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【フリーランスの働き方】ギャラの話は最初にしよう

仕事について、お金のことは言いにくい。
言うとお金に汚いと言われる。
そんなことをずっと思っていました。
私はずっと長い間フリーで音楽(クラシック)の仕事をしていました。
現在はジャンルが少し変わって来ています。

以前は(現在はあります)契約書も何もない仕事がほとんどで
終わってから「少ないですが」と渡されたり振り込まれた金額に
驚きと失望と後悔を感じたことが何度も何度もありました。

私が若かった頃。
当時は契約書もなく口約束。
時間のこともはっきりしない。
でも、「この仕事断ったら次がこないかも」と言う呪縛。

交通費もない。駐車場代も自腹。
そのようなことが多かったのです。

お金のことは「聞けない」ままでした。

しかし、ある長期間の稽古。舞台本番を終えて振り込まれた金額は
時間で割ると1時間三百三十円でした。
それが何ヶ月も続いて、本番でも裏で働いていたわけですので
納得がいきません。子供たちも幼かった時です、多くかかったその時間
家族に助けてもらいましたが、いくらなんでもこれでは・・・・

伴奏のお仕事もずっとしていましたが
何回も合わせますね。でも、まずその前に家でその曲を練習するのです。
それらに対しての支払いを含むとは到底思えない金額のことが多い。
衣装も必要。
交通費も必要。
舞台に立って演奏するので緊張もする。
本番が終わって「少ないですが」と手渡される金額に驚いてしまったことがよくありました。
でも聞けなかった当時は。いくらくださるか。
ピアノ教室のお月謝は先生が自分で決めることができるのに。

これって本当にお仕事でしょうか?
そう言うことが長く長く続きました。
地方だから仕方ないのか?我慢するしかないのか?と常に思うけれど
やっぱり納得できない。

私は14年前の今頃夫を亡くしましたので
世帯主になって家族を養っていくことになりました。
今までのようなことでは生活もままならないので
その後必ずまず最初にご予算を聞くことにしました。
大事なことです。でも、勇気が必要でした。

でも、勇気を持って聞いたら、あとは大丈夫です。
金額が少ない場合は交渉をします。そして、考えます。
ご予算を先に聞くような方法もとっています。
少なくても「これはやるべきだ」「やりたいな」
と思うものは自分で選んで引き受けています。

ものを買ったらお金を払う。
しかし、音楽については、特にクラシック関係の場合は
その辺りがとても不安定です。

かたちのないもの、に対して正当な賃金が払われるようになること
それが大事だと思いますが、それには
「お金がいただけるだけで・・・」「いえいえそんな」とお金のことを言わないことから卒業した方がいいのでは?と思います。
そう言う人は結構いる。
そしてちゃんとした労働としてお金をいただくために、確定申告は大事なことです。
ちゃんと申告しているから請求もできる。

コロナで働き方が変わった人も多いと思います。
私もその中の一人ですが、
音楽を趣味ではなく仕事として立派に成立させるためには
今までのような曖昧なことではいけないような気がしています。

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