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米津玄師「さよーならまたいつか!」80代歌レッスン【年齢は関係ない。好きかどうか】

米津玄師さんの「さよーならまたいつか!」はNHKの朝のドラマ「虎に翼」の主題歌です。
テレビでは歌詞がよく聞き取れなかったのですが、歌詞を読んで、聴き取って楽譜を書いて歌ってみたら「歌詞がくっきり聞こえ、作者の思いがダイレクトに心に飛び込んでくる」のを強く感じました。
年齢が高めの人のこういう歌に対しての反応はさまざまです。
・難しい。こういったものは歌いたくない
・今までの曲と全然違うけれど歌ってみたい
・聴いてみると途中のちょっと悲しそうな部分がすごく素敵。歌ってみたい
・朝ドラの曲は毎日聴くのでだんだん馴染んでくる。歌いたい

私の母は2年前に大病をして、何度も救急搬送、手術、入院ということになりました。
コロナ禍での入院生活は、どんなに体がよくなっても心や脳へのダメージが大きく正直なところ途方に暮れました。
面会ができない、自由に売店などに買い物すらいけない。
スタッフも皆マスク(これはコロナ前からももちろんあると思いますが)で
表情がわからない。
コロナ禍では「せん妄」の症状が強く出た人も多いでしょう。
せん妄については後日詳しく書きます。せん妄から認知症への移行について、こちらへ戻すためにいろいろ工夫したことを伝えたいです

声も全然出なくなってしまいました。
特に中音域から高音まで全く出なくて。
内臓の病気でしたから関係あるのでしょう。

退院後の食事やケア、通院、投薬
そして体操、発声などで少しずつ元気になってきました。
教室の生徒さんにも「どうされているの?」とよく声をかけていただきます。
実は体調を崩してから退院してしばらくは時々出てくる「私は誰?ここはどこ?」のような状態が長く続いていました。地域包括センターやケアマネさん、かかりつけの病院の皆様の力をお借りして少しづつ自身を取り戻していきました。

その過程で歌って動画を撮ってYouTubeに投稿を続けていました。
「動画を撮るからね」と説明して、髪を整えお化粧をして着替えて支度すること。2階のレッスン室へ上がって準備して一緒に歌うと言うことを重ねて
元気を取り戻していきました。ちょうどコロナであまり活発には外のことにも参加できないので「家でイベント」を行うような感じでしょうか。

ところが、コロナの5類への移行の少し前頃から私の仕事も(歌や合唱)忙しくなってきて、なかなか撮影できなくなってしまいました。
帰ってきて食事を済ませて声をかけたらもうすっかりお化粧を落としてお風呂にも入り、パジャマで・・・・と言うことも多くタイミングが合わなあい。
観てくれていた知り合いや生徒さんたちから「お母さんはお元気なの?ひょっとしたら調子が悪いのでは?」と最近言われることが増えたので
それではなんとか時間をやりくりして・・・と一緒に歌って動画を撮ってみました。

「これは難しいわ」という米津玄師さんの曲にチャレンジ。
80代も90代も諦めなければどんな曲だって歌える。
現在もレッスンでは90代の方がドイツ語の「昔から歌ってみたかった」曲にチャレンジ中です。
歌うこと、打ち込むこと、この尊さに毎日励まされています。


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