

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