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診察室で起きてる恐怖をひた隠す娘。

昨日は、月に一回の通院日。

診察室に入るなり、真っ先におもちゃを手に取るのがぴぃのお決まりパターン。

昨日は、縦に積んでピラミッド状に組み立てるブロック。

先生の「どうでしたか?」と言う問いかけに、「あんまり手を洗ってないし、パニックになることもなかった。」と、適当に返事をするぴぃ。

それ以上は、ブロックから目を離さず何も話さない。

さっきまで車の中であんなにしゃべってたくせに、学校が楽しかったとか、興奮してたくせに、それは言わないのか…

私は、先生とぴぃで会話をしてほしいから、変に口をはさまないようにしてるんだけど、何も話そうとしないぴぃにしびれをきらした先生が私に向かい、

先生「お母さん、何かありましたか??」

私「ミッケの症状はありますが、たくさん、成長を見せてもらっています。」

先生「例えば?」

私「自立心というのでしょうか?私がいなくても大丈夫ってことが増えました。大きかったのは、実は、おおといと今日、学校に行ったんです。1人で・・・」

先生「えっ?すごいじゃんぴぃちゃん!」

ぴぃ「・・・」

私「宿題やってないし、上履きもなかったのに、そんなことより行こうってところも成長したなって。」

先生「それもすごい!ね?」

ぴぃ「・・・」

先生「少しずつ積み上げていきましょうね。」

私「そうですね。」

ぴぃは、話が終わったと思い、すぐに椅子から立ちあがって帰ろうとした。

先生「ぴぃちゃん、ブロックなおしてって。」

と声をかけられ、ぴぃはなんだか焦ってブロックを組み立てる。

手元が慌てて、何度もブロックが崩れる様子を見て、ゆっくりでいいよと声をかけられる

ありがとうございましたといって、診察室を出た後、

ぴぃ「なにあれ?あのおもちゃ!ちょーミッケだったよ!なにあの汚れ!!お菓子のシミに見えちゃうんだよ!もう!」

私「え?まさか発動してたの?」

ぴぃ「もう病院なんてやだ!ぴぃはもう大丈夫だから、もう来ない!」

私「そういうの、その時言えばいいのに。ミッケを診てもらいにきてるんだから、病院はぴぃの味方だよ。」

ぴぃ「味方なのになんで怖がらせるの??」

あ・・・まずった、これはまともに会話しちゃいけないやつだ・・・

私「怖かったんだね、シミに見えちゃうんだもんね、怖いよね。よく耐えた!」

ぴぃ「早く帰ろう。」

私「お会計を待つ時間がかかるから、車でゲームしてていいよ。それともママと一緒にいる?」

ぴぃ「病院にいるより車にいたほうがマシ。」


…なるほどね、診察室内でミッケ発動してたのか。

発動してるのに、もう大丈夫なんてよく言えたな。

でもぴぃにとって、病院て助けてくれる場所とか安心できる場所とかじゃないんだよな。

難しいな。親以外の第三者になってくれる人ってどこにいるんだろうか?

これも、ぴぃの足で見つけるのがいいんだろうな。


長くかかった会計をすませ、車に戻ると、「ねぇ?ぴぃ今日学校行ったんだよ!すごくない??」と、目を輝かせたぴぃが待っていた。

病院に来るまでのぴぃに戻ってる。

とりあえず、自分で気持ちを切り替えたのならよかった。

成長だね。

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