見出し画像

歴史? カレーライスのお肉は関東は豚、関西は牛らしい

先日Twitterで流れてきたこの話題。筆者は埼玉在住で、なんとなくカレーには豚というのも納得した。

画像1

この画像元はどこなんだろうと検索したらこの記事が元っぽい?

2020/04/09 05:20 とわりと最近の記事のようだ。

では、そもそもの問題としてカレーに使う肉は何が正しいのかと言うと、牛肉が正しい。というか豚肉は本来NGである。

というのもカレーライスの元祖であるインドというかヒンドゥー教圏内では豚を食べる文化がないので(現在では食べる人もわりといるし、海外では例外とする人も多い、中には日本のトンカツやラーメン食べたいから宗教捨てるロックな人もいる)、カレーに豚肉というのは実は邪道である。

いやまて、日本にカレーを伝えたのはイギリスだから イギリスが豚をいれたのではないかとなるが、イギリスが伝えたレシピには牛肉を使うように書いてある。

なお庶民向けとはいえ、カレーライスは当初は高級な部類で、大阪でそれなりに値段がするレストランで主に売られていた。
※余談だが、大阪と愛知と和歌山は当時かなり生活に余裕のある人間が多かったりする。市場の中心である大阪 大名がめっちゃ実力者だった愛知和歌山というのが原因。高級食が産まれ、文化として伝わったのもその背景があったのも理由の1つか

庶民食となったきっかけは1923年におきた関東大震災。これにより関東と関東に依存していた産業はかなりの打撃を受け、生活必需品の需要が高まり、低価格化も求められた。そんな中で比較的コストが低く、農作物ほど気候の影響をうけない養豚に目が向けられた。それまでどことなく忌避感があったり価格が高かった食肉の文化ではあるが、養豚の必要性で一気に庶民のものとなった。※庶民とあるが、おそらく中流より上だと思われるが

ただ当時の技術だと肉を食べるのは地味にハードルが高く、とうしても臭みや食中毒などがつきまとう。それを改善するのにカレーはうってつけの調理法であった。
また、1926年にハウス食品が現在のカレールウみたいなものを販売。少ない労力で安全に美味しく豚肉をカレーとして食べる後押しとなった。


このあとも敗戦や、上京に伴う全国からの多種多様な人、経済格差や経済余力のない人間などの存在から豚肉・養豚の需要は減らずに、東日本はカレーライスには豚肉というのが定着していった。

逆に西日本は関東大震災の影響が関東程なかったので庶民の食生活を大きく変えるようなことはなかった。ただしハウス食品は大阪の会社である。関東での成功例を元に地元庶民にカレーを普及させるべくあの手この手を使い、結果として関西にもカレーライスを普及させることに成功した。
また、元々外食店としてカレーライスを提供していた店(現在のハチ食品)もハウスに負けじと商業展開していった。そのほかにグリコや日本ハムなども関西の企業である。


ちなみに画像に鶏肉派があったとは思うが、これも理由があり
・養豚をして商機を見出す実力者がいなかった
・仏教色が強すぎてそもそも避けられた(鶏、ウサギはセーフ)
・当時めっちゃ貧しかった

この辺の名残りである。


まとめ
・カレーに本来使われていたのは牛肉
・震災や経済的理由により豚肉がマッチしていた
・その豚肉を安全安心美味しく食べるのにカレーが適していた
・豚肉需要はなかったが、地元でも商売したらそっちは牛のままだった

面接時に「遊ぶ金欲しさに」と言いたい人生だった。