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新築の木造防音室(ピアノ・リトミック教室)

今回の記事は、予告していました新築の木造ピアノ防音室の事例です。先日、依頼者がグランドピアノを設置されて音響と防音効果をチェックされました。主な用途はピアノ・リトミックが専門の音楽教室です。

施主は某有名企業勤務の建築設計が専門の建築士です。依頼者は奥様である音楽教室の先生です。
*詳細は個人情報に関わる事項になるので省きます。
*依頼者が運営されているピアノ・リトミック教室については、ホームページをリンクする許可を頂いています。
*ホームページ:Mari Musicピアノ・リトミック教室

次回の投稿で、音響・防音設計の特徴をご紹介したいと思いますが、まず今回は、依頼者のご報告を中心にお伝えしたいと思います。

ピアノ・リトミック教室の依頼者の声

「防音室の音響がとても素晴らしくて感動しました。 実家で弾いていた時のピアノの音と比べると、 別物かと思うくらいにまろやかで響きがよく、 フタをオープンにして弾いても耳も疲れません。 弾いていてとても気持ちよいので、久しぶりにたくさん練習したくなりました笑 。
防音ですが、家の中ではそれなりに聴こえるのですが、激しく弾いた時も、2階にいる主人曰く、気にならないとの事でした。
驚きなのは家の外にいるとほとんど聴こえません。 外壁に耳をつけてやっと聴こえる感じで、これならご近所にも気兼ねなく、音楽教室をやっていけそうです。 24時間の演奏には対応していない、と防音職人様に言われていましたが、大丈夫そうな気がしてくるくらいです笑。」

「2022年2月に初めてご連絡させていただき、 完成まで2年以上かかってしまいましたが、防音職人様に防音設計をお願いして本当によかったなと、仕上がりにも大変満足しております。
本当にありがとうございました。 もし取手の近くにいらっしゃる時があれば、お立ち寄り頂いて、ぜひ素晴らしい響きを聴いて頂きたいです。」

約2年間の計画検討および防音設計・施工サポート

防音相談をいただいたのは約2年前です。
計画提案から担当費用の見積作成を経て、ご契約いただくまでは意外と早く進みましたが、新築会社の事情で設計仕様及び建物構造の検討に時間がかかりました。

着工する前に、防音材メーカーの諸経費の値上げの話が出てきて、防音材の一部を先行して納品するなどの対応を行いました。
当初の見積金額を殆ど変更することなく着工できたのは、本当に良かったと思います。

防音工事に着手してからは、比較的スムーズに施工を進める事ができたのは、施主が建築士であることが大きかったと思います。
また、施主(依頼者)としては、現場の施工業者・職人への説明やチェックなど、計画書・説明図通りに施工されるように調整するのが大変だったようです。
*そのまま任せると、新築担当の施工業者が勝手な判断(コストや自分の経験を優先させるなど)で手順や資材等を変更してしまうこともあるので、遵守させることにご苦労があったということです。

私が担当した音響・防音設計については、基本的に当初の計画内容を変更しないで、そのまま工事が進捗しましたので、私自身は、特に苦労した点は記憶にありません・笑。
木造軸組在来工法の利点を生かした音響・防音設計の内容は、施主のご理解が有り、問題なく実現できました。

詳しい設計上の内容については、別の日にご報告する予定です。
とにかく、無事に音楽防音室が完成して良かったと思います。

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