手と手のシワを合わせて、シワ寄せ~【オエネ占い師:蒼樹のエッセイ】
占いって、まるでサイコロを振って出た目で未来が決まるみたいな印象を持っている人、多いよね。
統計学的な裏付けがあるとか、手相を見てデータを収集すれば、すぐにでもパソコンが「あなたの未来はこれです!」ってプリントアウトしてくれそうな気がする。でもさ、実際にはそんなに単純じゃないんだ……
手相っていうのは、実に不思議なもの。手のシワやスジをじっと観察してみると、毎日少しずつ変わってるんだよね。誰もが持っているそのシワが、パターン化できるほど安定してるかっていうと、そうでもない。
そもそも「このシワがこうだからあなたはこういう運命だ」なんていうのは、統計学的にはありえない話なわけ。手のひらって、そんなに安定しているものじゃないんだから。じゃあ、何をもって運命なんて話をするのか?
例えば、手が日に焼けてゴツゴツして、シワがシンプルでしっかりしてる人を見たら、どう思う?元気で、ストレスなんかあまり感じていなさそうだって思うだろうし、生命力がみなぎってるように見えるんじゃないかな?
一方、青白くてシワが多すぎる、しかもそのシワがどこにあるのかすらわからないような手を見たら、どう?
その人が元気で活発だなんて……まず思わないよね。下手したら、ストレスに押しつぶされそうな感じすらするわよね。
つまりね、手相の教則本でお勉強しなくても、見た目でなんとなくその人の状態って判断できるのよね。これって占いっていうより、むしろ人間の自然な観察力って言えるんじゃないかな?
相手の健康状態やエネルギーを感じ取るのは、特別なスキルがなくても誰でもある程度できちゃうんだよね。
とはいえ、世の中には「本物」の手相観・人相観も確かにいるのよ。
こういった本物たちは、ただシワやスジの形だけを見ているんじゃなくて、もっと奥深いところを見ているのよ。天意とか、そういう目に見えない何かを感じ取っているのよ、たぶん。
でもね、彼らが持っている知識や技術は、体系化できるようなものじゃないの。言語化できないの。だから、世間一般に知られている「手相占い」とか「運命診断」みたいなものは、どうしてもエンターテインメントの域を出ないのよね。
結局のところ、手のシワが何を語るかなんてのは、占い師じゃなくても、見た目や直感でなんとなくわかるものだし、そこに統計学を持ち込んでも未来が見えるわけじゃない。
手のシワは、過去や現在の状態を映す鏡であって、未来を保証してくれるものじゃないのよ。
蒼樹のエッセイ一覧
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