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これは本当に「奇跡」だけの映画なのか?映画『素晴らしき哉、人生!』(46年)

⭐︎注意⭐︎
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「もし、自分がこの世に生まれなかったら」時々思う。そんな一度は誰もが思うかもしれない事を物語として描いたクリスマス映画の名作として

今も尚アメリカでは親しまれている1946年クラシック映画『素晴らしき哉、人生!』

一見するるとこの映画は“ただのハッピーエンドな感動映画”と語るだけではもったいないと思い、今回は僕が観て感じた事を書こうと思う。

注意!

・映画のレヴューや考察記事ではありません。個人の感じた事を記事にしています。

・調べていますが、間違い等あるかも!?ご存知の方はコメントで教えて頂けると幸いです。

・全部は話しておりませんがネタバレがある箇所も含まれますのでご了承下さい。

原題は『it's a wonderful life』
〜写真引用はAmazonより〜

結論!「奇跡」の映画ではなく、「軌跡」の映画である


まず僕の感じた事が2つある。
端的に話すと…

「奇跡」の映画ではなく、「軌跡」の映画であると感じた。

そしてもう一つは【人のために生きるという事】の答えのひとつがこの映画には描かれている。

と僕はこの映画を観て解釈した。

「これからきっと上手くいく」「人生どん底でもなんとかなる」そんな生半可なメッセージではないし、「良い行いをすれば…」など説教的なメッセージだけではないと感じた。

では何故、奇跡ではなく【軌跡】なのか?

※サイト「映画スクエア」より動画引用


主人公「ジョージ」から観る、利他的行動と自分の影響、自分の存在意義

ジョージは常に自分より他人を優先する男だ。

時には仕方なく優先する時もある。それがブレながも誠実であろうとする時には失敗もたくさんする。
なんとも「人間らしい」キャラクターである。

彼が人のために行動してきたエピソードが前半彼の産まれてから天の神や天使の視点から語られる。

そんな彼のエピソードとしてこんなのがある。

弟に対しては…
子供の頃は弟と一緒に遊んでいた時を自分の命も顧みず助けるシーンが序盤にあるが、それだけではなく

自分が行くはずだった大学入学への貯めていた資金を弟の大学へ送り出すためお金を出した。
「自身の夢である大学でて建築家になり、大金持ちになり世界を旅行する」を諦めて…


仕事ではお金だけを優先せず人のために働いた。


自分の父親が営んでいた良心的な住宅ローン会社を引き継ぐ事になり次第に父から引き継いだ。

時代は戦前のいわゆる“世界恐慌”であり、皆が貧困層である。

そんな中、町の一番の金持ち「ポッター」は父の代から会社を吸収しようと企むが上手くいかず、その息子である主人公の「ジョージ」に引き継がれた時にも

その魔の手が忍び寄り、彼の陰謀で嘘が流れ、ジョージの会社の経営が傾く。

その時、ジョージは新婚で皆に結婚資金を貰っていたのだが大恐慌の中苦しい生活を強いられてる町の人のため、その結婚資金を当て皆を助ける。

細かいシーンだが、知り合いの女性が他の町で暮らすことになり推薦状をもらいに来る際も戦後の苦しい中、ジョージは彼女に会社からとお金を渡す。とにかく

ジョージ目線では主に「お金」目線での利他的が多く描かれている。ネタバレになるが

12月クリスマスにジョージの会社が騙されある理由で借金返済をはかるのだが、全く返せる目処が無く自分の保険金つまり自殺をして返そうとするのだが…

と様々あり…オチとしては

その会社の借金が
〈全て返済出来る額を町の人たちが寄付で集めてくれ返済できたのだ。〉

では何故町の人がそこまでしてくれたのか?
戦後自らも苦しい状況で寄付をしてくれたのか?

それは書いた通り上のエピソードにも書いた通り

主人公ジョージの人のためにお金や時間を使い働き、町の人に良い振る舞いを常に行なっていたからだ。

だから、この映画は「奇跡」ではなく

自らの行いがもたらした『軌跡』を描いた映画だと言えるのはその理由だ。



軌跡だと言える大事なシーン

天使と名乗る男『守護天使クラレンス』との出会いである。

上記にも書いた通り、ジョージは会社の借金返済できず、自分にかけていた保険金で返済しようと川で自殺を試みる。

そこで出会うのが【天使と名乗る男】クラレンスだ。
川に飛び込もうとする時にその男が先に川に飛び込んでしまう。

やはり人の良いジョージはその男を助けてしまう。

ジョージは「この世はお金が必要だ。」
「僕なんか死んだ方が勝ちがあるくらいだ。」

と助けた天使の音に話すのだが
そこから【もし、ジョージがこの世に居なかったら…?】天使と神の計らいで

この世に(自分の周り)どんな影響があるのかをジョージは擬似体験する事になる。

今まで書いたジョージのエピソードは【お金】が目立つエピソードが多かったが

もし自分がいない世界では周りの人がどうなってしまっているのか?

