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真の日本人の生き方とは?日本の発展に多大なる貢献を果たす無双の国士。お仏壇のはせがわ相談役“長谷川裕一”さん

その名を知らない者はいない。宗教用具界で世界初の株式上場を果たし、経済界のみならず教育・文化・芸術と日本の復興と支援に多大なる貢献を果たす無双の国士“長谷川裕一”さんに日本人としての生き様をお伺いしました。

■長谷川 裕一(はせがわ ひろかず)さん
〈プロフィール〉
1940年福岡県直方市生まれ。龍谷大学文学部仏教学科卒業後、家業の長谷川仏具店を継ぐ。1966年法人化、1976年に社名を「株式会社はせがわ」に変更。1982年に社長に就任。1988年宗教用具界で世界初の株式を上場。平成6年大阪証券取引所上場。2008年株式会社はせがわ 代表取締役会長就任。2013年東京証券取引所市場第一部に株式上場。2014年株式会社はせがわ 相談役就任。また(社)日本ニュービジネス協議会連合会会長就任し、九州・日本の発展に多大なる貢献をし、名実ともに九州のリーダーである。
〈著者〉
「日本流」(ダイヤモンド社刊)「お仏壇の本」(チクマ秀版社刊)「商人道」(株式会社はせがわ刊)
〈株式会社はせがわ〉
京都西本願寺御影堂内陣修復工事、銀閣寺内部漆修復工事等、数多くの世界文化遺産、国宝・重要文化財の修復を手がけ、清水寺より「御用達」のご指名を頂く。
〈座右の銘〉「苦難は妙薬なり」

「真理とは一体何か?何もなくても、真の意味で自立して、真の意味で生きる。


Q.どんな心の在り方や認識の変化が今の活躍に繋がっていますか?

長谷川 裕一さん(以下、長谷川 敬称略) 
あえて言うならば、「私」しないということです。そして、「公」を大切にすること。それから、次の時代に生きる人たちを「敬う」こと。私は子どもたちをおろそかにはしません。なぜなら、次の時代を担ってくださる方々だからです。私たち先人が、世界に誇る日本の伝統文化を築いてくださった。子どもたちはそれを継承してくださる方々であり、未来はこれから生まれてくださる子どもたちの中にあります。だからそういう方々から、自分たちの先輩が悪いことをした、世界に恥ずかしいことをした、そういうふうに思われることほど、悲しいことはありません。

記者 子どもたちに対して、そういう思いを抱ける背景には、やはり日本の先人たちの教えがあったのでしょうか?

長谷川 日本は世界で最も争いが少ない、平和で心豊かで、最も自然に恵まれた国です。私たちの先人が、“和の精神”という、上下関係も男女の差別もなく、みんなで手を取り合い、武力ではなく話し合いで問題を解決してきた。そういう世界一の優れた国を継承してくださったからです。

日本という国は、お金持ちを素晴らしいと仰ぎません。生き様が素晴らしいかどうかが価値基準であり、これが日本の歴史であり精神性です。それが今は失われつつあります。これは私たちの時代の者の責任です。最近、安倍総理になって随分変わってきましたが、戦後、世界中の国々からみて日本はアメリカの属国です。だから一国として正当に評価されていない。これが今の日本の真実の姿です。アメリカと本当の意味で対等になった時、アメリカに本当の意味で支援ができる。お互いに助け合うことができます。

私はそういう視点から、常にあるがままに物事に触れ、「真理とは一体何か?」「永遠なるものとは何か?」「揺るがないものとは何か?」、悟りに向かって求道心を持って努力していくこと。人間は上下関係じゃありません。世間の地位や名誉じゃありません。何がなくても、真の意味で自立して、真の意味で生きる。そして御仏様のお慈悲に生かされていること、それを信じ、御仏様に全託して生きる。これがいちばん、人間として楽な生き方なんじゃないでしょうか。

「真の日本人としての生き方とは?」

Q. AIが活躍する時代に人間に求められるニーズは何だと思いますか?

長谷川 自分のルーツをしっかり持つことです。私たちは日本民族です。外国から来た人が日本に来ると、みんな日本民族になります。それは何故か?この日本の歴史・伝統・文化、そして豊かな大自然に触れるから、みんな日本に来ると知らず知らずのうちに日本民族になってしまうんです。AI時代は、自分の国のアイデンティティを大事にすること。それから自分に誇りを持つこと。そして、世界の人たちを敬うこと。これがAI時代にいちばん大事なことではないでしょうか。

記者 その上で人間にしかできないこととは何だと思いますか?

