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エベレストの空。


私たちの知る
エベレストは
ほんの一部にしか
過ぎない。


エベレスト
唐突過ぎるその単語。

ネイチャーフォトグラファーが
"世界の頂"の全貌を綴る


なるほど。どうやら、エベレストに登って
写真を撮って来た人の体験記らしい。

これを読まなければ、私は
エベレストに登るという事が
どんな事なのか
一生、知る事はないだろう。

知らなくてもいいんだけど
知ってみたい。

そう思って手にしました。

読み始めると、そこは異世界。
エベレストが私にとって全くの未知
であることの他に、

写真家、写真…
「写真」てなんなんだろう?

著者の上田優紀さんにとっての
「写真」に該当するものを
自分は持ち合わせていないなー
と思いました。

強い信念が無ければ
こんなことはできないし

かといって
「こうあるべき」と言う
信念を押し付けてくる
わけでもなく

どちらかと言うと
ちょっと、ひ弱な感じさえもする
上田さん。(ごめんなさい!)

この本は、そんな上田さんと一緒に
エベレストに登れます。

登れます。

内容としては
・登頂を思い立ったいきさつ
・富士山での事前のトレーニング
・ネパール、カトマンズ空港に着いてから、ヒマラヤの奥地に行くまでの道のり
・切り立った崖の上の、極端に滑走路の短い、世界一危険な空港への着陸
・そこから、標高5350mのベースキャンプまではエベレスト街道を1週間かけて歩いていく
・ベースキャンプでの「プジャ」入山の儀式の様子(石を積み上げた祭壇、下の村のラマ僧の読経)
・エベレストに登るための「高度順応」。何度か途中まで登って、低酸素に体を慣らすためのトレーニング。酸素が薄くて呼吸ができない。これが本当にキツイ!
・想像以上の過酷な環境。乾燥、紫外線、低酸素、低温、ほぼ垂直な氷の壁、悪天候、雪崩、クレパス、カメラ機材の重量。
・山頂近くのデスゾーンでは、亡くなった人の遺体は回収されることはなくそこで眠り続けているという事実。



富士登山も、
頭痛と吐き気で途中で断念し

立山連峰の室堂(標高2450m)でさえも
少し体調を崩した。
エベレストは標高8000m超え。

そんな私は、読んでるだけで
酸欠、身の危険、もう帰りたくなるような
エベレスト。

ここで体調崩したら
どうなっちゃうの?

無理だし、絶対行かないけど。

立山黒部アルペンルートの
大観峰から、連なる山々の
断崖絶壁の景色を見た時は
吸い込まれそうで感動した。

自然の偉大さ。
人間はちっぽけだ。

それを、遥かに超える
絶景がそこにはあるんだろうなー!!

エベレストの空 / 上田優紀
光文社新書

紙の本で買ったけど、いつも持ち歩きたくて
Kindleも買っちゃいました。

エベレスト、あります。