お世話になったお店の店長は殺人を犯し、出所してもフラフラしており、

あんなに気のよかった行きつけのバーの店長は暴言を吐きすぐ暴力を振るう人に

自分の街は意地悪な金持ち「ポッター」の名の着く町に変わっており、ストラップや売春の町になってしまっていた。

極め付けは大切にしていた“弟”は事故のため子供の頃に亡くなってしまっていたのだ。あの時助けていたから、立派な弟になっていたと気づく。

そう、ジョージが存在しない世界では自分の周りは荒れ果てており

自分の些細な行動、自分が守ってきた会社、人にやってきた行いや振る舞い全てが
【無駄ではなかった】のだとジョージは気づく。


このシーンでも僕は非常に感銘を受けた。

自分が居ない事で及ぼす影響は途轍もない事だと。自分を卑下してしまいがちな僕は

「それでもあなたは生きていていいんだ」と肩を叩かれた気持ちにさせてくれた。


本作の映画DVDの最後のシーンのジャケ。とてもオシャレ!
〜サイト『映画スクエア』より写真引用〜

もうひとりの主人公?『天使の男クラレンス』から観るもう一つの大切な事

実はもう一つ大事な事がある。

主人公ジョージの人生を通して観る生き方と

そして、『天使の男クラレンス』の存在である。
この存在がこの映画を何倍にも深くさせているのだと僕は思った。

  • ジョージ側が【眼に見える】『因果応報』つまり、原因=結果

とわかりやすく解説してるとするなら…

  • クラレンスは【眼に見えない】『因果応報』であると僕は感じた。

彼は何故ジョージを助けたい理由は明快で

『天使の羽が欲しい』からという理由だけだ。

僕はその利益目的じゃない
その心に感動したのだ。

彼は物語の設定では〈天使2級〉らしく1級になると背中の羽がもらえるらしい。

この羽を“比喩”として観るならば…

【人のため手を差し伸べられる心】

言葉にするのは難しいのだが

人のために生きれるその心の境界とも言うべきものだと僕は解釈した。

いわば、クラレンスにとって自分自身の成長が報酬なのである。

そんな眼に見えない報酬はラストシーンでのジョージに当てた手紙では、あんなに

「羽を手に入れるのは大変だ」と言っていたクラレンスは手紙では感謝できる人(というか天使)に成長している。…と僕は思っている。

槙原敬之の楽曲『僕が本当に欲しかったもの』の歌詞にも通じる内容だと僕は思った。
これを聴くと僕の伝えたい事が分かると思う。

これは僕の勝手な解釈だが、天使という設定も
良い行いする者=変人〉という解釈ともとれる。(実際にバーでは最初ジョージ含め変人扱いだ)

この世の中いつの時代も正しい行いは揶揄されてしまうものだ。
正しい事、真実が全て受け入れられる事はない。

だから、それでも目の前の人に奉仕をするクラレンスを観ていてそんな事も感じられずにはいられない。

そんなところも
後半のシーンではクラレンスがジョージの為に
川に落ちたり、様々奮闘するシーンが描かれているのだが

微笑ましくもあり深くもあって印象深い大切な場面ばかりだ。

ここに書くよりも、是非この映画を実際に観て欲しい。

https://watch.amazon.co.jp/detail?gti=amzn1.dv.gti.8eb4e688-dced-faff-41b4-ce7709a0a937&territory=JP&ref_=share_ios_movie&r=web

Amazonプライムで視聴出来る!
〜写真引用Amazonプライムより〜

〜『素晴らしき哉、人生!』〜

最後に話は変わって僕の話になってしまうが…

僕は去年仕事をクビになってしまった。(現在22年2月)
しかも丁度、映画の後半ジョージが会社が大変になってしまう12月24日と同じ同日である。

実は去年の11月ベトナムの女性と結婚を12月25日には指輪を買う予定であった。

新生活も始まっていた。
そんな時、24日、勤めていた会社の社長からある事で人格否定をされたのちクビを申告された。

その日は北海道は数年ぶりの酷い雪であった。

バスで通勤していた僕は中々動かない雪道を走る車内で先のことを考えては途方に暮れていた。

妻は外国人なので、日本に暮らすには在留ビザだけでは規制があり、今年3月で切れる時期でもあったので、

僕は妻の配偶者ビザの取得手続きをしており、その際に「国民保険」などが絶対条件であった為

僕は生活だけでは無く、配偶者ビザの事もあり妻に迷惑をかけてしまったと落ち込んでいた。

そんなある日時間もできたので、中々観れなかった映画を見ようと思いAmazonプライムを物色していた時

以前に途中で見るのを諦めていた映画が

この『素晴らしき哉、人生!』であった。

小さい頃から20代後半まで映画を浴びる様に観ていたのだが、正直理解できない映画がたくさんあったのだが

この『素晴らしき哉、人生!』も自分の中でそんな作品の一つであった。

何の気なしに映画を眺める。
ただ長く描かれる前半の主人公ジョージの人生。

自分の人生はどうだったかのか?と比べながらただ眺める。

後半のクラレンスとの出会いからの盛り上がるシーンの連続。
そして、最後の感動的なシーンの畳み掛け。

久しぶりに映画で泣いた。
何度か見返した。クラレンスの生き方に気づく。

僕はまた音楽はもちろん、映画に救われた瞬間をまた手に入れたのだ。

話は戻すが、長くなるので割愛するが

色々な事があり、周りの方のお陰で就職も決まり、妻の配偶者ビザも取得し

金銭面でもまるで運命が動いたかの様に助かった場事も様々あった。

だからこそ、この映画はまるで自分の心を映す鏡の様に問いかけてくる。

この主人公ジョージの様に、何よりこのクラレンスの様に生きたいと。

今、改めてこう言った記事を書ける事、完璧ではないが音楽が作れる環境がある事

そして、僕を支えてくれていた家族、友人、妻に感謝を!

こんな時代だからこそ観て欲しい映画である。
何よりここまで長文を読んでくれたあなたに感謝を!

素晴らしき哉、人生!






読んで頂き大変にありがとうございました。

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