長谷川 それは自分自身の豊かな心を養っていくこと。もうこれしかありません。AIがいかに優れても、一人ひとりの豊かな心には敵わない。AI時代になればなるほど、自分の個性を磨いていかなければなりません。

記者 一人一人の豊かな心とは、具体的にはどういったものでしょうか?

長谷川 最も大切なのは、“命の尊厳”です。今東京大学出た人でも、命の尊厳とは何か答えられない。命の尊厳とは、「今ここに私が存在しているということが、無限の恵みを頂いているということです。」父母の無償の愛。父母が見返り求めてあなたを育てましたか?動物の中でいちばん手のかかるのが人間です。動物はすぐに自分で生きるようになりますが、人間は親が手を離せません。その間は自分を犠牲にして親が子どもを育てます。その父母もその祖父母も、みんなそうやって我が子を育ててきた。それが八百年遡ると二十五代前になります。そうすると約3300万人の父母がいらっしゃる。そのうちのお一人が、いい加減にしていたら私は生まれていません。3300万人の見返りを求めない愛情によって、私は今ここに存在しているわけです。平安時代まで遡ると地球の人口以上になります。即ち、まわりにいる人すべてが無償の愛のかたまりなんです。それなのに何故、争いをするのでしょうか?

それだけじゃなく、外に生えている雑草が、私たちのCO2を吸収して酸素を出してくださる。「この部屋一杯の空気と、この部屋一杯のダイヤモンド、どちちが価値がありますか?」本来ならばダイヤモンド以上に空気が輝いてみえるはずです。水はどうですか?本来ならば水は水晶以上に輝いてみえるはずです。木の葉っぱひとつにしても、エメラルド以上に輝いてみえるはずです。しかし自己中心的に生きているから、みんなそれがみえない。それでは恥ずかしい。この部屋一杯のダイヤモンドなら一兆円ぐらいするかもしれません。しかし空気は無料です。ダイヤモンド以上に価値あるものを無料で頂いて、無料だから感謝しないというのは最も愚かなことだと思いませんか?ダイヤモンドと比較できない、これほど尊いものを、両親の愛も、ご先祖の愛も、空気も、水も、あらゆる全てのものを頂いて、その愛に包まれて今の私が存在している。尊いと思いませんか?これこそ、愛の結晶としての命の尊厳だと思いませんか。

記者 お話を伺いハッとさせられます。普段からそれを感じていないと、頭だけでは本当の意味で理解できないことに思います。

長谷川 どんな方もご先祖様や大自然に平等に頂いた尊い命です。それに対してあなたはどうしますか?感謝するでしょう。ただただ感謝しかないでしょう。その感謝をどうやって表しますか?それが礼儀です。命をくださった一切のものに対する敬い。それが感謝であり、その一切に対して礼を尽くすことで、全てのことに繋がっていきます。そのような考え方を基本において、人と接していくことが真の日本人としての生き方です。

かつては、こういう考え方は日本人にとっては当たり前でした。しかし、戦後こういう教育は全部抹殺されてしまいました。今は東京大学を出ても、いちばん大切なことが答えられない日本人に残念ながら成り果てています。私たちご先祖様が、いかに私たち子孫のために汗を流してくださったのか。昔は自分よりも子孫のためにが基本でした。ご先祖様のおかげ、子孫のためにがいちばんの基本。それが人としての礼儀。“敬いと感謝と礼”これが日本人の根本精神です。

