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レジリエンスの本当の意味~人を嫌いたくないHSPさんへ

生きづらさを卒業して働く、HSPのための自律神経ケア×強みプログラム「そういう個と。」主宰の皆川公美子です。

今日のテーマはキレイな心でいすぎちゃダメよ?です。笑

緊張とリラックス という波。感情の波。

交感神経と副交感神経の活性度は上がったり下がったりする、波を描いていると言ってイメージは沸くでしょうか?
ワーッて興奮したり、ふう〜〜って鎮静したり、
ワーッと攻撃的な気持ちになったり、うわー、もう駄目だって無気力になったり。
1日の中で、何度も何度も私達の神経系が活性化したり静まったり。
興奮とリラックスという表現で言われることが多いですね。

実はこの神経が波を描いているっていうこと自体が、私達の健康、命を守っているという仕組みなんです。
だけど、興奮しすぎたりとか、無気力になりすぎると、何か不快な感情が生まれたりしませんか。
「わたし、やっぱダメだ。。」みたいな。
感情の波はよくない、感情を面に出すのはよくないよねっていう不文律が日本の社会全体にあるんだと思います。

誰かのことを嫌だと思ったり、
寄ってこないでという拒絶の気持ちができたり、
不快感を持ったりとか、そういうことって駄目だよねって、それって醜い、汚い気持ちだよねというような。
学校には道徳の時間がありましたよね。
いつも人に親切にしましょう、優しく接しましょうというのは、私達がずっと教育されてきた事柄です。

でも、身体の仕組みは社会の倫理観の成り立ちからちょっとずれています。

身体はなぜそういった違和感や親切にできない気持ち、不快感を信号として出してくるかというと、『その人の命を守るため』です。
もしも誰にでも良い感情しか起きなかったとしたら、犯罪者や危害を加える人が寄ってきたときにその危険性がわからないといった致命的なことが起こりますよね。

例えば、大体の人は、電車の中で違和感のある人、変な人が近づいてきたら、ふっとその場を立ちいたり、目を合わせないようにしたり、何かしら防衛に入ります。
あれって、顔の表情筋がどうのこうのと条件を言葉にして観察したりとか、服装が何かおかしい理由は…とか、そういうのを頭で全部言葉にしているわけじゃなくて

「なんかやばい」

という感覚ですよね。

「なんかやばい」の感覚、身体から生まれてくるもの、証拠はないけどざわっとする感覚、それは悪いものではありません。
けれども、そういう「他人に対する悪い感じ」を持たないようにしましょう、と学校では教えられます。


災害時に列をなしてきちんとおとなしく待つことができる、日本人が優しい、ルールを守れる理由が、幼少期からの躾や教育からできている、というのはもちろん世界中から称賛の目で見られる素晴らしいことだと思います。
でも個人個人の幸せとか、命を守るとか、そういうことに照らし合わせてみると、不快感を持つことは悪いことではなくて、これに蓋をすると『その人にとっての』危機が迫っても気づけなくて危ない。
これは倫理観ではなくて、身体の仕組みの話をしています。


HSPさんは不快感情を持つことを自分に禁じている人が多い

ことHSPさんについては、友達や親に対して、ちょっとでも嫌な感情を持つことを厳しく自分に禁じてる人が多い印象です。
どんなに親が未熟な態度だったとしても
「それを受け入れられない自分」を責めたり、
「親をいまだに愛せない自分」を責めたり、
職場などでかなり便利に利用されている感があっても
「断ることに異常に罪悪感があったり」。
こちらは幼少期のサバイバルのカタチに端を発するところが大きいですが、
嫌な気持ちになってしまう自分が嫌だ、見たくない自分の姿だと言う方は多い。
そんな必要ないんですよ。
身体が拒否反応を示すものは、ちゃんとそれを受け取りましょう。

普通誰だって気分が落ちたときとか、嫌な感情を持ったとき、そういう自分は見たくないですよね。
なんだかみじめな気がして。
でも自分にとってはベストな状態じゃないときを受け入れるということ。
「ベストじゃない自分を許している」という状態もひとつのレジリエンスなんです。


争いごとが多い社会、人の失敗を許容できない社会は、心理的安全性のない社会とよく言われます。
緊張や不安が強いストレス社会。
グチをはいたり、悲しいと言ったり、それは嫌いと言ったりするのは大切なことなのですが、実際には『心の中まで全部クリーンでいなければいけない』というようなニュアンスをHSPさんの内部に感じることが多いです。

お友達の世話を先生に頼まれたとき、
負担すぎて倒れそうなのに、それを相談したり弱音をはいたらダメだって思う。
子どもは発達途中でそんなに完璧な存在じゃあありません。
できないことだってある、
泣きそうになることだってある。
でも我慢せざるをえなかった、言えなかった、ってことはありませんか。
これは身体にしてみたらとても危ないことなんですよね。
身体が信号として発している「やばい感じ」「嫌な感じ」「嫌いな感じ」に、〇〇だからしょうがないと何か頭で理由を探して持ってきて、無理に自分に納得させ、蓋をして押し込めるということは、健康的な感情の消化解消を妨げます。
体の奥底にその感情を沈めて、見ていなかったことにすると、この感情は健康的に発散されないで、体に記憶されてしまうんです。
この完了されなかった感情が小さなトラウマ になります。
見て見ぬふりをして押し込めて通り過ぎた感情は、
後で必ず発酵した状態になり、もっとグツグツした状態になって戻ってきちゃいませんか?

