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第8部:最終時代のための実際的な準備

第8部:最後の時代のための実際的な準備

聖書を正しく研究された多くの人が、最後の預言の成就の時が目の前に迫っていることを実感し、この経済停滞の中で、やがて襲って来る艱難の時のために、具体的にどのように準備するべきかについて、色んな質問をしてこられます。
最近起きたアメリカの金融危機は、世界の株価市場の暴落をもたらして、数年以内に、アメリカ国内で、千個以上の銀行が閉鎖されることになるという分析もあります。この、アメリカで起きた経済危機は、全世界を不安と恐慌(パ二ック)状態へと導いています。人々は恐れと将来に対する不安のために、自分たちが持っているお金を使わずにいるので、市場経済はなおさら、厳しい沈滞状態に巻き込まれています。多くの人々が、1930年に経験したアメリカの経済恐慌を思い出し、同じような状況にならないかと心配しています。
ところで、興味深いのは、1930年のアメリカの経済恐慌の時、田舎に住んでいた人たちは、経済恐慌を知らずに平凡に過ごしていたという事実です。その理由は、自給自足が可能である田舎の生活では、人々は経済問題が起きても、あまり影響されず危機を乗り越えられるからです。このことは、最後の艱難と経済危機に対する、実際的な準備についての、一つの大きなヒントになると思われます。

Ⅰ)借金や月賦払いがない経済生活

現在、アメリカと全世界が当面しているこの経済危機の状況は、獣の刻印の強制令につながっていく可能性があります。さらに経済だけではなく、地球環境の悪化による、とてつもない規模の天然災害や、テロなどが大都市を襲う可能性があります。そのような非常事態が起きた時、アメリカ政府は、直ちに戒厳令を発動することが可能であり、そのことは、アメリカが、専制主義的な性格を帯びた国家に変容していく可能性が高いということです。そうすると、それが獣の刻印の艱難を招く預言の成就につながっていくので、クリスチャンたちは目を覚まして準備し、これらを注目していなければなりません。
1920年代末から、世界経済恐慌が始まり出すと、資本主義国家では、世界恐慌を克服する経済回復策として、行政権を強化して統制経済を実施しました。いくつかの国では、恐慌を打開するための策として、強大な軍事力を持った専制主義政府を樹立した例があります。これを見ても、経済恐慌は、アメリカが、独裁主義的性格を帯びた政府として変容する可能性を知ることができます。
そこで、聖書の預言を知っている知恵あるクリスチャンたちは、目を覚まして、間もなく再臨されるイエス様の、時のしるしと最後の預言の成就とを、注意深く見ていかなければなりません。そして、艱難を耐えるための霊的な準備と、実際的な準備をしていかなければなりません。

迫りつつある経済危機を克服するための、実際的な準備として、一番先に考えるべきことは、各個人の経済生活が、借金や月賦から自由になることです。つまり、クリスチャンは、銀行や統制システムによって干渉を受けないように、すべての借金や月賦を清算しておく必要があります。住宅や車などのローンが、早く完済されるように、計画していかなければなりません。
そして、銀行や、どんな機関などによっても、所有権が奪われないような対策をとることが大事です。借金や月賦の支払いがないことによって、国家的に統制されていく経済システムから自由になり、そうすることによって、獣の刻印の艱難が徐々に強まっていく短い期間だけでも、安全に暮らすことができるからです。それゆえ、今の時代は、株などの投資を行って、少しでも儲けようとするような欲をなくし、消費を抑えて、借金やクレジットカードの借り金や、月払い金を一刻も早く清算することが賢明な方法です。

2)田舎の生活と自給自足の生活

前述した、1930年代の大恐慌の時、田舎で暮らしていた人々は、恐慌による影響をそれほど受けないで過ごすことができました。このことからわかるように、クリスチャンは、これから到来する最後の艱難と危機のために、自給自足ができる基盤を築いておくことが、何よりも必要なことです。獣の刻印は“売買”つまり、品物を売買する問題と直結しています。この最後の艱難の苦しみから逃れることを望む者であれば、必ず、大都会から離れなければなりません。静かな田舎で、自分で食物を栽培できる所を準備することが良いのです。もし、私たちが、神様の導きを求めながら、都市から遠く離れた安全な場所を準備するなら、これから必ず起きてくる艱難を和らげることができるだけでなく、その信仰を主が喜ばれることでしょう。

