肉野菜炒めをどう作る?
用意するものは、豚肉、玉ねぎ、キャベツ、人参、とお好きな調味料。
手順を書きます。
1)野菜と肉を切る。
2)肉に塩胡椒して片栗粉をまぶしたらすぐに炒め始める。
3)中身もっちり、表面カリッと炒められたら、出す。
4)次に野菜を炒める。切り方によりますが、人参、玉ねぎ、キャベツの順が順当でしょう。炒まったら、塩胡椒をして、これも出す。
5)火の加減にもよるのだけど、フライパンには少し汁気が出ているはずなので、それを煮詰めつつ、好きな調味料を投入。酒、みりん、砂糖(か蜂蜜)、醤油、これは和風味の鉄板ですね。酒のアルコール分を飛ばしたら、味見してみてよければ、先ほど取り出した肉と野菜を戻す。和えて出来上がり。
この、肉を炒めて、出す。野菜を炒めて、また出す。そこで調味料を作る。という段取り。これが肉野菜炒めの真髄です。炒め物全般にこの手順は有効、万能です。甜麺醤と豆板醤なら回鍋肉になるし、コチジャンとケチャップとかも美味いし、白ワインと醤油とすりおろしたニンニクとかも定番、味つけは無限に楽しめば良いですね。調味料だけがフライパンに入っているので、味見しながらいくらでも調整が効きます。
これが、肉を炒めて、炒まったらそこに野菜を入れて、野菜に火が通ったら、調味料を投入して、ってやってると、味付けを間違うと修正が効きにくくなります。それに、炒めるというのは水分を飛ばしているわけで、せっかくいい具合に炒まったところへ温度の低いものを入れると、煮るに変わってしまう。余計な水分がビチャッと出てきてしまう。街中華のような仕上がりにならないのは、火力が弱いからというのが一つですが、もっと決定的なことはフライパンの温度を途中で下げてしまうから、ということの方が原因としては大きい。
スポーツの練習をしていて、ちょっと休憩する時も脈拍を下げないでおくというのと少し似ています。フライパンの温度は下げない。
取り出してると洗い物が増えるという人もいますが、最後に盛る皿に出せば事足ります。
時間も実はこれの方がかからない。なぜならフライパンの温度を下げずに一気にいくので、サクサクと炒まるからです。
炒めたら出す。この手間を入れるだけで、町中華と同じものができます。
量を増やすことも容易。六人前とか七人前をやっつけるなら、野菜を分ける。玉ねぎとにんじんを炒めて、出す。次にキャベツ、というようにです。
フライパンを山盛りにするとどうしても煮えてきてしまって、水が出る。この水分が味を狂わせる。レシピ通りに酒だの醤油だのの量はちゃんと合ってるのに、なんか味が間延びしている感じがする。それは食材から水が出ているからです。温度を下げてしまうからです。
肉の炒め方と野菜の炒め方、つまり火入れの加減がピタッと合っていれば、極端な話、味つけはどうでもいい。どうあっても美味しくできます。それくらい、素材というものはちゃんとその美味しさを引き出してさえいれば、どれも美味しいものなんです。
この手順でぜひ、肉野菜炒めをやってみてください。見違えること受け合います。
※味付けの分量は好みでもあり、慣れでもあるのであえて記しませんでしたが、おおよそでいうと、酒類2〜3:味付けるもの(醤油とか醬類)1:甘味1です。アルコールぶんを飛ばして煮切った時の割合はつまり1:1:1ということですね。あくまでおおよそです。お好みで調整してみてください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?