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顧客の検討を急かさないマーケティングを目指そう。

先日社内で、顧客の検討を急がないのが良いマーケティングの一つの要素ではないか?という話が出たので、簡単にまとめておきたい。

世の中のマーケティング活動の多くは、顧客の検討を後押しするものではなく、急かしているのではないかと思う。もちろんそうではないマーケティングもあることは強調しておきたいが、大半が後押しのように優しく助力するものではなく、後ろから力一杯押すようなものに見える。

僕のこれまでの体験を思い出してみた。

  • 検討期間の長い商材であるにも関わらず、無理矢理資料請求ページに誘導された。

  • 資料請求した途端に何十回も電話をかけて、着信拒否をしても別の番号で営業電話をかけてきた。

  • サイト訪問した後、執拗に気分を害するリマーケティング広告で追いかけ回された。

  • ウェビナーに参加したら、参加者全員(約20名)の前で、強制的に入会を宣言させられかけた。

  • 辛くて悩んで調べたのに、その悩みを抉るような内容(CVRは高いのかもしれないが)の記事に出くわしてしまった。

どれも事業主側の都合で、無理矢理CVにつなげようとしているものだろう。

すべてを否定するつもりは全くないが、こうした施策は見かけ上の効果は高く即効性がある。一度やり出したらやめられない「嘘」や「麻薬」のように、マーケティング担当者を沼にハマらせてくる。

しかし、こうした施策は短期的に成果は出せても、長期的には必ず衰退することを知っておかなければならない。なんせ事業成長に必要なものは、CVRやCVだけでない。

もっとも大切なのは、顧客との信頼関係や満足度の向上であり、これらを損なうような施策は避けなければならない。たとえば無理矢理購入を促すことで得られた短期的な利益は、後々の返品やクレーム、口コミの悪化などにつながる可能性がある。

良いマーケティングは、顧客の検討期間を尊重し、彼らが自分たちで意思決定できるように情報提供やサポートを行うことだ。そのために商品やサービスの優位性を明確に伝え、顧客にとって本当に必要であると思わせれるかがマーケティング担当者の腕の見せ所だろう。

顧客中心のマーケティングを行うことは、長期的な事業成長につながる。顧客からの信頼や評判が高まりリピートが生まれ、紹介や口コミによる新規顧客獲得が増えることで、ビジネスを拡大することができる。

これらを無視して計測できるデータだけを追いかけ、顧客の検討を急かすことは、短期的には成果を出せるかもしれないが、長期的にはビジネスを損なうことになる。良いマーケティングとは、顧客にとって本当に必要なものを提供し、彼らが自分たちで決断できるように導くことだと私は考える。


こんな思想を持ってクライアントのマーケティング支援を行なっているのがアルテナ株式会社です。短期的な成長と長期的な成長の両方を目指せる施策が「良いマーケティング施策」と定義して、日々クライアントの事業成長を考えています。

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