大都会は、騒音と混雑に満ち、暴動やテロなど、数多くの危険に取り囲まれています。私たちは、自分の子供たちの霊と心と体の健全のために、不道徳的な影響が絶えず付きまとう、都会から遠く離れたところに住むべきです。混乱と暴力、犯罪に満ちた大都市の問題は、この世の歴史の最後まで増々ふえ続けて行くことでしょう。
クリスチャンにとって、地上の家庭は、天にある家庭のモデルであり、やがて来る永遠の家庭のために、準備をする場所です。ですから、家族が住む場所を決める時には、天の御国を思い起こさせるような環境を、第一に選択の基準としなければなりません。持ち物に対する誇り、物質的な欲望、流行の支配、社会習慣などの影響を受けずに住める所に、家族が住む場所を決めるべきです。

田舎というのは、子供たちが永遠の命のために準備するのに、一番最善の場所だといえます。子供たちを、滅亡へと引きずりこむ都市の誘惑に、もうこれ以上触れさせないようにしなければなりません。いかにして金を儲けるかということにあくせくしている人々、興奮と快楽を求める雰囲気、自慢と贅沢と浪費に対しての欲求が蔓延して、人間の偉大さを誇る建築物が立ち並ぶ都市から離れ、代わりに、神様のみ業がそこかしこに見られ、美しくて静かで平和な田舎に行って、自然の中に住みながら、間もなくおいでになるイエス様を迎える準備と、これから通過して行かなければならない艱難に対する準備をするべきです。

経済の危機と、艱難を避けて住む田舎の土地を選ぶときには、良質の水のある所が良いでしょう。水は、日常生活で一番必要とされるものですから、小川のほとりなどが良いでしょう。井戸を掘って、水を確保できる場所は非常に有望です。土地を選ぶ時には作物が良くできる土壌、農業に適している気候を選ぶべきです。排水が良く、日当たりの良い場所を選択するべきです。
農地を買って、自給自足ができるように、色々な野菜や豆類を栽培して食べられるようにすること、また、果物の木を植えるようにするべきです。人々が都市に集まる理由は、都市の方が、生計を立てやすいと思うためです。しかし、これから来る艱難の時には、田舎で農業を営んで、自ら食べ物を準備して、自給自足ができる基盤を作っておくことで、安全な生計が保たれます。
ところで、このようにクリスチャンが、実際的な生活を準備するように勧められている理由は、実際的な経済面の圧迫が起きた時、生活の必要から、獣の刻印に屈服することがないように、各個人を準備させるための一環であることをしっかり覚えておく必要があります。田舎に住むことが目的ではなく、主の再臨に備えることと、艱難に備えることが目的なのです。

最後の事件と、イエス様の再臨は、妊婦に産みの苦しみが臨むように突然やってくることが預言されています。「人々が平和だ無事だと言っているその矢先に、ちょうど妊婦に産みの苦しみが臨むように、突如として滅びが彼らをおそって来る。そして、それからのがれることは決してできない」(Ⅰテサロニケ5:3)地球歴史の、終わりが近い時点に生きているクリスチャンは、「人の子の現れるのも、ちょうどノアの時のようであろう」(マタイ24:37)というイエス様の言葉を、忘れてはなりません。
ノアとその家族は、神様が与えられた正確な計画と、設計図に従って箱舟を造り、その箱舟に入ることによって救われました。最後の時代にも、艱難と迫害を通過するため、神様の御心に従って、準備する者だけが救われるようになるのです。


都市で広がる罪悪を避けるため、子供の教育のため、健康のため、品性の変化のため、間もなく都市へ臨もうとしている災難を避けて、都市を離れましよう。将来、売買が困難になる時が来ることを、教えられているのですから、私たちは、今のうちに、田舎で自給自足をしながら、充分暮らせるような準備を整えていきましょう。
神様を畏れず、自分の好き勝手に生きる人々と交わることを避け、まさに差し迫っている獣の刻印の艱難を免れるために、今しばらくの間神様の保護の御手がとどまっている、静かな場所に家族を置くように、田舎の生活を計画し準備することはとても大事なことです。

現在の経済危機は、私たちクリスチャンにとって、深い意味を持っています。私たちは差し迫る艱難に備え、イエス様の再臨を喜んで迎えられるように、霊的に目を覚ましていなければなりません。時のしるしを注意深く調べ、預言を研究しながら、悔い改めて、清められるように、謙遜な歩みをしていく必要があります。神様の愛によって、完全に変えられて、神様の刻印を押された者だけが、獣の刻印に打ち勝つことができる事を覚えて、心を尽くして準備するクリスチャンになりましょう!

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