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娘の強迫症状、向き合い、受け止める。

昨夜、ぴぃは大きめのミッケを発動していた。

家族でワンコの散歩をしようとなり、ぴぃに着るようにと渡したズボンがテーブルにあたってしまった。

ご飯を食べたテーブル=食べ物のカス=菌 というミッケ。

それがいったん受け入れられなかったぴぃ。

私は、はい、わかりました。と切り替え、ミッケとなったズボンを片付け、違うズボンを持ってきた。

すると、ぴぃは急に泣き叫び、もうだめだ、終わりだ、と言って、散歩には行かないと言う。

とりあえず、パパが一緒に家で待機するからと、私1人でワンコの散歩にでる。


昨日は確かに1日調子が悪かった。

手洗いが頻発しているのもわかっていた。ぴぃも自分で今日は調子が悪いと言っていた。

理解が及ばない世界を一生懸命に探ってみる。

そっか、

ミッケのズボンを触った手でクローゼットに触る=クローゼットにも菌がつく=洋服全部に菌が蔓延 という二つ目のミッケだ。

ワンコの散歩中に一回気持ちをリセットさせ、家に帰る。

玄関を開けると、ぴぃの洋服が廊下に散乱していた。

クローゼットにある収納ボックスまでも廊下に積み上げられていた。

リビングに行くと、顔が強ばったパパと、頭を抱えて泣いているぴぃがいた。

どんなやりとりがあったか、どんな風にパニックを起こしていたかは聞かないでもわかる。

ぴぃに「ママは最初のズボンをかたした後ちゃんと手を洗ったよ。」

と、とりあえずの嘘をついてみた。

一瞬だけ「え?」と言う顔になったが、恐怖に押しつぶされていた時間を思うと、ぴぃはもうそんなことはどうでもいいんだと言う。

「ずっとずっとずっと死にたいと思ってる。でも死ぬ勇気がない。こんなに辛いこと、誰もわかってくれない。」

と言い続けた。

私は、ぴぃを抱きしめ、背中をさすり、ただただぴぃが発した言葉を繰り返した。

「死にたいんだね、勇気がないんだね。辛いね。わかってもらえないもんね。」と。

するとパパが「じゃぁ、みんなで死のう。パパとママとぴぃとワンコで車で死にに行こう。」と言った。

おい、深刻な顔ではあるが、コンビニ感覚で言うんじゃないよ・・・

ぴぃは、パパのその声かけに、うんうんとうなずいていたが、私は笑い飛ばした。

ぴぃはその後も、生きづらさを必死に訴えた。

「ご飯も食べたくない。大好きなチョコはもう食べれない。外にも怖くて行けない。楽しいことなんて何もない。生きていけない。」

私は全部受け止めた。でも不安や悲しい顔もしないよう心がけた。

そして、思いの丈をいいつくした頃、ぴぃが落ち着き始めた。


強迫性の子には安心をあげてほしいと、経験者から教えてもらったことがる。

「いい時もあれば悪い時もある。
今日は特に悪い日。そんな時は、体が休みたがってるサイン。
今日はしっかり休もう。
ゆっくり体を休めれば、また、大好きなチョコレートも食べれるよ。
食べれる時に、たくさんたくさん食べよう。」

そんなようなことを、話していると、ぴぃもあれなら食べれそうだ、とか、外で食べれば大丈夫だとか、いつものぴぃに戻ってきた。

なんとなくパパも加わって会話を楽しんだ。

そして、散乱した洋服をクローゼットに戻してもいいかと聞くと、いいと言ってくれた。

全部洗ってほしいと言われたパパがクローゼットから出したんだと後で聞いた。


そしてぴぃは今日、昨夜の出来事がなかったように1日を過ごした。

手洗いもそこまで頻発してないようだ。

そして、夜、ワンコの散歩に出かけた。

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