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木造と防音材エピソード

今回の記事は、業界のオフレコが中心です。もう私には遠慮する取引先は、現在取引している提携先と数社のメーカーだけですので、お話しても良いと判断しました。
※内容が業界のマイナス面を示すネタが含まれているので、画像は木造建物のファンタジーのイメージにしました・笑。当初は製品の画像を載せようとしたのですが、メーカーが困ると思い止めました。
*私の取引先メーカーの製品名は公表しないように要望されています。

今まで木造防音室などに使用する防音材の問合せにお答えするとともに、コンサルティング契約と合わせて必要な防音材を納品してきました。
その中で印象に残っているエピソードを含めて、裏話を少しお話します。私の契約者には実名業者や具体的な製品名は教えています。
*ウェブサイト(ブログを含む)には製品名やメーカー、通販業者の名前は伏せています。
*この件に関するお問合せには回答しないことにしていますが、契約者には説明しています。

木造に最適な防音材はあるのか

木造防音室にとって費用対効果の高い防音材は存在します。数は少ないです。私が約30年間使用したり、依頼者がご自身で施工された事例を含めて分析しました。
*30年間において廃盤またはマイナーチェンジして特性の異なる別物になった製品もあります。販売上の製品名は同じです。
*製品の透過損失など修正しないで組成が変更された製品があり、面密度さえ変更された遮音材があります。

なぜ、別物になった製品事例を知っているかと言うと、過去の製品概要を比較して変更点に気づき、実際に私の現場でサービスで追加施工して実験したからです。同じ職人が施工したので、彼らもすぐに違和感に気づき、あまりの劣化に唖然としました。単価と製品名は同じでしたが、レベルダウンしていました。しかも業界大手の市販品です。

製品単価を抑えるために、リサイクルゴムや安いリサイクルアスファルト基材を混ぜた製品もあります。製品の経年劣化や品質のバラツキがあり、木造には適さない製品です。

私の取引先メーカーは、原材料を変更した場合は製品名も変更していますが、30年前と同じ材料を使用している防音材が多く、変更されたのは製品単価だけです。特殊フェルトについては使用材料が変更されたので、新製品として名称も変更されました。

なお、木造はコンクリート構造と異なり、荷重の制限があり、経年的な耐久性を考慮すると、面密度の大き過ぎる製品は使用できません。私の防音工事現場では、出来るだけ薄い防音材で、経年劣化の小さい製品を選んでいます。

同じ製品なのになぜ単価が大きく違うのか

ある遮音材は、私の取引先メーカーが代理店を経由して通販業者に販売していますが、その中の4つの製品が、私の納品価格の約1.6倍から2倍以上の単価でネットで販売されています。

それは、設計価格と呼ばれる単価で、昔のメーカーの表向きの定価と同じです。通常、仕入れ価格の約2倍で販売されている。通販業者の多くは値引き前の価格でネット上で販売しています。※アマゾンや楽天ショップも含まれます。違法行為ではないので、メーカーは販売単価については口出ししません。

一方、防音職人は取引先メーカーからの直販です。代理店を経由していません。担当者との個人的なつながりで特別に本社が認めている例外業者です。実は、内部事情を知らない契約者や相談者から「同じ製品だと思われるが、なぜ単価が大きく違うのか?」と質問された場合は、この事情を説明しています。ホームサイトには記載していません。
直販のため、私の防音材の納品価格は私個人の判断で設定しています。

ですが、通販業者とは、そういうものなので、防音材を探しているかたは、率直にメールで質問したほうが良いと思います。彼らが使用している防音材の名称はメーカーの製品名を使用していることが多いので、もしかしたら検索すればメーカーの問い合わせ先が分かるかもしれません。
*私の担当者は、あくまで個人的な連絡網なので、許可なしで教えることは出来ません。

防音製品の説明は正しいのか

今まで述べてきたように、厳密に言うと製品説明は正しくないものがあります。また、通販業者が自社で開発したかのような説明をして販売している製品もありますが、鵜呑みにしないほうが良いと思います。

一般論としては、通販業者の防音材の性能は、あくまでメーカーのカタログを丸写しにしたものであり、彼らが現場で計測したものではありません。
それに、現場の構造が異なれば防音効果も違います。メーカーの製品説明の透過損失データは、あくまで小さな試験体を、つなぎ目のない小さい区画で実験した「空気音または固体音」に対して計測した資料です。

製品の説明書は現場の施工要領を示したものではなく、その通り施工してもカタログ通りの性能は出ません。あくまで固定方法などを例示しただけの取り扱い説明書です。中には固定方法も間違っている製品もあります・笑。

本当に困った業界ですよね・笑。これは詐欺だと怒る相談者も居ました。
とにかく、製品説明と現場の効果は一致しないことをご留意ください。

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