相手の気持ちに立ちすぎてしまう例

例えばこんな経験はありませんか。
友人との間でなんとなく不調和が起こり、気まずい嫌な感情になったときに、その自分の気持ちに気づかないまま、
「いや相手だってきっとこういうふうに思ってるし…」
「相手だって立場があるんだから…」などと思って、瞬殺で相手の立場側に立った。そして相手をケアするようなことばかり言って家に帰った。
自分の嫌だという感情はなかったことにした。

そんな時、後で「でもやっぱりさ、あの子だってちょっと悪いとこあるよね。なんでわたしが我慢しなきゃいけなかったの!?」なんてザワザワした気持ちが湧いてきて、やけ食いするとか笑
「いつもわたしばっかりガマンしてるなんて不公平!!(悔)」とむしろその時よりさらにネガティブな気持ちになったりとか。
挙句、ぐるぐるぐるぐる同じこと、同じ場面を考え続けて眠れない、とか。



これは感情をそのときに健康的に解消しなかった、自分で感じ切ってあげなかったことの結果なわけなんですよね。
これはいいとか悪いとかの世界じゃなくて、
正しい正しくないの世界でもなくて、身体のメカニズムの話です。
ですので身体のメカニズムなのかぁってくらいの軽さで受け取っていただけたらいいなと思います。


健康的な感情の完了のしかた

だから今までやってきたことがもしもこのご自身の感情を抑えることであった場合は、どうぞぜひ、

自分は嫌だって感じてるんだな、とか、

このことを見たくないて思ってるな、という、

揺れの部分を自分で見てあげてほしいんです。
どのような感情だったのか、自分でちゃんと理解して見てあげると、うまく感情っていうのは消えてなくなっていきます。
ちゃんと見てあげることができれば霧散していきます。
健康なストレスのない状態なら、感情の発散まで90秒だと
脳科学者のジルボルト・テイラー博士は言っています。


まぁ許せるけどぐらっときた感情とか、ムカッときたって思ったとか、そういう感情を自分が自分の親になってわかってあげるっていうこと。
これが癒しの本体プロセスになります。
なので、「レジリエンス=ずっとポジティブ状態でいる」ではないんです。
感情の波があっても
穏やかな状態へ帰ってこられる、がレジリエンス
です。


本当のレジリエンスは「気持ちがまったくブレない人」ではない


健康ブームによって

「ずっと揺さぶられない一定状態でいる強い人がいい」

というような、ちょっと偏った健康感になっていないでしょうか?
人間という生き物は、波を持って自分の機能を生かしている。
そういう有機的な動物なんですね。

だから自分にネガティブな感情が起こったりとかしたとき、それをちゃんと見てあげられる能力が身体には備わっている。
レジリエンスとか自律神経の自己調整力、これは懐の深さ、と言ってもいいと思います。
そして耐性領域は、つまり感情が上がったり下がったりしている自分をグレーの自分として、
真っ白とか、真っ黒とかじゃなくて、
グレーな状態も許容してあげて、そこを一緒に清濁併せ呑んで見ていてあげられる許容量のことを言うのです。

ともに耐性領域を広げていきましょう。

何があってもまったくブレない、感情が揺れない、という人に憧れかけますが笑
わたしたちは彩豊かな感情の世界を生きています。
それが表現やアートにもつながりますね。

会社などでは
白か黒でないグレーでいられる神経は、
成果がでるまで耐えられる力だったり、
諦めずに頑張れる力につながります。
(もちろんパワハラやセクハラには耐性領域はいりません。
すぐに一目散に駆けて逃げましょう!)

今日も最後までお読みいただきありがとうございました。



<お知らせ>
自分と優しく向き合い自律神経再構築時間をもつ【そういう個と。】プログラム
第12期はまもなく受付スタートとなります。

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4/18・5/16・6/13・7/11・8/8・9/5(最終日のみ23時まで)

■人間関係のお悩みが絶えない方
■自分の働き方にもやもやがなくならない方
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どうぞご参加ください。
(休職後、服薬治療が終わってもう一度社会で自分を活かしたい!と思われる方もお待ちしています。)

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また、ご質問やご相談は公式LINEやInstagram(@souiucoto_hsp)のDMにて
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