宝塚歌劇団『有愛きい(25)さん』自殺の件といじめについて。
1.【筆者の言いたい事】
これで終わりではなく、『いじめがあったはずだ』との立場での追及が続くのでしょうね。
TV見ているだけの筆者には何も分かりませんし、言うべきではないと思います。
しかし、一つだけ言いたいことがあります。
事件の背景にある『組織的且つ構造的疲労』が大きく関与しているでしょう。
高校野球と同じ様な『教育』と言う理念を抱えている組織が、エンタメをやる事の限界だと思います。
宝塚学園からそのまま劇団にスライドして加入(=委託契約)する事で、必ず先輩後輩の関係が出来てしまいますが、実はそれが宝塚が支持されるポイントの一つだったと思います。
宝塚歌劇団のモットーは「清く正しく美しく」です。これは、宝塚歌劇団の創設者である小林一三が、家族ぐるみで楽しめる国民劇を目指して贈った言葉です。
「清く正しく美しく」というモットーは、歌やダンス、演劇といった芸能の基本はもちろんのこと、礼儀作法やマナーをわきまえ、一人の女性として、社会人としての品格を忘れないようにという思いが込められています。
また、タカラジェンヌの魅せ方や取り組む姿勢は、時代や価値観が変わろうとも「清く正しく美しく」から外れることはありません。
つまり、上下関係や規律を学び身に着けることが主で、エンタメは従だという事。
それがいじめの温床だと言うつもりはありませんし、厳しく指導される事はいじめではないと言うつもりもありません。
しかし、これだけは認識すべきだと思います。
今の日本の社会は先輩後輩の関係を無くそうとしています。上司と部下の関係も無くそうとしています。
その先に何が有るかをだれも予測していないし、どうなって行くのかへの心配もしていません。
それが
『多様性社会に変化を強要し、寛容な世界を目指すべきだ』
と一緒に語られる事の気持ち悪さを言いたいだけです。
誰か教えてください。この先の人間関係や組織はどうなって行くのでしょうか?日本人は幸せになって行くのでしょうか?
★【乃木坂は上下関係が極めて希薄】
乃木坂の運営は、期毎に仲間意識を醸成させることを選び、加入から合流までの間は先輩を関与させない道を選びました。
その分スタッフの負荷は大変です。過去の楽曲の歌やダンスや立ち位置など、覚える事が増え続けていきます。ある程度の楽曲をこなせる様になったら合流させる。
だから、先輩からの教えや指導や注意などは殆どありません。そこがAKBとの違いです。
そうなった発端は二つあり、それで学習して期別に団結させる様になった。
一つは、2期生が1期生とすぐに合流させたことにより、思ったほど活躍できなかった事。
もう一つは、欅坂がいじめもあって分断・対立によって崩壊した事。
先輩が教えたり行動のルールや価値観を教えたりする事により、強い上下関係が出来きますが、子供が1~2人しかない家庭で育った今の若者は、上下関係に慣れていない。厳しい先輩や上司の下についたら、退社や退団する人が増えるでしょうね。
一方、男女関係なく人間は人の上に立ち、偉そうにしたい生き物ですから、人間性が下劣な人ほどその権力を使おうとするでしょうね。それ以外に承認欲求を満足させる術を持たない人ほどそれをやる。でも、どこの企業でも組織でも、人間が集まれば、必ずそれをやる人が出て来る。
もちろん、地位や金が絡めばそれは加速する。
2000年代以前の日本的雇用慣行には、
「終身雇用」「年功序列」「企業別労働組合」という3つの大きな特徴があります。 この3つは労働者にとっての「三種の神器」とも呼ばれ、日本の雇用システムの根幹でした。
2020年代の日本は、上記雇用慣行は破壊されていて、それに基ずく上下緩解も崩壊していると言う事です。過去の上司が部下になる事も覚悟しないといけない。
「上司や先輩に教わる事は無い。」と言う前提で企業組織をつくろうとしています。だから、OJTも無くなった。年齢経験関係なく全員敵という組織風土に近づいている。
その中で、宝塚だけが続けられるのでしょうか?
誤解しないでください。それが日本の国家の為になるかどうか、組織に加入している人が幸福になるかどうかとは無関係ですので、筆者は大いに疑問があります。
むしろ、人間と言うものを知れば知る程、人間の集合体から『上下関係や規律を無くすことは出来ない』と思っています。
むしろ、男の集団はそれなしに組織の力を生かせないと思います。
家族すらそれが影響している場合もあります。あ!家庭のトップは奥さんですけれどね。父親は奴隷であり、だから幸せなんでしょう??
そんな事考えると、パワハラとか言う事を過剰に取り上げる事は、日本国の経済を衰退させる一因になりかねない。
※その辺の事の詳しい事は後程書きます。
2.「集団リンチのような目にあっていた」“タカラジェンヌ転落死”有愛きい(25)が死の2日前に浴びた“上級生からの罵声”「マインドがないのか!」「嘘つき野郎」《劇団と遺族側が記者会見》
文春オンライン 2023/11/14(火)
「集団リンチのような目にあっていた」“タカラジェンヌ飛び降り事件”有愛きい(25)が死の2日前に浴びた“上級生からの罵声”「マインドがないのか!」「嘘つき野郎」《劇団と遺族側が記者会見》
メッセージに記されていた28日に何があったのか
「マインドが足りない」「この嘘つきが!」上級生から罵声
終わり
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?