「お年玉で金銭感覚を養う~子どもたちのお年玉、どうしています(した)か」
2006.01.05記録
年が明けて、(我が家はお正月気分はありませんでしたが)いつものようにお正月の一連のイベントがほとんど済んだのではないでしょうか。
冬休みの長期休暇中だし、クリスマスから大晦日、お正月の様々なしきたりは子ども心にも濃密な期間だなと思えるのでしょうね。自分も子どもの頃はそうでした。
表題の件について子どもたちがまだ小学生だった頃に記録していた文章を、少しだけ加筆してご紹介したいと思います。
子どもの気持ちもわかるけど、こちらも小学生の子どもを持つ親として子育てに必死だったことがうかがえる恥ずかしい当時の思いも書いておりますので笑いながらでもお読みください。
さて子どもたち、お正月というとお年玉をもらうのが毎年楽しみにしているのは皆共通のこと。
うちの息子たちもしだいに大きくなるにつれてお年玉をすごく期待するようになりました。
長男がまだ小学2年生くらいまでは、あまり自分でお金を使うということがなかったため、それほどお金に執着していませんでした。
何か買いたいものがある時に、事前申告制で私から必要な分だけのお金を本人に渡すというやり方でした。
しかし彼らも子どもなりに交友関係を築き上げていく中で、次第にお友だちと近くの駄菓子屋さんに行ってお菓子を買うようになってから、お財布に少しはお金を入れておかないとダメだな…と考えるようになったのでしょう、使うときは100円もって行くようになりました。なるべく私からもらってという形で。
でも本人が4年生になったあたりから、100円で買いたいものが買えなくなった時、お年玉でもらってそのまま手元においていた1000円札を持ち出すようになりました。
それまでは100円で買えるものしか買わなかったのが、お友だちがジュースやおまけのついたお菓子の箱を一度に買っているのを見て、自分も欲しくなったようです。
つきあいも子ども時代だってあるのはわかりますが、金銭感覚がやや麻痺しかけていたのをみて、叱りました。
あればあるだけ使っていいものではないし、もともとお年玉をくれた人たちは、汗水流してやっと手に入れたお金なのです。
いつぞやは、お友だちとお店へ行ってお金が足りなくなったお友達の分まで買ってあげていることを聞き、これまたこっぴどく叱りました。
そのことがあってから、余分に持っていたお年玉の残りを全部私が預かりました。
それまではもらったお年玉は即すべて私に預けていたのが、少し自分で持っておきたいと言い出し、使い方を学ばせるのもいいかなと思っていたのですが、まだまだ甘かったようです。
この一件が学びになって今後はお金のことを丁寧に考えてくれるようになればいいと思いますが。
最近も学校からおたよりで、「金銭の貸し借りが子どもたちの間で行われているようなので、親御さんたちは注意をよろしく…云々」のことが書かれていました。
かなり以前からそういうことを当たり前のようにやっていた子どもたちがたくさんいたようです。
今が大事なので、しっかり言い聞かせなければいけないですね。
それから1年後。長男5年生の時です。
いつもお年玉をもらうと、自分の財布、または机の引き出しに入れてそのまま取っておいて、使いたいときに少しずつ使っていた息子たち。
少しずつでも、やはりだらだらと買い食いに使うだけなので「もう、いい加減に貯金するよ!」と私が言っても、なかなか貯金させてくれないようになってしまいました。
(以前は全額、私に預けていたのに。ある意味成長したというべきなのか…)
その年の年末にお年玉の皮算用をしている彼らに、「新たにお年玉をもらったら、前のお年玉は今度こそ全部、貯金するからね!!」とはっきり言ってやりました。
「ええ~~~っ!?」の大ブーイングでしたが、ここはビシッと断固として譲らないのでした。
すると、突然何を思ったのか長男が
「お母さん、オレ、お小遣い帳つけていい?」と言い出しました。
いっしょにスーパーに行った時、売り物のメモ帳を見て手に取り、いきなりそう言ったのです。
「え?う、うん。いいよお…でも、キリがいいようにお正月にお年玉をもらってから始めたら?」という私に、年末のことでしたが、今すぐにでもつけたいという勢いでした。
「ゼロからのスタートで、収入にお年玉いくら、それから使ったお金いくら…って、つけていけばいいじゃない。」とアドバイスして、結局納得させ、これまで手に持っていた前のお年玉は貯金することになりました。
しかしそのお小遣い帳もいつまでも続くわけがないのです。
いつの間にか忘れ去られてしまいました。
お小遣い帳をつけていた記憶が全くありません。たぶん肝心の私でさえ、そのことを失念してしまったのでしょう。なんて情けない親。
子どもにいろいろ文句を言う資格はないですね。
ところで実は次男も、(何でも長男のマネをしたがるのですが)「オレもお小遣い帳をつける」と宣言して一旦ノートを私からもらったのですが、すぐ考え直して「う~ん…やっぱ、いい」とノートを返してきました。
「ええ!?なんで?いいじゃん、つけたら~?」と私もねばって押してみましたが、「いい、いい!」と断り続けました。
いったい何なんでしょうねえ…。
まだまだ自分にはできないと、赤ちゃん根性が抜け切れない次男でした。
さてそんな長男が大人になり、はたしてどうなったか?
そこまでひどい金銭感覚ではないとは思います。
自分で社員寮を出て、不動産屋で物件を探し、自分で払える程度の家賃のアパートを会社近辺で見つけ契約し、毎月ちゃんと払っているようです。
生活するにはもちろんその他諸々の支払いも発生しますから、頂いた給料でどうにかやりくりできているのかなと思われます。
入社して最初のころは、いきなり出張辞令が出たり、とにかく仕事を覚えるのに必死で、現在の勤務地が適度な田舎というのもあり、あまり遊んだりできるような環境でないこともあるのか、数年間はあまりお金を使うことがなかったようです。
使わないなら口座にはどんどんたまっていくわけで、残高を見てほくほくになったらしいのです。
その話を聞いた時は、お金が余っている時にきちんと貯金しておきなさいよ、と意見しておいたのですが…。
その後、仕事に関して余裕が出てくると、自分の好きなことに熱中できる時間とお金ができます。
理系の長男が好きなのは、やはりPC関係の趣味。
一時期は自分でPCを自作していたとのことで、文系の私にはそんなことができるのか!?とちんぷんかんぷんでしたが、PC周辺の様々な部品を取り寄せて一つ作り上げるには、そこそこ支払わないといけないのですよね?(長男が詳しくは教えてくれないからわかりませんが)
おまけに、オンラインゲームをやったり、音にこだわったりするとそれなりの機器が必要になるでしょうから、それなりのモノを購入したようです。
帰省するたびに持参してくる本人のノートPCも、見るとやや値が張りそうだとわかるものですし…。
気になったので「貯金してる?」とか「今の口座残高は、前みたいにたくさん残っているの?」などと根掘り葉掘り尋ねてみたのですが、「ふふん…」と笑って教えてくれませんでした。
ま、そんなものですかね。
「ふふん、じゃないよ~~」と、言ってみましたがおそらく結構使っちゃったのでしょうね、だいたい察しがつきます。
そりゃあ自分で稼いだ給料から使うのですから、誰にも文句を言う権利はないのですけど、親の目が届かないし親として心配だから言うのです。
どんなに大人になっても子どものことは心配でしようがありません。
自分の親もこういう思いをしていたのかなと、すこし感慨深くなってみたりしますけどね。
しっかりしなきゃな、と思わせるような素敵な人でも早くできればいいなと思いますが、こんなことも余計なお世話なのでしょうね…。。
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