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塗仏のうたた寝 2024/04/13

・京極夏彦『塗仏の宴 宴の支度&宴の始末』を読了。文庫分冊版にして全6巻、数十万文字の超長編小説(超編小説)! それでも一本筋が通った展開なので、最後まで物語を忘れることはなかった。

・『百鬼夜行シリーズ』の第一部が完結して、京極夏彦の集大成を見た。過去五作から登場人物が再出演するので、全巻を手元に置いて読むのが一番。登場する妖怪の数も一番多い作品だ。「わいら」や「しょうけら」など、初めて聞いた名が沢山。

・恐ろしいのは、ミステリの解決編がラスト100ページだけで収まったこと。こんなに複雑怪奇な謎でも、語ろうと思えば30秒ほどで説明できるようにまとめ上げられたのは実に不思議だ。

・今回は推理する京極堂の立ち位置も特殊だった。いつもの憑物落としに加え、今回はゲーム形式なのでルールを遵守しながら解明していくのが大変そうだったな。

・今回も、京極夏彦の知識量は尋常ではなかった。鳥山石燕の絵解きや、中国史の中で妖怪の由来が見え隠れする様子も考察していた。参考文献には、『定本柳田國男集』と『折口信夫全集』がある。やはり、この二人の民俗学が根底にあったほうが分かりやすそう。

・次は『陰摩羅鬼の瑕』。また、長い旅になりそうだ……。


・睡眠時間が足りていない。「春眠暁を覚えず」という表現が当てはまらず、陽が差し込むと起きてしまう。夜中まで本を読む習慣も止められないので、遅寝早起きを自らに強制してしまっている状態だ。

・幼い頃から、私は昼寝が行えない体質に困っている。眠りたくとも脳が動いて考え事を始めるので、脳が言葉で埋まりだす。小説執筆の時期には、勝手に物語が浮かび続けたことがある。うたた寝も、周囲の音や体勢などの条件が揃わないと始まらない。

・睡眠は難しい。のび太が眠りの天才と言われるのも、やはり睡眠の得意不得意が明確に存在するからだろう。睡眠薬をいつか服用してみたいと考えているが、眠りの小五郎のイメージがあるので少し怖い。起きられずに死ぬ可能性が頭から離れない。


眠いので、今日は短め!

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