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29. 多田健次『資格試験の合格技術』

 なんとなくの流れでインデックスファンドを中心とした投資信託をはじめてはみたが、情報源が偏りすぎている。もっと広い視野から金融リテラシーを学び、ひいては資産を管理したい。と考えたからだ。

 何かをはじめたい、となったとき、すぐに資格試験に飛びつくと、たいていは遠回りになる。経営を学びたいから、あるいは数字に強くなりたいから、簿記3級を勉強しよう、然り。
 それはわかっているが、やはり何か頼るものがほしい。数日間悩んだ結果、2022年1月のFP3級への挑戦を決めた。

 前置きが長くなったが、どうせ受けるなら、何かこだわりをもってやりたい。例えば、学びの過程を徹底的にシステマチックにして、最短時間で合格をもぎとる、など。中学受験にはじまり、社会人になってからも語学やら簿記やら、なんだかんだでそれなりに学習と試験を経験してきたのだから、それらの成功や失敗の体験を活かさない手はない。

 FP3級の受験にあたり、『資格試験の合格技術』を参考にしていく。

 著者の多田健次氏は、「資格の大原」の公認会計士講座で教鞭をとっていた。本書でも公認会計士試験や税理士試験、日商簿記検定などの事例が多く触れられているが、語られるのはあくまでも汎用的な資格試験の合格技術。

 はじまりは、試験の傾向を分析するところから。
 FP3級は絶対基準の試験であり、合格率は80%から90%程度と非常に高い。試験科目として学科と実技のふたつがあり、いずれも択一式。勉強量の目安時間は100時間。

 次の試験日は2022年1月23日。試験日までの約70日という時間を、基礎期、応用期、直前期に三分割し、それぞれの比率を2:1:1として配分する。つまり、12月の半ばまでを基礎期、そこから2022年の年明けまでを応用期、最後の2週間を直前期として、それぞれに応じたインプットとアウトプットの割合で勉強を進めていく。基礎期の5:5からはじまり、徐々にアウトプットの比率を高めていくという算段だ。

 100時間という目安勉強時間を70日間で単純に割ると、1日1.5時間弱を費やすという計算になる。読書も楽しみたいぼくにとって、これはなかなか捻出しづらい時間である。だからこそ、最短距離で進んでいかなければならない。

 まずは、最適なテキストを探し、目次を徹底的に読みこむ。そして、とりあえずは問題集に着手する。インプットがゼロの状態では間違いなくちんぷんかんぷんだろうが、そのちんぷんかんぷんの具合しだいで、どこまでエネルギーを割くかが決まる。願わくば、相性のいい試験であってほしい。

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