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8ヶ月で20社以上の新規事業を支援して気づいた“プロジェクトが成功しない3つの法則”

こんにちは! BtoB企業のための新規事業会社、株式会社Lboseの小谷です。

BtoB企業の新規事業立ち上げに特化した月額制オンライン開発チームATTEND bizをリリースして約8ヶ月。ありがたいことにお問い合わせは50件以上、本格的に携わらせてもらった新規事業は20社を超えました。

短い期間でそれだけの数、クライアントと一緒に新規事業ロードを駆け抜けていると「よっしゃ」とガッツポーズをしたくなることもあれば、プロジェクトが難航して頭を抱えることももちろんあります。

その経験から、特になかなか開発が軌道に乗らないと(僕らもクライアントも)感じる理由には、いくつかの法則があるとわかってきました。今回は、この「プロジェクトが成功しない3つの法則」について紹介したいと思います。

もちろん、僕らが関わっている新規事業は現在ローンチ直後で「事業としての成功」はこれから結果が出るところですので、このnoteで紹介する成功の基準としては「クライアントも僕らも満足する良い形でローンチできた」「ローンチ後、良い反響が得られた」というものになります。


◆プロジェクトが難航する3つの法則その①
「最初から欲しい機能やサービスを全部詰め込む『全部盛り丼』をつくろうとする。」

新規事業やサービスを開発しよう!となると、想いが強い分、「あったらいいな」と思うことを全部詰め込みたくなるものです。

「こんな機能があったら顧客に喜んでもらえるのではないか?」
「こんな風に使えたら便利なんじゃないか?」…
いくらでもアイデアが出てくるとは思いますが、いきなりやりたいことをすべて実装しようとすると、それだけWEBやアプリの開発に長い時間と資金をつぎ込むことになります。

そこでぜひ一度立ち止まって、「本当に今すぐ必要な機能なのか?」「本当に顧客が求めている機能なのか?」と考えてみてください。もしかすると、詰め込もうとしている機能の一部は、エンドユーザーの意見を聞く前の、自社の想像で止まってしまっているものかもしれません。

実はこれ、僕ら自身の失敗体験から学んだことなんです。会社を立ち上げて最初にローンチした弊社のサービスTEAMKITのβ版は、まさに最初から想いも機能も全部盛り。かなり気合を入れて開発したにも関わらず、ユーザーの声をぜんぜん聞けていなかったので、結果的にすべてが穴だらけで、即フルリニューアルを考えることになりました。

たとえば、まずは作ったものを100人に使ってもらいましょうという段階で「1秒間に5,000アクセス来ても落ちないサーバーを準備しよう」と思っていたんです。今となっては笑える思い出ですけど、当時はみんな大真面目でした(笑)

もちろん企業が世に発表するものとして、ある程度のコンプライアンスやリスクヘッジは必要。でも、まずは最低限の規模で始めてみて、フットワーク軽く改善を繰り返していくほうが成功の秘訣ではないかと考えています。

自分たちが「解決してあげたい」と思うことと、ユーザーが解決してほしい課題は、実はまったく別物なのかもしれません。良かれと思って15種類の大盛り海鮮丼を出してみたけど、もしかしてお客さんが食べたかったのはミニサイズのサーモン単品丼だったかも。そんなミスマッチを防ぐためには、まずエンドユーザーの声を聞いて、小さく立ち上げることをオススメします!


