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「かわいそうな子」じゃない、「強い子」だよ。

6年生もあと30日で終わる。

そんなタイミングで、ぴぃには新しいお友達ができた。

席替えをきっかけに前後の席になり、今まであまり話したことはなかったけど、ゲームの話で盛り上がり意気投合。

そして彼女も同じ、学校に毎日登校できていない子だった。

ぴぃの話だと、彼女の場合は喘息という持病があり、できることが限られているんだそうだ。

ぴぃ「あまり学校来れてないって聞いて、なんか嬉しいって思っちゃったけど、せっかく来ても体育ができないなんてかわいそう・・・。」

ぴぃはたまに登校しても、体育だけは必ず積極的に取り組む。

ぴぃにとって大好きな体育ができない彼女をぴぃはかわいそうだと思うらしい。


そしてまた別の日、そのお友達と教室で絵を描いていたぴぃ、

ぴぃ「熊を水色で塗ってるからなぜか聞いたの。そしたら「色弱」があるって教えてくれた。水色を塗ろうと思って塗ってるんじゃなかったの。絵は感性だし、個性だし、いいんだけど、見えない色があるんだって思ったらかわいそう。」

その日は、ぴぃと一緒に「色弱」について調べてみた。

色弱の人が見えている世界、そして何色が何色に見えているかを。

見えてないんじゃない、知らない色があるんだ。

ぴぃ「知らないなんてかわいそう・・・」

ぴぃはまた、お友達をかわいそうだと言った。


最近2人がフレンドになったスプラトゥーンというゲームは、鮮やかなインクを地面に塗り合う陣取りゲームみたいなもの。

お友達はインクを塗っていくことよりも、相手を倒すことをメインに楽しんでいる理由が分かったという。

少しでもお友達に他の色を感じてほしいと思っているぴぃは、色弱のYouTuberがスプラトゥーンで「色覚サポート」という設定をしていたことを思い出す。

そしてすぐさまその設定ページのスクショをとってお友達に知らせる。

何だか少し役に立てた気がしたのか、誇らしげだった。


そしてまた別の日、ぴぃはそのお友達のことを話してくれた。

ぴぃ「お友達はね、大学に行きたいんだって。お姉ちゃんが、行きたかった大学に行けなかったから、自分はお姉ちゃんの代わりに絶対に行くんだって言ってた!すごいよね、夢がちゃんとあるって。」

まるで自分のことのように、嬉しそうに話をするぴぃ。


私は、ぴぃからそのお友達の話を聞くたびにずっと思ってた。

ぴぃは自分のことをどう感じてる?
自分の病気のこと、どう受け止めてる?
自分のこともかわいそうだと思う?
その子と自分を比べてたりする?
ぴぃにも夢がある?

その子の話を聞きながら、むしろぴぃに聞きたくなる気持ちをずっとおさえていた。

私は、そのお友達のことをかわいそうだとは思わない。

もしかしたら、みんなより努力したり、我慢したり、ハンデとなることもたくさんあるかもしれない。

ただ、それを言うなら、もしかしたらぴぃも同じだと思う。

私はぴぃをかわいそうな子とはもう思ってない。

そのハンデが強みにもなるってことをぴぃが教えてくれたから。

そのお友達は、そのお友達が見えてる世界と持ってるもので、しっかり夢を持てている強い子だと思う。

ぴぃにも持てるんだよ。

そこに自分で気づけてるといいな。

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