見出し画像

茶室空間と茶席の会話はポジティブ探し

先日、茶道に興味はあるものの、まったく初めて茶室に入るというビジネスパーソンが数名わたしの茶室にいらっしゃいました。

茶室はコミュニケーションの場と常々思っていましたが、改めてポジティブ探しの場、ポジティブに視線がいくことで、幸せの見つけ方を習得できる場ではないかと思いました。
今日はそのお話しをいたします。

茶室のしつらい

茶室に人をお招きする時、お客様に喜んでいただけるよう、セッティング(しつらい)を考えます、道具の取り合わせも。

それにお客様が気づいていただけるかどうか、ワクワクしながら謎解きを仕掛けるような感じです。
よく、茶の湯者の間では、茶事(茶会のフルコースのようにお食事も入ったもの)の楽しみは亭主7割、客3割と言われるほど、亭主はあれやこれや考えるのが楽しいものです。

今回お招きした、まったくの初心者の場合は、謎解きを仕掛けて自分でストーリーを作り解説し、そして皆さんに“ほーっ”と思っていただくことが、楽しみとなります。

独楽香合のストーリー

床の間に独楽香合を飾りました。香木(白檀)を入れる物で、同心円状のデザインの小さいまるい入れ物です。
茶席で使うごく一般的なものですが、ここに、亭主としてストーリーをつけました。

茶道ってなんだろうと好奇心旺盛なビジネスパーソンたちがお客様でしたので、「独楽は、回っていないと軸が立ってないものです。いつも活動的に動いて自分に軸をしっかり持っていらっしゃる皆様を今日お迎えするのに、ぴったりと思ったものです。」
ただ置いてある香合も、ポジティブアイテムに変換していただけたようです。

いつでも大変結構なお服かげん

外国人にとって不思議らしく「抹茶を飲んだらいつでも「美味しかった」「大変結構なお服かげんでした」となぜ日本人は言うのか?まずかった時はなんて言うのか?」と質問されることがあります。

茶席では、ネガティブな言い回しはなるべくしない、そんな思いやりの空間です。
初めて抹茶を飲んで少しお気に召さなかったとしても
「今まで体験したことのないお味でした。お珍しいものをありがとうございました。」のように口に出して会話すると、ありがたい経験を得たように変換されて、ポジティブにとらえることができます。

ポジティブシンキングは幸せをよぶ

普段の生活での情報は、ネガティブな事に目が行きがちになりますが、ポジティブを探すことは仕事のうえでも生活上でもとても意味があります。
ネガティブばかりですと、ストレスをためることになり少し辛くなります。
ポジティブに変換すると自分事ととらえ、次に進むことができるきっかけにできたり、他の人の幸せを願うことができたり。

この茶室のポジティブ探しを楽しむと思うと茶会がとっても楽しくなります。また、亭主もこの仕掛け、謎解き提供をすることから、とても楽しいものとなります。

さいごに

茶室が、ポジティブ探しの場であり、ポジティブに視線がいくことで、幸せの見つけ方を習得できる場となることがおわかりいただけましたでしょうか。
思いやりやもてなしを受けながら、自分で幸せアイテムを探せる、不思議な空間が茶室と思います。
今回ご参加くださった初心者の方で、私のnoteを見て予習してきたという方がいらっしゃりとても嬉しく思いました。心を通わすお茶の魅力を再認識しました。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?