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娘にないものを持っている、よその娘ちゃんの話。

同じマンションに住む私の幼なじみの娘ちゃんが今日、高校受験だった。

小さい時から、近くで成長を見守り続けてたから、もう他人事じゃなくて朝からドキドキ。

家族でいてもたってもいられなくて、ワンコを連れて長い散歩に出た。

ハラハラはするけど、あの子なら大丈夫。

そんな安心感はずっとあった。

私の幼なじみはよくしゃべるし、ユーモアがあっていつも笑わせてくれるけど、仕事で頑張りすぎると涙もろくて、一日見てるとなかなか忙しい。

よくしゃべる分、比較的、娘ちゃんにもよく口を出すタイプ。

習い事も、勉強も「ちゃんとやりなさい。」って言っているのをよく聞いていた。

その都度娘ちゃんは「はいはい」と受け流す。

昔から娘ちゃんには娘ちゃんのペースがちゃんとある。

どんなに母親に小言を言われても、私たちの前でだけはそうなのか、跳ね除けたり、逆ギレすることなく、受け流す力を持っていた。

ぴぃは傷つきやすいから、少しでも小言を言おうものなら、すぐ落ち込むか、その場で泣いてしまう。

だから、ずっとずっとこの「受け流す力」がたのもしかったし、うらやましかった。

小言を言われながらも、娘ちゃんのペースで何事にもちゃんと向き合って、努力してきた姿をずっと知っていた。

だから、今日の試験も絶対大丈夫だって思ってた。

ただ、もし、もし、何かあって、今までの努力が報われなかったら。。。なんて思ったらドキドキハラハラした。


受験を終えた娘ちゃんたちを迎えて我が家で慰労会。

「全く緊張しなかったわ。」

清々しい笑顔でそう言った娘ちゃんを見て、「やっぱりすごいなこの子は」って思った。

なんでもひょうひょうとこなしているように見えるけど、人知れず努力をちゃんと重ねていて、その努力の積み重ねが自信になってるんだな。

本当に、ちゃんとたのもしい子に育ったんだな。


幼なじみと同じようにぴぃを育てても、娘ちゃんのようには絶対ならなかった。

生まれながらに持っているものが違うから。

そんな当たり前のことに、ずっと気づけなかった自分。

うらやんで、比較して、こんな子になってほしいって思いすぎてたあの時の自分。

ぴぃが不登校にならないと気づけなかった。

年は3つ違うけど、同じ一人っ子で、同じ一人娘の2人。

会うと仲良し姉妹のような2人。

ぴぃが大好きなお姉ちゃん。

でも、娘ちゃんが歩いてきたところと、ぴぃが今歩いてるところは少し違う。

娘ちゃんは今も、ぴぃの病気のことと不登校のことは知らない。

さて、受験は終わったし、どのタイミングで話すか。

きっと、娘ちゃんなら、自分なりにしっかり受け止めてくれるはず。




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