でも今の人は、泥沼の上に立派な豪邸を建ててるようなものです。基礎ができていない。あの木でも、しっかりした根っこがあって初めて大木として成長できる。見えないからないのでありません。見えない大いなる力に支えられて、この大木は立っています。人も同じく、見えない空気、見えないご先祖、あらゆるもすべてのおかげで今があるわけです。私たちの先人は、子孫の繁栄のために生きてこられた。自分さえ良ければいいというのは、人としていちばん恥ずかしいことです。それを自覚して生きることが、人間にしかできないことではないでしょうか。

Q. どんな美しい時代を創っていきたいですか?

長谷川 それは、戦争のない世界を創ることです。人類の歴史は戦争の歴史です。また戦争によって文明を発展させてきました。戦争と文明の発展は表裏一体です。しかし、これからは文明の発展よりも、戦争のない世界を創ることが大事なのではないでしょうか。

記者 戦争のない世界を創ること。まさに理想の姿だと思います。

長谷川 本来の日本人は争いが大嫌いです。だから日本は「和の国」と呼ばれてきました。「和」というのは「円」。手を取り合うと円になります。手を取り合うと武器を持てない。即ち争いがない。だから外国の人は日本人のことを「和人」と言います。あなた方のお顔を拝見しても、西洋的な顔もあれば、中国的の顔もある。モンゴリアンの顔もあれば、ポリネシアンの顔もある。世界中の民族の顔が日本人の顔にはある。しかもいちばん世界の端にある国にです。不思議だと思いませんか?

記者 それは何故でしょうか?

長谷川 世界中の人々が素晴らしい国、素晴らしい大地を求めて、何十万年という間に日本にやって来ました。日本人はそれを受け入れて、婚姻関係を結んでいきました。だから、このように世界中の顔が日本人の中にはあるんです。他の国は、勝った方の国が負けた方の国の人を奴隷にするか、皆殺しにします。なぜなら、仇を討たれるのが恐いからです。それが今までの人類の歴史です。しかし、日本はそういう歴史がない世界で唯一の国。だから日本はあらゆるものを受け入れ、手を取り合ってきた「和の国」なんです。

記者 長谷川さんの話を伺っていると、日本人としての誇りを深く感じてきます。

長谷川 そうでしょう。しかし、その国に原子爆弾というとんでもない爆弾が二種類も落とされました。本来は争いを好まないこの国に。ということは、日本国こそが、世界に武力で持って問題解決をしない、平和を訴える使命を頂いている。私たちの使命は、世界中から戦争をなくすことです。お互いの国を敬い、全民族が融和し、和になって生きていく時代を創ること。これが日本の使命であり、美しい日本の姿なのです。日本は自然も美しいし、何よりも心が美しい。それが日本です。そのことに誇りを持ってほしい。その使命を忘れないでほしい。そして、それを志にしてほしい。あなたたちのような若者には、特にそう願っています。

記者 ありがとうございます。なんだか泣けてきました。今改めて、日本人として生まれてきたことに誇りを感じています。それと同時に、こんなに素晴らしい国であることに、何の誇りも感じれない今の私たちの生き方に、非常に悔しさ感じます。今日もキッカケにして、改めて日本人であることの意味を深めていきたいと思います。本日は貴重なお話ありがとうこざいました。

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長谷川 裕一さんに関する情報はこちら↓↓

お仏壇のはせがわ:
https://www.hasegawa.jp

【編集後記】

今回記者を担当した相良、熊倉、大野、波多江です。

"長谷川裕一さん”以上に日本人らしい方を私は見たことがありません。78歳とは思えない若々しく溢れるバイタリティと、言葉の端々にまで滲み出る日本人としての誇りと美しさ。長谷川さんのお話を伺い、日本人としてのこれからの生き方の中心軸を頂いたように感じます。美しい時代の創造に向けて、長谷川さんのさらなる活躍を心よりお祈りしています。

この記事は、リライズ・ニュースマガジン “美しい時代を創る人達” にも掲載されています。
https://note.mu/19960301/m/m891c62a08b36

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