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月刊そうすけ Vol.8

2002年8月8日に開店して今年でちょうど20周年。月刊そうすけと名を打ったメルマガがスタートいたしました。様々な角度から「古家具古道具そうすけ」をご紹介していきます。
ー物の心を助けるー
を社訓とする「古家具古道具そうすけ」その名の通り店内には、愛情を持って丁寧に補修された古家具や古道具たちが並びます。一見気づかないほどのさりげなさで、隅々まで美意識が行き届いた店内の様子は来店したものの心を静かに満たしてくれます。

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梅ほころぶ今日この頃、今回は初のスタッフインタビュー。ファーストターゲットはニコニコ横井 雄飛さん(36歳)通称「横井くん」
担当は仕入れた古家具古道具の洗い、そして米倉社長お墨付きの接客です。


ー古いものが好きな少年時代ー

幼い頃から古いものに惹かれていました。
一番最初の記憶は3歳か4歳の頃。「祖父がよく釣りを教えてくれてたのですが、70年代の釣り道具一式を譲ってくれて。それが当時としてはかなり年季の入ったものだったのですが最新のものよりすごくかっこよく見えたんです」

中学生の頃、同級生が自転車をかっこよくカスタムして乗り回す中、横井少年はおばあちゃんが乗るようなタイヤが小さいママチャリを発見して購入。愛でながら爆走していたと言います。
周りの友達とは少し趣味が違ったかもしれない中で幸いなことに同じ趣味を持つ幼馴染に恵まれました。彼との縁は今もしっかり繋がっています。

岐阜の自然の中で育ち、古い建物や物が身近にある環境とそれを共有できる仲間がいたことは今の横井くんの趣向形成に大きな影響を及ぼしているのでしょう。


ー故郷から関東へー

大学進学で上京。当時は八王子や立川などの中央線沿いに暮らしていました。同時期に高円寺に住んでいた幼馴染と国立の古家具屋をまわったり、そんな青春時代。(ちなみに本人曰く大学で勉強した英語は、現在の接客でも意外と役に立っているとか。経験って何事も積み重ねるものなのですね。)

鎌倉に移り20代の頃はラーメン屋さんでがっつり働きました。体力仕事でしたが、常連さんと触れ合うことが楽しい職場でした。

その後リサイクルショップに転職。何かをきれいにしたり再生したりすることが嬉しい、やりがいを感じると気づいた横井くんはその後、掃除も面白いかもしれないとハウスクリーニングの会社に就職します。部屋が綺麗になって気持ち良くはなる、しかしその仕事は賃貸物件のお掃除。作業して終わりでお客さんの顔が見えませんでした。淡々と仕事する中で、どんどん自分の元気がなくなってきました。何が違うんだろう?

ラーメン屋さんや他の仕事を振り返り気づいたことは自分はお客さんとコミュニケーション取ることが好きなんだということでした。

そんな中、「そうすけ」の求人を目にします。



ーそうすけとの出会いー

そもそもそうすけで働くきっかけをくれたのも、岐阜の幼馴染でした。とてもいいお店だよと紹介され、初めはお客さんとして通いました。
初来店時「冷やかしおことわり」の看板に横井くんは緊張。お金がない中で何か買わなくてはと、やっと500円のグラスを発見!
それは今でも愛用中だそうです。
※後日談、ちなみに当時の記憶は米倉社長にもあるらしく5−6個グラスがある中で「一個でなくもっと買ってけ!」と茶々を入れた思い出があるそうです。

思い出のグラス

雑誌で紹介されているのを読んだりお店に何度も通っているうちに、どんどんそうすけの魅力にハマっていきます。「古いものを売ってるのに、雰囲気がキラキラしてる。こもってる感じがしないんです。丁寧に手入れをしている気配が全商品から放たれていてとても気持ちがいいお店だなと思いました」

