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”主婦なめたらあかんで〜”の深さ。

いやー、ドラマ「極主婦道」笑わせてもらってます・・・。

ここ数年? 人気の主婦目線ドラマをよく観ていると、”主婦”に対する時代の価値観も変わってきているなあって思う。(もっとも、THE昭和的価値観のかの銀行モノドラマなんかも大ヒットしたけれど)

それはさておき・・・・

正直に書くことを恐れず書くとすると・・・・・私は自分に言い訳しながら仕事を辞めてからずっと、無意識の中で、自分の無価値観に苦しんでいた。いや、正確にいうと、苦しんでいる。実はまだその苦しみは完全に癒えていない。仕事していない自分=無価値 みたいな書き出すと明らかに違和感のある構図が、自分の中にどうやらあるようだ。

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おそらく、私の今の立場を社会的用語で表現すれば、「主婦」なのである。そして、正直に言って、これまで主婦を侮っていたのだ。

しかし、最近わかってきたこと。

主婦・・・つまり家事、そして育児。これらは、「技術」もしくは、「スキル」である。そして、「知識」と「経験」を必要とする。

これが、わかっていなかった。

精神論ではないのだ。

特に、育児を精神論で語る風潮というのがある。というか、ほとんど読まないけれど育児書なるものは、一番最初の赤ちゃんのお世話モノ以外は、ほとんど精神論。子供をこのように育てるべき、というような。(もちろん精神論も重要ではあるが。)

それを語ったり考えたりするよりも、もっと実際的な「スキル」を習得したら自然に解決する、精神的問題が山のようにあると思う。

世間では家事などのHOW TO 本はたくさん出ていても、精神論にフォーカスしている間は、自分の悩みが「スキル」の向上によって解決されるとは思いもよらないのだ。


私は、育児書とかそういう雑誌とかをほとんど読まないし、同じような立場の友人もいないし、自分やオットの親は遠くに離れていて容易にヘルプやアドバイスをもらえないし・・・ということで、育児と家事の様々な悩みに日々、苛まれてきた。

しかし、先日、自分の中の否定的な声に気付き始めた時、ある一つの「思い込み」に気付いた。

それは、夕飯は、できる限り、出来立てで食べなければならない(家族に提供しなければならない)

という思い込みであった。

これは本当にしんどいことだ。

いつ帰ってくるかわからないオット、早い時間にお腹を空かせる子供、子供とオットの食べたいものの相違、ちょうど夕飯時に眠くて疲れる自分・・・・。

そんな中、絶妙なタイミングでご飯を作ったり、子供に先に食べさせながらオットと自分のご飯を作ったり、色々試行錯誤していた。

毎日、「何作ろう」と考えるのもなかなかしんどいし、その材料だって足りなければ買いに行かねばならない。ハードル高い。

しかし、その思い込みに気づいた瞬間、ハッとしたのが・・・・誰でも知っている技。

それは、「作り置き」だった。

実は、そのことに気づく前に、来年から始まる幼稚園のお弁当の練習でもたまにするか〜っていう気軽な気持ちで、先週末購入していた本が、作り置き&お弁当の本だった。

その本を何気なく買って、何気なく最初の数ページを読んで、ハッとした。

そこには、私と同じ悩みの主婦の姿が漫画で描かれている・・・・。

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ESSE ほぼ朝つくらないお弁当 小田真規子著 より

そして、それに対応するプロの技が、「手間のかからない作り置き」だった。

作り置き。前職でもそういう同僚がいたわ。週末に、一週間分のおかず全てを作って置いておくの。と言っていた。その時は、なんでわざわざそんな面倒なことをするんだろう、くらいにしか思わなかった。帰ってから作ればいいのに。一週間分なんてすごい大変そう・・・と思ったくらい。でも今、その有効性が分かった。まさにそれだったのだ。

平日、ご飯を作らなくてもいい。買い物は基本的に週に一回。

平日は冷蔵庫から作り置きを出して温めて、食べるだけ。お弁当にもその作り置きを詰めるだけ・・・・。

わーーーーーーーーー

そんなこと思いつかなかったーーーーーーー

知ってたのにーーーーーーーーー

ほんと、私ってバカなの。笑


私は、冒頭の、ドラマ「極主婦道」だとどちらかというと、ミク(奥さん)みたいなタイプだったかもしれない。あそこまでではないけど、家事できない。家事できないというよりやる気がないというか軽視している。(洗濯だけは結構好きだけど、じゃあ、子供のひどい泥汚れ、とか、落とせない・・・。落とし方わからない。googleで調べてやってみても、落ちない。さあ、どーする。etc...)

ともかく、この「作り置き」という技を使えば、先述の、夕方の悩みは一切消え去るわけで・・・・・・・・・・・・・・・・・。

それに気づけば、作り置きの本なんてごまんとあるじゃないか!!!!!


はい。

知ってたのに気づかなかった要因は、「出来立てを提供すべき」という思い込みであった。しかもその思い込みは、オットや子供に言われたわけでは全くない、ただの自分で作り上げた妄想だったのである。


ところで、主婦(家事・育児)というのはものすごく奥深い仕事であると思う。

会社だと、教えてくれる先輩がいて、責任取ってくれる人がいて。モラハラしてくる存在がいたら嫌だけど・・・・それがなければ、考えようによっては会社も天国かもしれない。

姑さんや自分の親がいたなら、教えてもらえたかもしれないが、教えてくれる人や手伝ってくれる人が身近にいないとなると、新入社員が一人で営業、仕入れ、経理、人事(?)、相談室・・・それに加えて最も重要な「実働」などの、社長から部下までと、全部署の全ての役割を一人でノウハウもなく、こなさなければならないのである。

タラレバを語るとキリがないけど、それってめちゃめちゃ大変じゃない?

しかも家事はともかく育児は相手は生きている人間であり、責任まで負わねばならない。

・・・・・主婦なめたらあかんで・・・・・・

その意味が、痛いほど染み込んでくる。

それを、全く知識もスキルもない状態で、こなそうとすれば、大変だわ。と。

しかも、報酬が入るわけでもなし、褒めてもらうわけでもなし。かっこ良くもなし。社会的地位もなし。有給休暇もなし。

ちなみに、有給休暇の代わりにあるのが、お金払って、保育園に預けているわずかな時間が唯一の休暇兼仕事の時間。もし、お金に対するネガティブな思い込みがあったらこのわずかな時間にも休めなかったりする。

 OH !!

本当に、孤独なハードワークからのスタートなのである。


そういうことに、気付いていなかったから、主婦をやっていることの、「無価値観」まで自分に感じてしまい、さらに自分を痛めつけ・・・・・

もう、私は無意識に悲鳴を上げていたのだった。もう、許して〜勘弁してください〜。


これが、自分がしばらくの間やっていたことなのである。


とにかく。自分だけでも、自分をいたわろう。

なぜって、新入社員なんだから。仕事できなくて当たり前なのだ。

今、そう思い始めた。スタート地点にようやく立てた。


まずはどうのこうの、精神論を語るのではなくて、苦手でも、とにかく、楽してでも、スキルを磨こう。そのための本はたくさんある。

やってれば、必ずそれなりに、できるようになるもんだ。

できないことを、否定する必要もないし、できなくて当たり前だし、しんどくて当たり前だし、できるようになったらむしろ拍手ものだ。楽しくもなるだろう。


そんな、「主婦道」の、スタートに立ったところです。これまでの知識やスキルや学校で習ったことじゃ、太刀打ちできんかったー。これは、完全に、新しい学びのタームだったのだ。





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