◆プロジェクトが難航する3つの法則その②
「関わるメンバーをチームだと捉えられない」

月額制オンライン開発チームを運営する上で、弊社が大切にしていることは「クライアントと僕らがひとつのチームになれるか?」ということ。

一般的な受発注の関係性では、発注者(クライアント)と受注者(制作会社)には「Aという納品物を制作し、その対価を支払う」という契約が発生します。この関係性だと、発注者はAがきちんと作られているかを監視する立場になるし、受注者は発注者にAの完成を認めてもらえるかどうかを常に気にすることになります。つまり、お互いの方向だけを向いてプロジェクトを進めることになりますよね。

それに比べて、ATTEND bizが関わる新規事業は、ほとんどが固まっていないサービスの仕様を考えるところからのスタート。開発途中でいくらでも仕様や方向性がかわりうる新規事業だからこそ、
エンドユーザーは何を求めているか?
サービスを作った先にどんな未来が待っているか?
と、同じ地点から、同じ方向を見つめ、一緒に正解を探していこう、という認識のもと進んでいくパートナー関係になれてはじめて「この機能って本当に必要ですか?」「こうしたらもっとシンプルになりますよ」という話も忌憚なくできるようになります。

新規事業サポートのプロであっても、その事業がやるべきこと全部をいきなり見通すことは当然難しいです。だから、「一緒に正解を見つけよう」というスタート地点に立てたクライアントとなら、良いサービスがつくっていけると思います。

米Ggoogle社が自社の生産性向上のために調査する過程で再発見した「サイコロジカル・セーフティ(psychological safety)=心理的安全性」という言葉があります。
「何を発言しても罰せられない」「どのような指摘をしても拒絶されない」という社内風土を醸成できるか?
社内外を問わず関わる人間をチームと認識できるか?
これもまた、新規事業を始める際にはとても重要なポイントです。


◆プロジェクトが難航する3つの法則その③
「既存事業と新規事業の関係性が曖昧。」

既存事業を伸ばすために新しい事業を立ち上げて、相乗効果でシナジーを生む構想があるなら、それも良し。完全に切り離して、新規事業単体で採算が取れる計画を立てられるなら、それもまた良し。問題なのは、新規事業と既存事業の関係性が曖昧で、どちらをどういう目的で伸ばしていきたいのかが言語化できていないパターンです。

特に社歴の長い企業さんの場合、既存事業と新規事業の立ち位置を曖昧にしていると、かなりの確率で社内(既存事業側のメンバー)から「もっとこうした方がいいんじゃない?」と既存事業寄りの意見が出てくることがあります。それを聞いてしまうと「○部署の意見を取り入れたからには▲部署の立場も考えて要望を聞かなきゃ」という繰り返しが生まれ、いつの間にか「誰のための新規事業だったのか」わからなくなってしまうことも…。

①や②でも触れたことですが、新規事業の立ち上げでもっとも大切なことは「誰のどんな課題を解決するか」の純度を上げること。

極論ですが、それ以外の声は参考程度にと割り切った方が良いとこともあります。
本当にその課題で困っている人がいるか?
自社のサービスでどうやって解決するのか?
このコアを大事にしましょう。(とはいえ社内の折衝に骨と心が折れるのもよく分かります…そういった対策を僕らが一緒に考えることもできます!)

社歴の長いBtoB企業さんも、新規事業に踏み出すときだけはスタートアップになったつもりで思い切ってやっていきましょう!



BtoB企業の新規事業立ち上げに特化した月額制オンライン開発チーム「ATTEND biz」

僕らが運営する「ATTEND biz」というサービスは、このnoteで紹介したような、「BtoB企業の新規事業立ち上げ」の知見を蓄積しながら、開発・リリース・運用・改善という初期段階に伴走し、支援する開発チームを提供するサービスです。

弊社の「3,000名の優秀なフリーランスとのつながりをいかし、フェーズに合わせて適切な人材をアサインできる」という強みを活かし、有り難いことに、2020年3月のサービス開始から2021年1月現在でこれまで50件以上のご相談と20件以上の新規事業開発案件をいただいています。

・Webサービス・スマホアプリを立ち上げたいが、開発体制がない/リソースが不足している
・慣れないWebやアプリの開発で、相談や議論できる相手がいない
・最初から大きな開発資金の投入が難しい

こんなお悩みを抱えていらっしゃいましたら、ぜひ一度、僕らにお声掛けください。
話を伺いながら、その企業に最適なチーム編成、開発支援、その後の継続まで、しっかりと支援していきます!



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