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深呼吸の使いわけ 正しい呼吸法って?

どの呼吸法が正しいと示すことは
個人個人が持つ目的、目標によって異なってくるため難しい。

私自身もクライアントに伝える時、同じことではなく、その人にあった呼吸の仕方を伝えるようにしている。からだの構造は変わらないが、人によってからだの状態や目的が違うからです。

この記事では、呼吸法の目的と効果によっていくつか書いてみようと思います。

まず呼吸とは?

呼吸についてはこちらの記事でも書いています。
(息・食・動・想 -息(呼吸)-https://note.com/sotaitherapy/n/nb45809371e13

人が生きていく上で必要不可欠。体に酸素を取り込むというのが最大の役割。そして酸素の取り込むということに関していうと、深呼吸が良いとは言えない。

呼吸のメカニズムから考えると深く長く呼気を続けることで二酸化炭素が多く排出され、酸素を取り込みにくくしてしまう。

では、深呼吸はダメなのか?と聞かれると
そうではない。

深呼吸は意識的に自律神経を調整する

自律神経は基本的に不随意的(無意識)に体を調整する神経ですが、これを意識的に調整する方法として深呼吸(腹式呼吸で呼気を長め)があります。

つまり、ストレスなど、心に大きく関わることに対してはとても友好的な方法となります。

呼吸には呼吸性洞性不整脈と言って、吸気では心拍が増大し、呼気では心拍が減少するという現象があり深呼吸によって意識的に自律神経を調整します。

下記は女性の自律神経機能に及ぼす腹式呼吸の影響です。

これによると
交感神経活動の促進傾向を示した被験者では、自発的な腹式呼吸の制御が心拍数の迷走神経変調を促進することが明らかになった。

THE EFFECTS OF ABDOMINAL BREATHING ON AUTONOMIC NERVOUS FUNCTION IN WOMEN
—THE RELATIONSHIP AMONG INDIVIDUAL DIFFERENCES IN AUTONOMIC NERVOUS SYSTEM ACTIVITY IN A SUPINE POSITION AT REST—
KASUMI SAKAKI 

腹式呼吸と胸式呼吸

腹式呼吸は自律神経を調整効果があり副交感神経優位の状態に促すことで
リラックス効果や血圧上昇抑制効果、脳の活性効果などが望めます。

一方で胸式呼吸はどうなのでしょう?
胸式呼吸にもメリットがあります。

胸式呼吸においては交感神経が優位になると言われています。
つまり!これから働くぞ!!運動するぞ!!テスト!!etc に向いています。
胸が膨らんだり縮んだりします。これによって肋骨や肩甲骨も動きます。これにより血行促進され肩首の怠さ改善にも良いと考えられます。

このように
ヨガや瞑想などの精神面へは腹式呼吸、エクササイズなどでは胸式呼吸とそれぞれの目的に合わせた方法を選択することが正しい呼吸法となることがわかります。

あなたの生活のリズムにあった呼吸法をすることが、心・体のバランスを向上させ
あなたの考える健康に近づける
ことは間違いなさそうです。

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