ーそうすけで働くことー

そうすけの仕事は正直言って楽な仕事ではありません。担当の一つである商品の洗いは冬は寒いし夏は暑い、家具は重いし体力仕事です。
それでも横井くんは「毎日汗だくだけど、最終的にお客さんに喜んでもらえて、こういうふうに収まったよと伝えてもらってそれが想像以上に上手に使ってもらえているととても嬉しい」と語ります。

サスティナブルやSDGSが定着しつつある昨今でも捨てられてしまうものや元々使ってた人が寂しい思いをして無くなっていってしまう物が多いとまだまだ感じる。前の持ち主から新しい持ち主へバトンを渡す、橋渡しのような役目を果たせたら。



ー米倉社長リスペクトー

米倉社長と市場に仕入れに行くこともあります。ごった返す古家具古道具の中からずば抜けたスピードで迷いなく選んでいく社長の姿を見つつ、最初はこれ?売れるのかな?半信半疑で手入れをすると、すごく良く仕上がって、あっという間に売れていってしまうこともあるそうです。

「米倉社長のビフォーアフターの想像力はすごい」

リスペクトその2はレイアウトが天才的だということ。店に足を踏み入れる、どの角度から見ても感じよく見える。色々な古道具屋を巡ったけど、すごく雑多に置いてあるか、シンプルな空間にポツンポツンと置いてあるかが多く、そうすけのようなレイアウトの店はまず無いと言います。整頓されているけど、わくわくする。手の届く感覚、距離感がいい。

ー大切にしていることー

一番最初に選んだアルバイトはリヤカーを引いて豆腐を売る仕事でした。「八王子や高尾山のエリアを行脚し、おじいちゃんおばあちゃんが声をかけてくれて楽しかった。そのバイトをチョイスした時点で自分からお客さんに会いに行くことお客さんとコミュニケーション取ることが好きなんだなと改めて思いますね。」

模索する中で出会ったそうすけの仕事は、幼少期から好きだった古いものと触れ合いそれをきれいに修復して、お客さんに丁寧に販売していくこと。横井くんの大切にしていることを補完してくれているのでしょう。


どの角度から見ても美しいレイアウト


ー今後の抱負ー

個人的な目標はダイエット。もう少しシュッとして身軽に動けるようになりたいそうで。朝ごはんはコーヒーにグラスフェットバターとMCTオイルを混ぜて飲む。
自らの脂肪をエネルギーに変える回路にするダイエット方法だとか。
元々あるものを循環させる、そうすけと同じ仕組みですね(笑)

5年前に結婚。最近鎌倉から寒川に引っ越してきました。二人の部屋はそれぞれがそうすけで集めた大好きな古家具で溢れているそうです。海も相模川も程よい距離で、大山の自然もあって暮らしやすい寒川は気づいたら岐阜の地元にそっくり。

休日は奥様と鎌倉や秦野の七沢温泉へ向かうコースを低山ハイキング。幸せオーラ全開、暮らしがとっても楽しそうです。


奥様と低山ハイキング

ーお客様へにメッセージー

「気に入った古家具や古道具がおうちにあるとそれだけで気分が上がったり和んだりすると思うんです。時には衝動買いしそうなお客様もいるけど、待ったほうがいいと言っちゃう時もあります。買ってもらうなら長く使ってもらいたい、そのためにもピッタリしたものをお勧めしたいんです。道がちょっと入り組んでいてここにたどりつくまでは不安になっちゃうかもですが電話で道案内もできるのでお気軽に声をかけてください。」


お話をしているとなんだかこちらも自然にニコニコしてきます。幸せを分けてもらったような心持ち。

ぜひ横井くんと、一生付き合えるような大切な古家具古道具との選びを体験していただきたいなと思った次第です。あたたかくなり始めた寒川の古い街並みをお散歩しながらぜひ古家具古道具そうすけへ足をお運びください。


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記事:合同会社ノスリ舎

デザインと企画の会社です。ローカルや人にスポットと当てたお仕事をさせていただいております。

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