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夏休み(小説)

2
『夏休み』という小説を今日から書き始めました。
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夏休み 2

 河川敷に降り立った浴衣姿の少女は、夏のさえた色の緑と水色の中に突如咲いた大きすぎる一枚の花びらあるいはじっと街を見据える小さな雲だ。

 この河川敷では、今白い浴衣が不安げに立っている階とそのもう一つ下に段があって、下の方で川の水を目の当たりにすることができる。中二階と今いる所を名づけるとすれば、川の水を描きたい場合一階に降りなくてはいけない。この中二階の草っぱらは朝露からなんとなく水気を蓄えて

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夏休み1

夏休み1

 夏休みに入ったけど、設定してたより唐突だったしその割には非夏休みとの境目がぼやけ過ぎている。夏休み突入といえば、頭の中では、友達と一緒に勉強関連の品々を頭上に放って一目散に暑い日差しの下に駆け出す、というどこかで何度も見たような光景を予想していた。でも、今こうやって薄い水色の、本当の薄い水色が少しだけ白の中からはみ出ている空を見上げながら、座って呼吸をしている。現在、朝のまだ透明な時間。6畳一間

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