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「わがままな次男に手こずるが、たまに悔しい思いも」

次男はいつも私から怒られていた。
なかなか言うことを聞かない頑固者である。これは残念ながら私の父から私を通して譲り受けた“負の遺産”でもあるが、それにしても我が子ながらひどい。

次男が七歳の頃、行くはずだったスイミング教室をぐずって延期してどうにか連れて行った日、今度は終わったあと教室の隣にあるスーパーで「何か買ってえ~」攻撃で私を困らせる。

おまけにここぞとばかりに値段が張るもの。
「これにしなさい!」と別の安いもの(お菓子だったりアイスだったり)をすすめても当分はダダをこねる。(こっちも簡単には折れないのだ!)
まだ一年生だし仕方ないとは思うし、それにどこの子どもだってこんなことは日常茶飯事だろうけど、でもね。

長男がこの時期は割りと聞き分けがよくなってきたので、次男のわがままがやたらと目に付いてイライラする。
下の子特有の甘えと持って生まれた頑固な性格が、仕事が終わって疲れた体で聞き分けの悪い子を無理やり引きずってくるという私の消耗した神経にビンビンきて、イライラはもう頂点に達するのだ。

だから帰りの道中の車内は、私の説教の嵐ですっごく雰囲気が悪い。
いっしょについてきた長男はそのダークな雰囲気をいち早く察知する。
さすがにいちゃん!というか、すごく空気読む。

しか~し!!次男はというと…おいおい、いびきかいて寝ているじゃないか!
たいしたヤツだわ。全く…。

そんな次男だが、別の日にはかわいいことを言ったりしたりするから憎たらしいのだ。

ある日突然こんなことを言い出した。

スイミング教室に行くのに長男を一人家に置いていけないので、まだ授業が終わってない彼を迎えにいった時の次男との会話。
一年生の教室のすぐ前に駐車していたのだが。

次男「俺ね、蜂さんと仲良しになったよ」
私「は?どうやって蜂さんと仲良くなったの?」
次男「うん、ずっとお話したもん、蜂さんと」
私「へえ、蜂さんはそのとき何していたの?」
次男「蜜吸っていたよ」
私「花の蜜を吸っている最中に話しかけたら、蜂さん嫌だったんじゃないの?」
次男「でもずっと吸っていたもん」
私「で、学校の花?」
次男「うん、チューリップだよ」

と、指差した教室前に子どもたちが植えた花の鉢があったけど、まだチューリップは咲いているようには見えなかった…。
パンジーは綺麗に咲いていたのだけどね…。(汗)

ま、それはそうと、それでもう次男はミツバチと仲良しになったそうだ。ほんとかい?
でもこんなに可愛いことを言う子だったのか?? く、悔しい…。

野の花

“次男がくれた野の花”

次男が学校帰りに摘んできてくれた野の花である。

小さい手で摘んで、つぶれないように必死に用心して持ってきたのだろう。
このころは、よく野の花を摘んでは私に「はい、お花」と言って持って帰ってきてくれていた。
そんなことしてくれたらむやみに怒れないじゃないか~!
こんなかわいいだけだったらどんなに楽な子育てが送れるか…。

でも怒って泣いて笑って、の繰り返しだから子育てはおもしろいのかもしれない。
(マジで怒っているときは、そうも言ってられないくらい腹が立つのだけどね…)

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